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スピリチュアリティを 仕事に生かす ~見えない空間を意識する~ 秦 由佳

スピリチュアリティは、あなたの中にあるのではなく、外にあるのでもなく、あなたと何かの間に生まれる。見えない第三の存在は、あなたの意志を聞いてくれます。仕事でもお金でも人間関係でもそれは、同じ。
―秦 由佳

あなたの仕事の悩みは?

 仕事の悩みを掘り下げていくと、ほとんどの人が〝人間関係の悩み〟に行き着きます。仕事を辞めたい、楽しくない、辛い、など表面的な問題は、職場の人との関係やお客さんとの関係に本質的な問題があることが多いと、ある調査でもわかっています。 
 仕事が変われば、出会う人や関わる人が変わる。結局、内容よりも潜在的に重要視しているのが、人間関係だということです。
 わたしはよく、人間関係を左右するのは、人の考え方や価値観などではなく〝人と人の間に流れている空気(空間)〟であると伝えています。
 〝誰か〟や〝何か〟との関係性を変えたいのであれば、変えるべきは自分でも相手でもなく、その間の空間情報である、と。それはつまり、〝見えているもの・こと〟よりも〝見えていないもの・こと〟に意識を向けることが重要だ、ということでもあります。
 たとえば、わたしと誰かの関係性は、わたしやその誰かが決めるのではなく、二人の間にある〝見えない空間〟によって変わります。ユーモア溢れる空気が流れたら、思わず二人とも笑ってしまうかもしれません。険悪な空気が流れていたら、どちらも本音を話しづらくなります。初めての相手とは、ぎこちなさや緊張感が流れるかもしれません。でも、ひとたび分かち合うことができると、空気がゆるんだような感じがします。こういった経験は誰もがしていることでしょう。
 どのような考えを持っていたとしても、最終的には〝見えない空間〟にある情報が関係性を決めてしまう、ということです。

仕事との〝関係性〟が心に影響を与える

 実は、人間関係だけではありません。
 もちろん、お金との関係性も、社会との関係性も、時間との関係性も、モノとの関係性も…。
 今回、この寄稿の機会をいただいた時に、改めて『スピリチュアリティ』について、そして『仕事』について考えました。それ
は一体、どのようなもので、どのように存在しているのだろう?と。まず、スピリチュアリティというものは、〝見えない空間〟に存在する掴めないものだなと、思いました。
 つまり、スピリチュアリティとは〝自分の中にも、自分以外の中にもなく、自分自身とその他の世界の間にあるもの〟であると。
 イメージは、ひとつの円とひとつの円の間に生まれる共有部分。ここにスピリチュアリティは生まれる、ということです。
 関係性の中にこそスピリチュアリティが発生する、と言っても構いません。この言葉は、どうしても〝自分ごと〟として完結させてしまいがちですが、自分自身のスピリチュアリティは、自分以外のその他がなければ生まれない、ということです。関係性の中で、スピリチュアリティが磨かれて
いく、といっても良いのでしょう。

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 〝仕事〟も同じです。自分自身と仕事との間に生まれる関係性が、その仕事へのスピリチュアリティを決める。そして、そのスピリチュアリティが、仕事から得る体感や経験、感覚や感情に影響を与える。そう、〝仕事そのもの〟ではなく、〝仕事との関係性〟が、自分のこころに影響を与える、と
いうことです。

〝結果〟が人生でも、仕事でもない

 仕事というのは〝していること(WHAT)〟ではなく、〝なぜそれをしているのか(WHY)〟が、その仕事の本質と、自分自身と仕事の間にあるスピリチュアリティを教えてくれる問いかけなのではないでしょうか。
 何をしているかよりも、なぜ・どのような理由でその仕事をしているのか?というのは、自分と仕事の間にある関係性を明らかにする問いかけだと思います。
 そして、その関係性こそが、幸せな仕事かそうでないか、楽しい仕事かそうでないかを、決めます。
 わたしたちは〝関係性〟を通して仕事を創り上げているということです。人生を、と言い換えても良いかもしれません。決して〝結果〟そのものが仕事や人生ではない、ということです。
 どれだけお金を稼いでも、どれだけ素晴らしい成果をあげたとしても、他者や社会、時間やお金との〝関係性〟が崩れていたら、幸せな人生を歩んでいるという実感はないでしょう。
 逆に、結果がなくとも、人間関係において心地よい関係性が育まれていたり、社会の中で自分は必要とされている、という実感を得られる関係性があったりすることで、人は幸福感にあふれた仕事や人生を歩んでいると認識します。
 だからこそ、スピリチュアリティというのはこの関係性の中で発生し、自分のあり方や考え方に影響を与えます。わたしたちは関係性から影響を受けて、そしてまた関係性に影響を与えているのです。まるでたまごとニワトリのようですね。どちらが先か、はっきりわかりません。関係性(スピリチュアリティ)が先なのか、自分自身が先なのか。
 ただ、わたしは関係性が先に変わるのだと思っています。そして、関係性に意識を向けることは、相手でもなく自分でもない〝第三の存在〟に意識を向けることにもなります。この〝第三の存在〟との対話をすること、それが関係性と対話をすることです。不思議な話に聞こえるかもしれませんが、実際に誰かとの間に見えない存在がいる、と想像してみるとよいでしょう。
 仲良くしたいのであれば、二人の間に『仲良しな関係性』が溢れているイメージをする。それはどんな空気だろう? どんな空間だろう? わたしはその時、どんな感覚になるだろう? そうやって想像しているうちに、目に見えない空間が変わっていることに気づきます。そう、これが第三の存在との対話です。

自分や相手を変えるより、空気を変えてみる

 捉えにくい話に聞こえるかもしれませんが、みなさんへの朗報です。実は、人の性質や過去の習慣によって蓄積されてきた〝個性〟のようなものは、なかなか変えることが難しい。しかし、〝見えない空間〟のほうが実は、変えやすいのです。
 簡単に言うと、自分や他者や現実よりも、〝空気〟のほうが変わりやすい、ということです。
 スピリチュアリティは、あなたの中にあるのではなく、外にあるのでもなく、あなたと何かの間に生まれる。見えない第三の存在は、あなたの意志を聞いてくれます。仕事でもお金でも人間関係でもそれは、同じ。
 今日からすこしだけ誰か、や何かとの間にある〝目には見えない第三の存在〟に意識を向けてみてはいかがでしょうか。そして、自分自身のことだけに囚われず、相手のことだけにも囚われず、双方を包む空間に意識を向けてみる。職場の人間関係も、仕事に対する悩みや問題意識も、〝望ましい関係性〟を意識することで、がらりと変わるかもしれません。

秦 由佳

1990 年2月生まれ。18 歳のころより様々なビジネスに触れる。大学在学中の失恋により、潜在意識や引き寄せの法則と出会い、独学で探求をはじめる。21 歳のころから深層心理や潜在意識、願望達成の発信をし、オリジナルメソッドを確立。22 歳で会社設立し、出版、ビジネス、人間関係、恋愛、お金など多ジャンルに富んだ情報発信をしながら、セミナー企画運営、プロデュース業なども行う。古代から伝わる数秘術と潜在意識の仕組みを組み合わせた、新しい解釈の潜在数秘術® を確立する。現在は、数社の経営をしながら様々な活動を行っている。
株式会社KOKUMI 代表取締役
一般社団法人 潜在数秘術® 協会 代表理事
一般社団法人 潜在意識デザイン協会 創立者

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