家族の機能 その1「性・生殖機能」

前回、家族の機能について触れました。その中に5つの視点がありましたので、今回はそのうちの一つである「性・生殖機能」についてです。

①性・生殖機能

日本の文化的に性については公の場でこの視点での発言は控える傾向にあります。それが夫婦の間には承認される、それがとても重要な機能であるということです。

夫婦間の性が健康な状態は、子孫繁栄につながったり、夫婦の関係性に影響します。

少し昔では子供は家業の担い手として重要視されていましたので、夫婦の性は重要な機能としてあったわけです。

現代社会においては、家族の機能は大きく変化してきていますが、その要因に、初婚年齢の晩婚化が挙げられています。さらに政治的に子供政策がとても不十分であるために、安心して子供を産むことにつながっていないという問題もあります。さらに、男女差別の問題や、性的マイノリティの問題もあり、夫婦別姓政策の遅れなど、日本は国際的に見てとても遅れていると言わざるを得ません。

さて、家族リハビリテーションとして、夫婦間の性について、他人がどこまで首を突っ込んでいいのか?という問題はあります。

上記のような本が少しずつ出版されるようになってきています。様々な問題で性に対して満足できていない当事者に、どういった支援ができるのかは、デリケートに向き合っていく必要があると思います。

私は作業療法士として回復期リハビリテーション病院で患者さんに関わっているときに、例えば女性であれば下着の付け方などは、女性の作業療法士に指導してもらうことがよくあります。また、上記のような本を紹介することもあります(ズカズカとプライベートなところに入り込むようなことはしないほうがいいですが)。

大事なことは、こういう側面を見ないのは支援者としては気楽なことかもしれないですが、当事者は知らないところで苦しんでいるかもしれないということを想定することなのではないかと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

次は「教育機能」についてです。


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