家族の機能 その2「教育機能」

家族機能について、前回は「性・生殖機能」について書きましたが、今回は「教育機能」についてです。

教育は家族の重要な機能の一つでした(過去形:泣)。

子供の教育は家族の愛情と責任のもとで、日常生活方法・礼儀作法・社会適応能力の習得ができるように、「自我の確立を助け、自律した人間として成長する最小単位の枠組み」でした。

核家族化が進み、おじいちゃんおばあちゃんから受け継がれる礼儀作法などは減少し、家族の教育機能は低下していると言われている。兄弟の数も減っているため、社会適応能力を育みにくくもなっているともされている。

しかし、このようなことが言われる中、昔より教育手法のバリエーションが増えたり、学童保育が学習塾、地域や民間のクラブなどに所属することで「教育の外部発注化」がどんどん進んでいる。教育の外部発注先は教育の専門的能力を持っている人が多く、子供の力を高めやすくできる効果があるため、個人の能力としての視点からは昔より発達していると言える。

問題は、経済的影響を強く受けることである。特にコロナ禍で経済的打撃は相当であることは周知の通りであるため、今後への不安は否めない。

これはいじめ問題や引きこもり問題にも直結する。

文部科学省の報告から、いじめも不登校も前年比より増加している(年々増加傾向)。

不登校の理由に「1位:無気力・不安が39.9%」、「2位:いじめが15.1%」、「3位:親子の関わりが10.2%」であった。

やや古いデータではあるが、内閣府が出した報告によると、「学力に課題がある子供の保護者に経済的影響」があるとしている。親の経済力が子供の学力に影響を与えることはよく知られている。

noteを書いている私自身は子供が3人(中学1年生、小学3年生、保育園児)がおり、学習塾や習い事にかかるお金の多さに毎回驚くし、ちょうど今の時期は次の学年に向けた準備、特に末子の保育園から小学校に上がる準備にかかるお金や労力の多さにげんなりしてしまう。

いつも子どもたちには「お父さんには、君たち(子供)を私立の大学に入れてあげられる力が無いからね」と悲しいお知らせを定期的に伝えている。

私も妻も3人兄弟で育ったので、「子供は3人ほしい」と思っていたから、現実に3人の子供に恵まれたので、ありがたかったが、いざ育てるとなると色々な困難と立ち向かって日々を過ごしている。着る服はいつもユニクロさんやしまむらさん、GUさんに助けてもらっているし、おじいちゃんおばあちゃんのポケットに相当支えられた。私の稼ぎだけでは到底、3人を大学に入れるまでの経済的余裕はない。

長々と私ごとを書いたのは、それだけ子供を育てにくい日本社会になってしまっているということを感じているからである。


この現状は、日本としては痛恨の一撃以上のダメージがある。

日本がこれまで経済大国であった過去の遺産は、その前段階に教育の改革が行われたことが大きいし、他国の発展途上国支援として学校設立が最優先事項である。先進国の教育はどんどん発展している。なにの、なのに、日本の現状は・・・・

(すいません。ここは私の愚痴になってしまいました)


以上のとおり、家族の機能の一つに「教育」がもともと備わっていたが、様々な影響により外部発注が増えてしまっているということです。しかし、最初に触れた、『日常生活方法・礼儀作法・社会適応能力の習得ができるように、「自我の確立を助け、自律した人間として成長する最小単位の枠組み」の教育』は、家族の役割の一つであることを、私自身も認識しておきたい重要なことですね。


最後までご拝読ありがとうございました。

次回は、「経済的機能」についてです。

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