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東京都「モニタリング検査」に注目する

毎週木曜に更新される東京都の戦略的検査(街中での無症状者を対象としたモニタリングPCR検査)は、市中感染の実態把握に極めて有効だ。2/10に「2月第1週(1/31~2/6)」分が更新され、陽性(陽性疑い)率は 3.99%、連日報道される新規感染者数の動きときれいな相関がある。

東京都の新型コロナウイルス検査情報サイトより筆者作成

無作為抽出ではないが、母集団(都民)を反映していると仮定すると 1400万人x4%=約56万人が陽性者。参加協力するような人は、1) 「感染防止意識が高い」ので実際の陽性率はこれより高いという見方も、2)「外出頻度や時間が多い」ので実際の陽性率はこれより低いという見方もできるが、4%=25人に1人なら、通勤電車1車両に数人が、カフェやオフィスに50人いれば 2人が、無症状陽性者というイメージを持っておくのは悪くない。

この調査の価値は、第5波が収束したあとの3か月間、陽性者がほとんど出なくても、同じ手法・手続きで地道に検査を続けたことだ。だからこそ、第6波が来てからのデータが信頼できる。

東京の新規感染者数は 2月第2週の水・木と2日連続で減少し、第1週がピークだったとすれば、この市中感染陽性率も来週は下がるかもしれない。その意味でも注目指標である。

東京都「戦略的検査」の概要(一部抜粋)

〇感染者がいた場合にクラスターとなりやすい集団等に、定期的に検査を実施し、感染者を早期に探知
〇比較的感染リスクの高い人流のある場所・交通結節点などで検査を実施し、感染の予兆を探知

検査実施場所
繁華街・飲食店・事業所・駅前・空港など、順次拡大中

※ 医療機関により確定診断されたものではありません。
※ 後日確定データとして修正される場合があります。
※ 検査実施場所は「特定の検査対象」以外の方の流入や風評被害を避ける等のため非公表です。

出所 https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/kensa/kensuu.html

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