208.会話下手になる習慣、脳内チャットを控えてみよう。

こんばんは、梅田王子です。今回は、会話下手になる習慣についてお話ししようと思います。

脳内チャット強制終了!

僧侶である小池龍之介さんの著書『考えない練習』などの中に、脳内の余計な独り言が多すぎると、あらゆる思考的・身体的能力が落ちていくというお話がされています。
それを、脳内チャットの強制終了を!という表現で、考えないことの練習を提唱されています。

私もこの脳内チャット強制終了の効果は体感済みで、とにかく脳内の独り言を極力しないように心がけることで、声かけやクロージング(狭義ではセックスに誘うこと)も比較的抵抗なくできるようになっています。

最高に居心地の良い友達との会話=脳内チャット

脳内チャット強制終了とは、いわば「断られたらどうしよう」とか、「どうせガンシカされるに決まってる」とか、そういうネガティブな予測やまだ起きてもいないことを勝手に想像して勝手に落ち込むようなことも含みます。

それらを強制終了すれば、声かけやクロージングがスムーズになるのは当然と言えば当然ですね。

でも、効果はそれだけにとどまらず、実は会話自体もスムーズに、そして盛り上がりやすくなる効果もあるのではないかというのが私の考えです。どうしても、脳内チャット(声に出さない独り言)では、会話の相手が自分自身であるため、脳内チャットで気まずくなったり、突拍子もない回答が返ってきたり、相手が突然不機嫌になったり嫌な空気が流れたりして気まずくなるといったことが100%起こりません。

そういう心地よい環境での会話をバーチャルに積み重ね続けることで、あまりにも脳内チャットに慣れ親しむと、現実に他人とのコミュニケーションを取る際に、途端に具合が悪くなってしまうのです。

リアルの会話は想定外ばかり

リアルの会話では、自分の発した言葉に相手が機嫌を損ねたり、気まずい空気になったり、なんて回答するのが正しいのかも分からない質問が逆に飛んできたりすることも普通にあり得ます。脳内チャットのノリでは、到底現実の人付き合いをこなすことはできなくなるのです。

私はよく、とりあえず聞いてみて、打診してみて、相手の回答を待ってみることにしようという態度で人と接しますが、こういうことができるようになるのも、脳内チャットをしないようにするという習慣から生まれたりします。
脳内チャットで想定問答集のような空想の会話をひたすら繰り返したりすることも過去にはありましたが、実際にはそんな想定問答集通りの会話が進むことなどありませんし、重要なのは筋道をあらかじめ決めておくことよりも、相手の反応にいかに的確に応答できるかという対応力であるということもわかり、とにかく相手の表情、仕草、雰囲気、眼の動きまで、きちんと観察してその場そのタイミングに適した態度が取れるように、自分がどう答えるかより、相手が何を期待しているかを読み取ることの重要度を上に持ってきたのです。

その結果、まだ起きてもいないガンシカに怯えることも、話題選定に戸惑うことも、極端に少なくなりました。脳内チャットを極力しないということは、結局のところ、自分にとって居心地のよいイエスマンとばかり付き合うのをやめるということに他ならなかったようです。

コミュ力不足はノウハウ不足のせい?

コミュニケーションには何が必要とか、何をしてはいけないとか、そういう汎用性に重点を置いたアドバイスが多いですが、例えばこう言われたらこう答えよとか、そういう情報は実のところあまり役に立ちませんでした。
もし、本当にそんなものが役に立つのなら、これだけコミュニケーションの解説本や解説動画が溢れかえっている現代社会で、コミュ障など一人もいなくなっても良いはずです。でも、現実にはコミュ障は減るどころかむしろどんどん増えているというのが現実ではないでしょうか。

そういう現実からも、コミュニケーション能力に関する悩みの原因は、必ずしもノウハウの問題ではないことがわかります。そうではなく、単に考えすぎ、起きてもいないことをあれこれ考えて、いざことが起きたときに「想定と違う!」とパニックになって結局何もできない、そんな未来しか想定できないならやめておけ!といった、本末転倒の結果ばかりがついてくる、これが一歩踏み出せない最大の要因になり、そして思考的・身体的能力が落ちていく要因にすらなっている可能性が非常に高いのです。

インプットのしすぎは合格(クロージング)を遠のける

受験の世界でも、インプットのしすぎは返って合格を遠のけるという経験則があります。情報がありすぎると、それに見合ったアウトプットの精度もより高いものが求められるようになるため、当たり前の答えも、当たり前に出せなくなってしまうというパラドックスに陥るからです。

もし、リアルの会話に苦手意識を持っていたり、どこか自身の対応力に疑問を感じるようであれば、ぜひ脳内チャット、脳内で行われる声に出さない独り言をやめてみるという練習をしてみてください。

意外にも、これが声かけからクロージングまで、全てをスムーズに進めていくための最大の突破口になることもあったりします。

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