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キーボーディストのフットスイッチ(ペダル)問題

ギタリストには及ばないかもしれませんが、キーボーディストの足元にもそれなりの数のフットスイッチ(ペダル)が並びがちです。私もこれまで、より良いフットスイッチ環境を模索し、現在に至るまで紆余曲折がありました。そしてきっとこれから先もあるでしょう。というわけで、今回は現在の自分のフットスイッチ事情をまとめておこうと思います(2022年9月27日最終更新)。

0. フットスイッチ(ペダル)一覧

まず、現状でどのようなフットスイッチを使っているかを一覧にしておきます。ちなみに私が現在メインで使用しているキーボードは Roland の JUNO-DS61 です。音に影響するペダルは 1. から 3. までで、4. は音には影響しません。

  1. サスティンペダル(指を離したあとも音を伸ばすためのペダル)
    Roland DP-10

  2. ボリュームペダル(音量を調節するためのペダル)
    BOSS EV-1-WL(+Roland WM-1)

  3. 音色変更フットスイッチ(登録済みの音色セットを変更するためのペダル)
    BOSS FS-5U

  4. 譜めくりフットスイッチ(譜面を送ったり戻したりするためのペダル)
    BOSS FS-7(+Airturn BT200)

1. サスティンペダル

サスティンペダルはやっぱりピアノのサスティンペダルと同じ形状のものがよいと思い至りました。また、ハーフペダルに対応しているものの方が不用意に音が切れてしまうことがなく、ニュアンスも付けやすいと思います。弾いているうちに滑ってどんどんサスティンペダルが奥に行ってしまわないように、滑り止めの対策は必須です。キーボードのメーカーによって、極性が異なる(ペダルを踏んでいないときの信号と踏んだときの信号の割り当て方が異なる)ので要注意です。最近はペダルの方に極性を切り替えるスイッチがついていたり、キーボードの方で極性を変更できたりするものもあります。JUNO-DS では極性の変更ができます。

現在使用しているサスティンペダルは、Roland DP-10 です。

(2024/1/14追記)BOSS の FS-5U にしてます。適度にコンパクトで、横にレールが付いていて複数台連結できて、最高。

2. ボリュームペダル

ボリュームペダルは大きく 2 つに分類することができると思います。1 つ目は、キーボードからの音を電気信号として入力し、ペダルで音量を変化させて、同じく電気信号として出力するもの。2 つ目は、ボリュームに関するMIDI信号をキーボードに送信することで、キーボードに割り当てられている音色の音量を変化させるもの。前者のボリュームペダルはキーボード全体の音量を調整する分かりやすい仕組みではありますが、ボリュームペダルをあいだに噛ませることによる音質の変化が気になります。なので、個人的には後者のタイプのボリュームペダルを使っています。

現在使用しているボリュームペダルは BOSS EV-1-WL です。JUNO-DS との接続のために、Roland WM-1 を使用しています。これで、JUNO-DS と EV-1-WL をワイヤレス接続できます。

スプリット機能等でキーボードに複数の音色が割り当てられている場合、そのままだと EV-1-WL では特定の 1 音色の音量しかコントロールできません。ですが、うまくキーボード側で設定してあげれば、(苦し紛れではありますが)何とかすることはできます。

(2024/1/14追記)ボリュームペダルは不要。弾いてる最中に細かくボリュームペダルで音量を変えるくらいなら、タッチのニュアンスで変えた方が楽。持続音でクレッシェンド・デクレシェンドしたいときもあるかもしれないが、バンドサウンドの中では埋もれてしまうことが多いように思う。あるいは、邪道かもしれないけど、事前に音量も込みでプログラムしておく。

3. 音色変更フットスイッチ

ぶっちゃけこれはどんなペダルでもいいと思います。踏みやすいもの、そして他のペダルと混同しにくいものであれば。一時期、持ち歩くペダルの体積・重量をなるべく少なくしようとして、サスティンペダル・音色変更ペダル・譜めくりフットスイッチをすべてひとつのペダル(XSONIC AIRSTEP)にまとめてしまおうとしたときがありました。ですが、どうしても同じ形状のフットスイッチは踏むときに混乱しがちです。操作を誤らなかったとしても、脳には一定程度の余計な負荷がかかると思うので、気持ちよく演奏するという観点から、異なる機能のペダルは異なる形状であった方がよいとの結論に至りました。

現在使用している音色変更ペダルは、ギタリストにもおなじみの BOSS FS-5U です。

(2024/1/14追記)FS-5U のまま。「異なる機能のペダルは異なる形状であった方がよい」という認識はいまは特に持っていない。

4. 譜めくりフットスイッチ

私は楽譜をすべて iPad で閲覧するようにしています。吹奏楽でサックスを吹くときにも譜めくりフットスイッチを使用していますが、そのときにはページ送り・戻しが同じような形状のものを使用しています。吹奏楽では繰り返し記号などにより、ページを戻すことも(それほど頻繁ではないですが)たまにあるからです。そしてなによりも、吹奏楽でサックスを演奏しているときには、自分の足元には譜めくりフットスイッチ以外のフットスイッチ・ペダルがありません。バンドキーボーディストも、バンドスコア等を見て演奏する場合には、ページを戻す必要があると思います。しかし、サスティンペダル、ボリュームペダル、音色変更フットスイッチと、譜めくりフットスイッチ以外にもフットスイッチ・ペダルがたくさんあります。そのなかで、ページ送り・戻しが同じ形状でついている譜めくりフットスイッチは、ページを送ろうとして戻してしまうなどの踏み間違いのリスクがあります。そのため、ページ送りが踏みやすくなっていて、ページ戻しは意識しないと踏めないようになっているのがよいとの結論に至りました。

現在使用している譜めくりペダルは、これまたギタリストにおなじみの、BOSS FS-7 です。スイッチ部が上下に付いているため、ページ送りを踏みやすい下側に、ページ戻しを奥になる上側に割り当てるようにしています。FS-7 を譜めくりペダルとして使用するために、Airturn BT200 を接続し、これで iPad と Bluetooth 接続しています。

BT200 と組み合わせてページ送り・戻しの両方を適切に使用するためには、FS-7 に電源を供給しなくてはいけません。DC IN にセンターマイナス 9V の電源を供給すればよいですが、私は普段は 9V 積層乾電池(6P型)をセンターマイナス 9V のアダプターに変換するツール(Sound MOMO バッテリースナップ)を使用しています。私は(環境配慮と言うよりも使用済み電池を捨てるのが面倒という理由から)乾電池は家で使うものもほとんどすべて充電池にしていますが、9V 積層乾電池(6P型)の充電池にはあまり選択肢がありません。TOSHIBA IMPULSE 単6P型充電池 6TNH22A を使用しています。USB-CからセンターマイナスのDCプラグに変換してくれるやつを見つけました。これで積層乾電池を使わずに、USB-Cから電源を供給することができます。

(2024/1/14追記)これも FS-5U を使用。楽譜のページまたぎや音色プログラム設定を工夫し、また分岐フォンケーブルを使用し、音色変更フットスイッチを踏むと同時に楽譜のページ送りができるようにしてある。ページ戻りは使用しない。

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