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「ファンタジー世界の住人」が褒め言葉に感じるわたしは。

わたしはカメレオンのような人間だ。


味わった作品のキャラクターに影響を受けて、
その時その時で性格をころころ変える。


ある時は強い衝動にかられた主人公に。

ある時は予想外の優しさを見せる悪役に。


物語に登場する人々はあたかも体の一部となったかのようにわたしを変えてしまう。


でも、どんなキャラクターにでもそのことを許すわけではない。

ぼんやりとではあるが、基準は存在している。

それは、「ちょっとでも憧れを感じる部分があるか」ということだ。


誰よりも必死に目標を追っている。

大切な人のためならなりふり構わず突き進む。

ふとした時に弱みが見える。


その要素は長所から短所まで実に様々。

そのどれもが、わたしにとっては魅力的で、うらやましいと感じることで、
触れるだけで胸の高鳴りを感じさせてくれるものなのだ。


だからこそ、「ファンタジー世界の住人」はわたしにとって褒め言葉となる。

自分自身が、そんなワクワクするような世界へと、近づいているように思えるから。

強い影響を受けているのも、きっとこのためだろう。


こんな現実逃避を現実に落とし込むような不思議なモチベーションで、
今日もわたしは作品を読む。

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