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私のガーデン 果てるまで


キャンプの朝。

昨夜の冷たい雨が嘘のように、今朝は快晴。

テントの中で目覚め、ウグイスの鳴き声やキツツキが木を突く音を聞きながら、ぼーっとする。

朝の森の澄んだ空気に、母が淹れてくれたコーヒーの香りがふんわり漂ってきて、私はあたたかい寝袋にくるまったまま「あぁ幸せって、このことだ」と思った。

森の隅っこで、花が静かに咲き始めていた。

季節が巡っていくのを感じる。

春よ、今年も待ってました。

冬よ、また来年会いましょう。





昨日、藤井風さんの2ndアルバム「LOVE ALL SERVE ALL」が発売された。

キャンプ場に向かう車内でずっと聴いてたんだけど。

初回盤特典のDisk2「LOVE ALL COVER ALL」も絶対に聴きたかったので、Amazonで注文していたCDが今日届いた。

1stアルバムのときもそうだったけど、洋楽のカバーをピアノで弾き語るだけのDisk2は、風さんの歌声とピアノが大好きな私にとって、宝物。
知らない曲だったり、歌詞の意味が分からなくても、風さんの歌声とピアノの音色だけで、胸にぐっとくるものがある。
体の力が抜けて、涙腺が緩む。
ほんとうにすごい。

でもそれだけではなくて。
風さんから生まれたメロディーや、風さんが紡いだ歌詞が、大好き。
風さんの楽曲に、元気づけられ、癒され、救われ続けている。

今回のアルバムの中で、ずっと心から離れない歌がある。ちょうどアルバムの折り返し地点に収録されている、「ガーデン」

その歌詞がとても優しくて、美しい。

心に刻むように、何度も何度も、聴いている。


鳥は春を告げて
私は恋をして
素敵な温度だけ
触れさせて この肌で 

雲は夏を帯びて
私は目を閉じて
綺麗な時間だけ
追いかけて 尽きるまで

夜が秋を呼んで
私は旅に出て
素敵な出会いだけ
待っていて その日まで

だから冬よおいで
私を抱きしめて
その手の温もりで
生きさせて 溶けるまで

季節に身を置いて
流れに身を任せ
なるようになるだけ
受け入れて そのままで

流した涙だけ
ふりまいた愛だけ
豊かになる庭で
掴んだ手 解き放て 空の果て

花は咲いては枯れ
あなたに心奪われ
それでも守り続けたくて
私のガーデン 果てるまで

人は出会い別れ
失くしてはまた手に入れ
それでも守り続けたくて
私のガーデン 果てるまで




私が私らしく、のびのびと羽を伸ばし、心地よさを感じられる心の場所。


好きな音楽のあのメロディー。
好きな映画のあのシーン。
好きな本のあの文章。
見てきた景色、食べてきたもの。
大切な人との思い出や、未来。
かけがえのない、私だけの場所。


流した涙だけ
ふりまいた愛だけ
豊かになる庭。

雨で全て流されても
風で全て飛ばされても
日照りの中枯れてしまっても
誰かに踏み躙られても

守り続けたい。

私のガーデン 果てるまで。


🌷



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