【最新作云々⑬】ナタリーの逞しい二の腕が凄い!! ラッセルのダルダルボディ+スカートもスゴい... 神と肩を並べるヒロインの覚悟にシビれるMARVEL映画最新作『ソー:ラブ&サンダー』
結論から言おう!!・・・・・・・こんにちは。(・∀・)
今晩、スーパームーンらしいですが、”ムーン”と言われたら『セーラームーン』よりももう少し遡って"シャドームーン"な、O次郎です。
今日は最新MARVEL映画『ソー:ラブ&サンダー』についてです。
ソーシリーズ4作目にしてMCU作品29作目。ソーシリーズ前作『マイティ・ソー バトルロイヤル』が姉ヘラとの激闘をツェッペリンの超名曲「移民の歌」で最高潮に盛り上げたり、弟ロキとのこの上なく上品なBL演出が光ったり、後に控えるアヴェンジャーズとサノスとの闘いを予感させたりと盛り沢山な内容だったのに比べ、ソーと元カノのジェーンとのさや当てに集約しているので些か地味な印象は否めません。
しかしながらそれゆえにMARVEL作品のコアファン向けのネタは抑え目で間口が広く、ヒーローが乱立していないのでコンパクトに観られるとも言えます。特にこのところ、コラボ演出がインフレ傾向にあった同ブランドシリーズに在っては、面白さの仕切り直しの端緒としてもらいたいところではあります。
というわけでMARVEL作品のディープなファンではなくほどほどに追いかけてきたファンの感想ということで予めご了承いただければ之幸いでございます。ネタバレ含みますのでご注意をば。
それでは・・・・・・・・・・・・・・・・勝負だ!ブラックサン!!
Ⅰ. 作品概要
上述の通り、ストーリーを引っ張るのはソーと"元カノ"ジェーンとの去就ですが、争いの火種となっているのは神々の傲慢で一貫しています。
冒頭の飢えた民を見殺しにする神ラプーや、それが元で誕生した"神殺し"ゴアによる狼藉を他人事のように傍観するゼウス神…といったように、人格者の神が悉く登場せず、主人公ソーもそもそもが荒くれ者の神であり、新国王のヴァルキリーも新米感が強く、どいつもこいつも・・・という神の陳腐さすら感じてしまいますが、そのそものベースである北欧神話の神々が気性が激しく権謀術数の限りを尽くしているので、原点に立ち返ったということは言えるかもしれません。
他方、無限にも等しい生と力を有するがゆえに虚栄と退廃に満ちた生き方をする神々とコントラストを為すように、限られた生を世のため人のためそして何より自分らしくあるために人生を全うする存在としてジェーンが据えられています。
彼女はソーと別れていた間にガンに罹患してしまっており、研究に没頭する中で取り返しのつかないステージⅣまで来てしまっていました。
現代医学では太刀打ちできない死の病の特効薬として彼女が目を向けたのが神の武具であるムジョルニアのスーパーパワーでしたが、健全体になるのはムジョルニアを装備している間のみで、その結果として身体がガンと闘おうとする力を妨げてしまっている、というのは何とも皮肉。
回り道をしながらも残された二人の時間を大切にするために一度は闘病に専念するジェーンでしたが、恋人ソーひいては宇宙の危機を前に、残りの生を戦いに使うべく再びムジョルニアを手に取ります。
その”庇護対象ではなく、主人公と対等なヒロイン””自らの生き方と命の使い道は自分だけの意志で決める”というヒロイン像は、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのヒロイン"MJ"ことグウェンの姿と重なり、人間の身でありながら神であるソーと対等のパートナーである、ソーの”最も親しい隣人”としてその生を全うした存在なのではないでしょうか。
ということで、怠惰な神々と高潔なジェーンとの対比の物語として本作を捉えるのであれば、一言するとこういうことでしょう。
Ⅱ. 見どころいろいろ
・ジェーン役のナタリー=ポートマンの二の腕の逞しさ!
"一般的に女性は男性の70パーセント程度しか筋肉が付かない"という言説をよく目にしますが、そのうえで
〇モデル出身者の中でも輪を掛けて超スレンダーなナタリーが、
〇筋肉モリモリなうえに190㎝の長身のクリヘムと並んでもヒーローとして見劣りしない絵面になるまで
鍛えた・・・ということでどれだけゴイスーなことか察せられる、というものです。
一方でガンで蝕まれた姿も演じており、10か月にも及んだというトレーニング&ダイエットはダテじゃない!!というところでしょうか。
・ゼウス役のラッセル=クロウのダルダル+スカートのオチャメさ!
まだ60手前ということで、あのトム=クルーズより年下とは思えないダルダル体型…もとい貫禄のラッセルですが、キャスティングの妙味とでも言いましょうか、そのでっぷりどっぷりがゼウスのふてぶてしい不遜なキャラクターに見事合致しています。
豪華というより下品にも見える金メッキの上半身に対して、下半身は真っ白いスカートというかもうスコートという感じなので、なかなかに目に毒です。
オーディンを演じたアンソニー=ホプキンスも堂々たる体躯でしたが、あちらの勇ましくも穏やかさも兼ね備えた佇まいとはまさに好コントラストで、本作の引きの映像からして次回作では息子のヘラクレスとともにソーと対立するようですので、本作以上の堂々たる悪漢ぶりを期待したいところです。
Ⅲ. オヤッ?と思った点
・ニューアスガルドの子どもを即席の尖兵に仕立て上げるソー
ネクロソードの邪気に取り込まれたゴアによってニューアスガルドの子どもたちが拉致されますが、クライマックスでゴアとの一騎打ちに専念するため、ソーが解放した子どもたちに雷神パワーを注入して即席の尖兵として雑魚対峙に協力させます。
一時的とはいえ、神の武力を容易く子どもに与えて相手をねじ伏せるためにそれを行使させるくだりは、どことなくどこかの戦争請負屋を思い起こさせ、ちょっと薄気味悪い思いを禁じ得ませんでした…。
ラストで晴れてニューアスガルドに帰還した子どもたちに対し、国王であるヴァルキリーが剣の稽古をつけていましたが、彼女にしろソーにしろ、来るべき世代には是非とも文武両道というか、”最終手段としての武力”を教えて欲しいものです。
・GOGのメンツの登場の中途半端さ
撮影のスケジュールなのかギャラの問題なのか、せっかくのガーディアンズのメンバーの登場が冒頭ミッションだけなのでなんともフラストレーション溜まりました。
同じチョイ出しなら王道にラストで助太刀に来て欲しかったところですが、それだと「たとえ亡くしてしまったとしても、想い人がいるのは素敵なことだ」というスターロードからソーへの前振りが出来ず、ということはその前振りのためだけに出てきたような感も有り・・・という具合です。
数字や話の整合性のために集結させるのではなく、ここぞという作品に絞っての共演という基本に立ち返ってほしいところではあります。
Ⅳ. おしまいに
というわけで今回は最新MARVEL映画『ソー:ラブ&サンダー』についての私見でした。
あらためて振り返ってみて、近年作の中では特にテーマも画もスッキリして観易い作品だったと思います。
MCUとしての次作は『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』が年末に公開予定とのことですが、主演俳優の逝去という悲運をどういう形で乗り越えてくれるのか、刮目するところであります。
今回はこのへんにて。
それでは・・・・・・どうぞよしなに。
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