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前川建築の環境測定が始まるまで-企画書を作ってみる-

先日、弘前1%システムに採択されました。
無事採択されたので、私たちが弘前市の前川建築の環境測定に至るまでの話を書いてみたいと思います。

かっこよくいうとエピソード0ってやつです。

□はじまり

建築環境の仕事をしているということもあり、薄っすら「有名な建築家の建物の環境測定できないかなー」というのはずっと思っていました。
少し前、実家で偶然にも「弘前市立病院」が閉院することをニュースで知りました。
その時、頭の隅に何かが引っかかるような感覚がありました。なんとなく、できることはないかなと。


その後、知り合いの福島の建築家(田中さん)との会話で、「前川國男の建築の温度を測れないかな」という言葉が。
それが、私たちのプロジェクトのスタートの合図だったのかもしれません。

□企画書を作ってみる

さっそく、企画書を作成しました。
私たちの目標は、前川建築の温度を測ること。
しかし、それだけでは弘前市にとって魅力的な提案にはならないので、
私たちが得るだけでなく、弘前市にも何かを提供しなければというのをまとめます。

企画書は主に、
前川建築が同じ環境で50年にわたって設計された8つの建築物を紹介。
時代の変化や環境への意識の変化が建築に反映されているはずということ。
そして、それらの建築が同じ環境下でどのような振る舞いをするのか、温熱環境にどのような影響を与えるのかをまとめることの価値をまとめました。

個人的には、前川建築の環境を知ることは、ロマンがあることだと思っています。
私たちが行う温度の測定が、弘前市にとって貴重な情報となると思っています。

□市議会議員に会ってみる

企画書の完成後、まずは、市との窓口になってくれる人探さなければと思い、市議会議員に連絡を取りました。

幸運なことに、高校の同級生の市議会議員がいたので、彼に話を聞いてもらいました。この市議会議員が弘前市の竹内議員です。

高校の同級生といってもまともに話したことはない仲だったので、少々不安なところはありましたが。
同級生とは言え、政治家と話すことなんかないので、どんな感じになるのか全く予想もできませんでした。

場所は、津軽の田舎者にとってはおしゃれスポットとして知られる「ヒロロのスタバ」でした。

いざ話してみると、めちゃくちゃ近いところに共通の知り合いがいたので、コミュニケーションはスムーズにとれたかなと。


やっぱり、市議会議員ということで、この手の話を繋ぐことに関してはプロですね。すごく話が早い。

あれよあれよという間に弘前市立病院の担当者の方と話す段取りをつけてくれました。

いやー、本当に感謝です。こうやって、同世代の人とプロジェクトを組み立てていくのって楽しいなと思った一日でした。

ここは完全に運が良かったと思います。
窓口探しのファーストアタックでここまでうまくいくとは。
今一度、繋いでくれ竹内議員には感謝ですね。

□弘前市立病院の担当者の方と会ってみる

竹内議員が概要は説明してくれてたので、話はさらっと終わりました。

私からは、とりあえず市立病院の温度を測りたいということ、弘前市の資産にもなるはずですということを伝えたくらいです。あとは、温度計を見せたくらい。

全体的には前向きだったので、ありがたかったです。

弘前市として前川建築を大切にしていて、前川建築の魅力をたくさんの人に伝えたいという市のスタンスもあったみたいですごく話しやすかったです。


なにより、市が前川建築を大切にしているというスタンスだったことが嬉しかったです。


そして、私は弘前市民病院に通ったこともなかったので、この時はまだ知りませんでした。
初期の図面からどれほど増築されて、どれほど変わっていたのか。

ひとまず、この辺までにします。
つづきはまた次の機会に。


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