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パンとごはん、どちらがお好み?
つい昨日のこと、ツイッターでこんな情報を拾いまして。
【アンデゴハンダン展🎨中日新聞掲載】
— 長久手市文化の家 (@bunkanoie) January 27, 2022
本日、中日新聞朝刊に掲載されました✨
「展示前の審査を無くし、市民に積極的に出展してもらうことはできないか」そんな職員の想いなどインタビュー記事も掲載されてます👀
アンデゴハンダン展、いよいよ明日まで❗️市民の皆さまから応募いただいた絵画24点全て pic.twitter.com/ieGZk67GS4
アンデゴハンダン? なにそれ美味しいの? と不思議に思いつつリンク先の記事を見たら、元ネタはパリで始まった「アンデパンダン展」だという。それを主催者である長久手文化の家がアレンジして、パンがゴハンになったというわけ。
アンデパンダン展(アンデパンダンてん、Salon des indépendants)は、
無審査・無賞・自由出品を原則とする美術展であり、1884年にフランスのパリで初めて開催され、その後、世界中に広がった。
基本、長久手市に在住・在勤・在学していれば参加資格があるという。その他は年齢や技量やテーマは関係ない。格闘技で言えば無差別級か。それが一体どんな印象の展覧会になるのか興味がわいて見に行ってみた。
出展作品は全部で24点。意外と少ないなという印象だが、無審査ゆえ、展示されても箔が付かないと考える人が多かったのだろうか。
名前や年齢が伏せて展示されているものの、見れば大体のバックグラウンドは想像がつく。子どもが描いたものから明らかに絵の勉強をしているタッチの絵、趣味で描き続けていそうな画、自分ちのペットが可愛すぎて思わず描いてしまいましたという絵まで。カオスな展示会場になるかと思えばそうでもなく「描くことが好き」を共通点にして、ほのぼのとした空間になっていた。
面白いのが、鑑賞者も傍観者でいられないところ。会場には投票用紙が用意されていて、それぞれに「一番好きな絵」「ごはんを食べながら見たい絵」など、5つの視点でそれぞれコレと思う絵を選ぶ。投票するとなると漫然と見ていられなくなって、絵の見方が変わるのが自分でわかる。スイッチが入るというか、真剣に見なくちゃ、と思わされるのだ。真剣に見ていると技術の上手い下手はあまり関係なくなって、いかに作者が真剣に絵を描いているか、絵に対してどんなエネルギーを注いでいるか、に注意が向くようになる。
すると、絵の向こうにいる描き手の姿が見えるような気がしてくる。色々な背景を持った人がそれぞれの事情と思いを抱えて描いているのだろうなと思い、実際どんな人が描いているのかすごく気になった。答え合わせの誘惑だ。もし、投票の結果発表とそれに合わせて作者も公表されるのであれば、ぜひ見てみたいと思う。
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