「匂い」のパワー

今回は比較的マイナーな美術館で開催された、少々変わった鑑賞の仕方を要する企画展についての話。 ふつう、アートを鑑賞するといえば視覚を使う。現代アートでよくあるインスタレーションとか映像作品では聴覚も使ったりするが、「嗅覚」はほとんどないだろう。しかし、この「嗅覚」で鑑賞する作品展《嗅覚のための迷路》が清須市はるひ美術館で開催された。面白そうなので訪ねてみた。 地方都市、しかも2009年までは「春日町」だった地域の美術館で、展示室は1階に2部屋、2階に多目的スペース、という