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「反骨」~三国志フラグ集 for Biz 其の弐

三国志のお話で失礼します🥺三国志は現代にも通ずる、示唆に富んだ面白いお話がたくさんあります。このnoteはBizのためのひとりごとです。

今日は三国志演義に描写されるフラグについてのお話です。
フラグについては其の壱という記事もありますので、もしよろしければご覧ください😉


反骨の相

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反骨は「権威に抗う様、強いものに屈しない様」と言われています。反骨精神など正にそうした気概を表していますよね。反逆、反抗なんんとなくそんなイメージです。

「骨」が事象の中心を表しているから、それに逆らうということ、との説が散見されていますが、そうなのでしょうか?

三国志演義の中に「反骨の相」というエピソードがあります。相は人相のことで、反骨とは「後頭部が出っぱっている」状態です。

トンカチのようになっていることから、このような頭の形は才槌(さいづち)頭と呼ばれています。絶壁頭の逆ですね。

現代アジア人は西洋人に比べ、絶壁頭が多いと言われており、寝かせ方説、抱き方説、遺伝説、産道説などいろいろあります。しかし、江戸時代以前は才槌頭の方も結構いたそうです。

話は戻りますが、この時代、「反骨の相」と呼ばれる後頭部が出っぱった人は、「人を裏切る」と言われていました。

何がフラグ?

三国志演義に魏延(ぎえん)という武将が登場します。

三国志演義の主人公のひとり、劉備(りゅうび)・諸葛孔明(しょかつ・こうめい)の配下の武将です。

この魏延という武将が劉備配下に加わろうとするときに、諸葛孔明が難色を示す描写があります。

その理由は、魏延に「反骨の相」があるからです。

結局その場は君主劉備のとりなしにより、配下となりますが、「絶対裏切るなよ‼️😠ゴルア」と、諸葛孔明からしっかり釘を刺される描写があります。

外見を理由に不採用だなんて、何とも理不尽ですが、まぁ物語ですので。

魏延は非常に勇猛な武将で、劉備、諸葛孔明に従い多くの戦功を上げました。

魏延が武人として昇りつめると、次第に己の武力を過信し、増長していきます。君主劉備の死後、提督である諸葛孔明の方針に異を唱えることも多くなったため、徐々に諸葛孔明から疎んじられていきます。

魏延はいずれ裏切るかもしれない🤔強いからって調子にのってるし。だってほら、反骨の相だし。ヽ( `皿´ )ノプンスカ💨

諸葛孔明の北伐と呼ばれる最期の戦いは、まさに前虎後狼の戦いでした。
味方魏延の裏切りを警戒しながら敵勢力と戦う訳ですから、ものすごいストレスです。かといって魏延を直接処分すれば内部分裂は必至。

諸葛孔明は戦の途中、どさくさに紛れて火計に巻き込み、事故死を装って魏延を排除しようと試みますが失敗に終わります。これを契機に魏延の不信感はMAXとなり、諸葛孔明との対立は激化します。

そんな折、諸葛孔明は戦の最前線で陣没します。享年54才。働きすぎ、ストレス、いろいろな要因が垣間見えますが、天才がゆえの孤独もあったことでしょう。

諸葛孔明の死は、敵と、そして魏延に伏せられ、粛々と全軍は本国へ退却していきます。

提督の後釜どころか除け者扱い。その事実を知った魏延は激怒し、反旗を翻します。しかし、そこは諸葛孔明。魏延の裏切りをしっかり予見していました。

事前に魏延配下に内通者を仕込んでおき、魏延が裏切ろうものならば直ぐ様、斬るよう指示していたのです。

魏延は逆に配下の裏切りに逢い、非業の最期を遂げます。

ひとりごと

結局、国の宰相と、随一の将軍を同時に失ったのち、ほどなくして諸葛孔明の国「蜀」は、大国「魏」に併呑されました。

しかし、この「反骨の相」という裏切りフラグは三国志演義という物語上の演出かも知れません。

魏延は我が強く、周囲と軋轢を生むこともありましたが、基本的に命令には忠実で、諸葛孔明の作戦には欠かせない人物でした。

もしかしたら、「反骨の相」はこじつけで、魏延が主君を度々変えて世を渡って来たことや、その勇猛過ぎる武力に対し、諸葛孔明が警戒心を抱いて発したことばなのかも知れません。

しかし、戦乱の世にあって主君を変えて渡り歩くなど常のこと。
諸葛孔明がもっとも警戒したのは、まさしく、魏延の「反骨精神」だったかも知れませんね😑

三国志演義では裏切り者のレッテルを貼られ、ヒール(悪役)として描かれている魏延ですが、一方で武人としての才能を認める声もあり、その悲劇的な結末に同情するファンも多いです。

実は諸葛孔明と魏延、個人間が上手くいかなかったのではなく、君主劉備亡き後の嗣子に関する派閥争いが背景にあったとも言われています。

ゲーム真三國無双(コーエーテクモ)でも、早い段階からプレイアブルキャラクターでしたのでご存知の方も多いかと思います。(でもちょっと思慮の足りないキャラとして描かれがち。)

物語で主役の対立軸は悪く描かれがち、と思う今日この頃。

長文になりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました🥺✨

あくまでも物語中の逸話ですのでご了承ください。外見で人を判断するのはもちろん良くないことです🤔

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