ブックレビュー/ 実践！！秘密保持契約書審査の実務

本の紹介：実践！！秘密保持契約書審査の実務

著者（敬称略）：出澤総合法律事務所（編）
発行日：２０１９年１２月６日
出版社：学陽書房

実践!! 秘密保持契約書審査の実務

読んだ目的

発刊以降、良い評判を複数の弁護士や企業法務担当者から聞き、随分前に購入していました。時折参照していたのですが、通読はしたことがなかったため、GWというこの機会に通読しました。

レビュー

コンパクトな内容、シンプルな記載でありながら、実務上悩みやすいトピックについては、ほぼ網羅されているのではないかと思います。
経済産業省の模範雛形への言及があるあたりも、実務をよく知っている方のアプローチだなと感じます。
また、信義則上の守秘義務が認められた東京地裁判決平成19.3.23や、秘密保持の適切な期間について言及された大阪地判平成20.8.28などが紹介されていたり、条項例の根拠についても紹介されており信頼できます。

セレモニーとしてのNDAがあることは否定しませんし（本書の中でも間接的にそのような記載がありますが）、なりたての法務パーソンの練習のお題になることも多い秘密保持契約ですが、改めて、参考書籍を通読するとその奥の深さを感じます。