ニュージーランドがもうじき選挙をする

日本では岸田政権の増税がとどまることを知らないようなのでニュージーランドの来たるべき選挙について書く。

ニュージーランドは10月に選挙を迎える。

これまでに永住権でいじめ抜かれた人々は今回の選挙には参加することができない、それはPermanent Resident Visaを手に入れるまでの期間があるからだ。このビザがなければ選挙権は手に入らない。

移民に徹底的に嫌がらせをした政府が逆襲を受けないようにこういうタイムラインで色々やったのだろうと考えているが所詮は陰謀論でしか無いのでこの説を徹底的に推していこうと思っている。

https://vote.nz/2023-general-election/about/2023-general-election/

General Electionという一般選挙とでも和訳すれば良いのだろうか、は、10月2日から開始され、14日に終わる。

日本のように投票所が設けられるのではなく、そこら中に投票箱が設置されるので買い物帰りに投票するなどが可能だ。この点だけで拍手喝采する人もいるようだが不正がしやすそうに見えるのは私の気のせいなのだろう。

この時期になるとメディア各社はひたすら政党ごとの人気調査を行うようになり、それをポルという。

NZ Heraldによる最新のポルによれはNationalが34.9%と一番人気であり、Labourは27.1%だ。

ここで落ち着いてみなくてはならないのはNZ First党だ。この政党はいま5.8%の支持を集めている。

本当は政党はこれ以外にもいくつかあるが大体悪ふざけみたいな政党だったり、あまりにも問題がニッチすぎるために議席を取ることはまず無いが、基本的には立候補をしてメディアに露出することが目的なのかもしれない。

さて、日本にいる人はこれらの政党が一体なんなのかというのはよくわからないだろうから大雑把に説明することにする。

National政党は、ラクソン党首率いるニュージーランドの中道右派政党だ。保守主義、自由主義を思想の軸にしている。

この政党が与党になるとニュージーランドの経済が成長しやすくなり、移民も来やすくなるが、一方で貧富の差が開くなどの問題もある。経済を回すという点に置いては世界トップクラスの能力を持っているらしい。

Labour政党は、クリスヒプキンス首相を要する現在の与党だ。中道左派であり、かつてはジャシンダ・アーダーンという女性首相が世界中で人気者になったことでも有名だろう。

ジャシンダ・アーダーンは極左だったが、政党としては中道左派であり、社会民主主義思想を持っている。この政党が与党になると、ニュージーランドの経済は停滞し、移民も来にくくなり、結局貧富の差が開くことを止めることはできないがひたすらばらまくことで国債を増やしつつ見かけ上は貧富の差が減っているように見せていくという特技を持っている。

ジェームス・ショーとマラマ。デビッドソンという二人が共同党首を務める左翼政党がGreen Partyだ。特に環境問題に熱心なことでも知られている。グリーン政策と社会民主主義を軸にしている。

デビッド・シーモア党首を要するACTはここ最近何故かやたらと人気が出ている政党だ。こちらは右派政党であり、保守主義と古典自由主義の政党だ。

この党首を首相にしてほしいという人がそれなりにいるのはコロナショックのさなかにかなり発言をし、人々の前に露出する機会が増えたからだろう。

さて、ここまでは右派と左派の政党であり、基本的に議席はこの4政党が持っていくことになっているが、この他に無視すべきではない政党が2つある。

まずはマオリ政党だ。この政党も左派政党である。この政党はマオリ枠の議席を持っており、必ず2議席を手に入れることになっている。左派とはいえ基本的にはマオリのための政党であり、他の政党と連立政権を樹立したという話は聞いたことがない。この政党を見ることでニュージーランドにおけるマオリの問題も見えてくるかもしれない。

最後にNZ First政党だ。この政党が馬鹿にならないのは、前回の選挙では一切の議席を失ったものの、前々回の選挙ではある程度の議席を獲得してキングメーカーになったという点だ。

経済的には中道であり、社会的には右派政党だ。左派政党のLabourとなんで連立できたのかというと、結局彼らの思想はナショナリズム、ポピュリズムであるので、どの政党とくっついても特に問題はないということなのかもしれない。

ニュージーランドの政治について語るのであれば少なくともこれらの政党については知っておく必要がある。

それでは、最初に言及したポルに話を戻すと、各政党が獲得すると予測される議席は以下のようになっている。

National:44
ACT:17
Labour:34
Green:15

なぜこの順に書いたかというと、NationalとACTは連立する、LabourとGreenも連立するからだ。

つまり右派連合が現在は61議席、左派連合は49議席となっているということになる。

新聞では右派連合が勝利するだろうと能天気に行っているが、あまり安心できる議席数ではないと思う。あと数議席はほしいところだろう。

この他の2政党、つまりマオリとNZ FIrstがどうかという点だが、以下のようになる。

Maori:3
NZ First :7

つまり、この2政党が左派連合に加わるとした場合、左派連合が59議席、マオリが参加しないなら56議席となっている。つまり現時点で5議席しか差がないということになれば、またしてもNZ Firstがキングメーカーになってしまう可能性がそれなりにあるということでもある。

前々回の選挙のときにも同じような状況になり、NZ Firstのウィンストン・ピータースが首相代行を努めたことは記憶に新しい。

日本では産休だか育休だかをとった若くて美人な女性首相ジャシンダ・アーダーンという売れ方をしているが、私に見える彼女は権力に目がくらんだことで重要なポストを手土産にNZ Firstとバーター取引をしただめな人でしかない。この頃のニュージーランドの移民政策が結果的にNZ Firstの思惑にかなり近かったことは記憶に新しい。

仮に次回の選挙でもNZ FirstがキングメーカーになってLabourが与党になってしまった場合この国が一体どうなるのか、というのはそのうち書くかもしれないが、かいた頃には選挙が終わってついでにニュージーランドも終わっているかもしれない。

そういうわけでニュージーランドに来ることはおすすめしない。

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