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【翻訳記事】ウォーハンマーRPG 4版 クリーチャー作成方法(原題:WFRP a Creature for every occasion)

<訳者注釈>
https://cubicle7games.com/blog/wfrp-a-creature-for-every-occasion
Cubicle7の、2019年4月7日の記事を翻訳しました。上記リンクより原文が読めます。ウォーハンマーRPGの卓準備に役立ててください。

本文


さてCubicle7では#WarhammerWednesdayの時間、すなわちC7ライターBen Scerriの新たなウォーハンマーRPG大記事が投稿されます!今週はクリーチャーのすべてを特集!FacebookやTwitterにて皆さんが自分のゲームでどのようにクリーチャーを創っているか教えてください。当然、そのねじくれた創造物の背景も添えて!Benの過去記事を見逃していたら、記事1、2、3、4(いずれも未訳)もご覧ください。

この時がまたやってきた!やあみんな、私はBen Scerri、ウォーハンマーRPGのあらゆる事柄について持論を熱弁できることが楽しみだ!今回は「怪物寓話集」に頭を突っ込んで、私がウォーハンマーRPGでクリーチャーをつくる時に用いる様々なメソッドをお伝えしよう。さあ始まり!

怪物(的な猫)を作る4つの手法


基本ルールブックの怪物寓話集にはたくさんのオプションが載っているが――たくさんのセッションを重ねるには十分じゃない――オールドワールドで1つ真実を述べるとするならば…怪物はいくらいたって困らないってことだ!だけど些細な違いしかないようなクリーチャーどもの無限の住処というのも好ましくない。だから(4版のすべてに言えるが)我々は読み疲れる一覧よりオプションルールを付記するアプローチとした。君だけのアンゴールたちや、それ以上のものを組み上げるために必要なものすべてを君たちに与えた…

しかしウォーハンマーにおいて怪物を創造する手段は他にもある。実際、私の中では、4つある…

【筆塗り法】


クリーチャーはデザイン上、4版において非常にシンプルだ――いくつかの能力値とクリーチャー特徴で構成される。真にモンスターをつくるのはGMの描写である…つまり新クリーチャー作成第1の手法は、既存のクリーチャーをパクって説明だけを変えるってことだ!

p.325記載の質素なオークを見てみよう。高い【頑健力】、それなりの【武器技術度】、【筋力】と【意志力】を持ち、それ以外はゴミのクリーチャーがいる。同時に強い鎧をもち、指示にあまり従わず、いつ死ぬのか正しく把握していない悪癖があるクリーチャーでもある…これはオークに完璧に合致するが、同じく異常に筋肉質なミュータントや、分厚い皮膚を持つラストリアの類人猿の一種にも合うだろう!

GMの説明はクリーチャー特徴より優先されるので、クリーチャーたちを本に載った型にはまったルールとみなすのではなく、自由に新たなペイントで塗り変え、オークを類人猿と呼んでも良いのだ!

【メニュー法】


各クリーチャーはオプションで与えられるクリーチャー特徴の一覧をもつ。再度書くが、通常の特徴の他に与えられる特徴は、この一覧からしか選べないわけじゃないが、理に適い、頻出するようなものを提案している。同じクリーチャーの集団に亜種を加えることは特別な個体を表すのに良い方法だ――例えばリーダーであったり、あるいはありふれたモンスターの中の呪文使いだったり。

オークに戻ろう。我々の選択肢は、痛み知らず、遠隔攻撃+8(50)、そしてサイズ(大型)だ。仮に4体のオークがいて、そのうち1体を選びサイズ(大型)を与えて巨体のウォーボスに、1体を弓矢をもった技量ある弓手にでき(遠隔攻撃+8(50)を与えて)、1体をごく普通のオークにでき、最後の1体を故郷から遠く離れ、青い出陣化粧「死なんくなるもの」を塗ったサヴェージ・オークに(痛み知らずの特徴)!それに加え、あらゆるクリーチャーはp.310の「一般的なクリーチャー特徴」を与えられるので、暴れ者のオークでもあったり(全員暴れ者かも!)、1体は精鋭かもしれない(ブラック・オークだろう)、あるいは1体は統率者だったり、別の武器をもっているのかも(チョッパ!)。

そしてまだある。オプションのクリーチャー特徴はクリーチャーに与えうる一覧とは程遠いのである。オーク・シャーマンがいるかもしれない(魔法的と呪文使いのクリーチャー特徴をもつ)。サヴェージ・オークが混ざってるのかも(狂乱と護法(9+)をもつ)。全身に致死性の毒や恐ろしい酸の瓶を身にまとった狂ったオークの錬金術師だっているのかもしれない(有毒と腐食性の血のクリーチャー特徴をもつ)!

また、メニュー法は上記の筆塗り法と互換性がある。これによりGMが楽に戦闘できる――能力値ブロックは1つだけだが、様々なモンスターを表現できる――もしくは新たなクリーチャーを少しの労力で作れる。

メニュー法によって、君はクリーチャー特徴の一覧から選び(もしくは独自のものを発明し)あっというまに非常に異なるクリーチャーどもを創造できるのだ!

【テンプレート法】


お次はテンプレート法だ、自分が欲しいクリーチャーに似たものを修正して見た目と名称を変更する方式だ。再度我々の一般オークを見てみよう:

オークの好戦的を無くして、狡猾のクリーチャー特徴を与えてみよう。それから夜目をブレス2(電気)に入れ替え、最後に感染を悪魔的8+に変える。

よくいるグリーンスキンの一種が、3つの小さな変更で、混沌の神々の悪魔的な軍勢に属する恐ろしい新たな敵となった!

加えて、我々は数字を好ましいように変えてもいいのだ。テンプレートの【筋力】と【頑健力】を入れ替えて一撃が重いが倒れやすくさせる。【意志力】を【協調性】と入れ替えて快楽の皇子の魅惑的な兵士に、または【知力】と【機転】を入れ替えて鷹の目で謀略せしティーンチの恐怖を作れる!

これらの変更点を組み合わせることで彩り豊かに変更できる(上記の筆塗り法と同じく)。プレイヤーたちは彼らに立ちはだかるおぞましきものがセッションの数刻前にはいつものオークだったなんて露も思わないだろう。

【キャリア法】


クリーチャー作成の最後の手法、キャリア法だ。これはもう少し手間がかかるが、そのクリーチャーが何度も登場する悪役となるか、キャラクター達を真に挑戦するものを作りたいときに有益だ。これをするには、クリーチャーをキャラクターのように扱え――1匹選び、キャリアを選択し、成長させるのだ!君のオークを剣闘士にしよう。君のオークたちを精鋭のブラック・オークたちの集団にさせ兵士のキャリア・レベルを何回か通過させるのだ!

最初は、これらのキャリアに意味が無くてもいい。君のオーク・シャーマンを魔術師として学府に送ってみよう!古の魔法の書物を見つけ、禁じられた知識を得たのかもしれない!同時に、おぞましいアーティファクトによって堕落し、魔女のキャリアでたくさん成長したのかもしれない。

クリーチャーだってどんなキャラクターと同じように技能や異能を取れるのだから、自由にやってみよう。必要なだけXPを与えよう――おそらく新規キャラクターに対する手強いクリーチャーとしてはXPを500か1000――そしてセッション回数を重ねるごとにXPを追加する。なんだったら、新たな知識がクリーチャーどもの怪物的な脅威の魔の手に落ちることを阻止するためにひとつの冒険を作り上げられる:キャラクターが成功したなら、彼らの敵は無知のままとなるが、失敗すればオークどもは《集団戦闘》異能を学んでしまうのだ!

もしさらに沼にハマりたいのなら、キャラクターが大望を得る度に、クリーチャーにも大望をいくつか与えるのだ…だがそれは後日新たな記事になるだろう。

描写、描写、描写


ご覧の通り、君は好きなように新規クリーチャー作成へアプローチできる。全く新たな異能を作ったり、ただ与えられた選択肢から選んだり。キャラクター達の最後の冒険まで生き残る宿敵を創造したり…だけど実際、君ができる一番大きなことは描写に力を入れることだ。君の意識が召喚できる最もおそろしく、残酷で、冒涜的、目を背けたくなる、悪夢のような、地獄のような、犬も食わぬ、猥雑で、気味が悪く、悪意のあるものを想像し、イニシアチブを宣言した時のプレイヤーたちの顔を愉しむのだ!

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