言語学習のヒント
はじめまして。はなです。
私の仕事は高校の教師で、英語を教えています。
中学校から英語を学んでいく中で、日本語と英語の違いを感じることが多々あります。
今日は言語を学習する時に、意識してほしい大切なことをお話ししたいと思います。
英語を学習し始めのころの疑問
「姉」も「妹」もなんでどちらも”sister”なんだ!!!!!
日本語では妹だけがいる人は、「私には妹がいます」ですし、姉と妹がいる人は、「私には姉と妹がいます」になります。日本語では、「姉」と「妹」を区別する一方、アメリカではどちらも”sister”になるのが不思議でした。
この表現の違いなぜあるのでしょうか?
これは、私がアメリカ留学中に肌で感じたことなのですが、アメリカでは年齢や学年の序列、いわゆる先輩後輩での区別を全くしません。そもそも、授業スタイルが日本のように学年やクラスで行うものではなく、各先生が自分の教室をもち、生徒が受講している授業の先生の教室に訪問します。そのため、各授業でクラスメイトが異なり、授業によっては学年も様々です。学業が優秀であれば、飛び級で上の学年の生徒とも授業を受けることもできます。年齢や学年で線を引くことはないのです。
日本は年功序列を大切にする文化なので、姉か妹かを使い分ける必要が出てきます。そのため、このような違いが生まれたのでしょう。
このように、その地域の文化や価値観で言語表現は変わってきます。
日本語の特徴
英語を学べば学ぶほど、日本語って複雑で難しい言語だなと感じます。
英語と比較するとでてくる日本語の特徴を簡単に挙げていくと以下のものがあります。
・敬語がある
・人称代名詞の多い(僕、私、俺、拙者、自分、うち...)
・主語を省略することがある
・表記が漢字・ひらがな・カタカナの3種類ある
・アクセントがない
・相手の年齢や立場によって言葉を使い分ける(呼び方・敬語)
・オノマトペ(擬音語・擬態語)が豊富
・すみませんが有能すぎる(謝罪・感謝・依頼)
・数詞・助数詞がものによって変化する(枚、個、人...)
これらの言語特徴のいくつかは、日本特有の文化や価値観が影響していると、日本人であれば容易に考えつくと思います。ただ、日本語学習者からは、不思議でしかたないでしょう。
最後に
表現の違いや特徴にはきっと理由があって、文化が密接に関係していることが多くあります。なので、言語学習する際は、想像力を膨らませながら取り組んでほしいです。そして、その地域の文化や考え方を学ぶことが、その言語を習得する近道になるかもしれないのです。
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