見出し画像

私たちの海外移住のきっかけ


「外の世界」が見てみたかった

私たち家族が海外移住を考えた理由はいくつかありますが、大きな理由を正直にお伝えすると、「日本の将来に不安を持った」これに尽きると思います。円安や物価高、GDP成長率、国の借金など、日本の不安を挙げていけばきりがありません。今の日本に不安を持っている方は大勢いらっしゃるかと思います。

でも、自分たちが生まれ育った国です。もちろん決して嫌いになったわけではありませんが、ほんの少しだけ「外の世界」を見てみたくなったのです。そんな風に夫婦で話していた時にちょうどその時はやってきました。

来るタイミングが来た

海外移住を夢見てから、私たち夫婦の頭のなかは「いつか海外に住みたい」というイメージが日々膨らんでいました。そして、来るタイミングが来たんだと感じました。

1.長男が高校に入るタイミング
2.パパの仕事がひと段落になったタイミング

1.長男が高校に入るタイミング

自分の子どもたちに海外での経験をさせてあげたいと思う親は大勢いらっしゃるかと思います。でもそのタイミングがなかなかないのです。兄弟関係があると、学校の入学や卒業のタイミングがちょうど合うことも少ないでしょう。うちは4人の子どもがいるので、一人ひとりのタイミングを計ると、全員のタイミングで移住することは到底叶わないものでした。

”でも、どうせなら子どもたち全員に少なくても3年ぐらいは海外での経験を積ませてあげたい!”

そう考えると、長男が高校に入るタイミングがラストチャンスだと感じました。ちなみに長男は日本の大学に入りたいというので、やはりこの3年間がベストなタイミングでした。

2.パパの仕事がひと段落になったタイミング

これに関しては、親としては仕事や人生設計を調整するしかありません。何を優先に考えるとによると思いますが、両親が海外に行きたいと思ったなら、優先すべきは子どもたちのタイミングです。ですが、ちょうどたまたまパパの仕事のタイミングもひと段落になったところだったので、タイミングが今しかないと確信したのでした。

さぁ、どこの国に行こうか

夫婦で決意した後は、早速子どもたちにも相談をし、家族会議を開きました。まずは、子どもたちに海外に住んでみないかという話をするわけですが、最初の反応は予想通りとてもネガティブなものでした。そこで、パパが買ってきた世界地図を広げ、もし移住をするならどこがいいかをみんなで想像しながら話し合ったのです。

候補に挙がったのは、シンガポール、ドバイ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでした。子どもたちは何を優先して考えるのかを探りながら話し合ったところ、子どもたちの優先度はこれでした。

子どもたちが優先した順
1.住環境
2.食生活
3.学校
4.習い事
5.気候

以外にも、住環境が優先され、子どもたちは広い庭がある家に住みたいという意見でまとまりました。そうなると、マンションが多いシンガポールは除外され、次に食の面で引き続き日本食が比較的多く、教育環境や習い事(子どもたちはサッカーをやっていたため、サッカーが盛んな国)、気候などを考え、移住するとしたら「オーストラリア」だね!と家族の意見がまとまったのでした。

選択肢があるからチャレンジできる

子どもたちにとって、普通に日本で生活していればよっぽどのことがない限り日本を出ようとは思わないわけです。「海外に住む」なんて選択肢は自分が子どもの頃を振り返って考えても、まったくありませんでした。自分にない選択肢が急に降ってきたら誰でも拒否反応を示すでしょう。ですが、その選択肢があるということ。

そして、もしその選択肢を選んだらという想像が膨らんでいくなかで、子どもたちは未知なる世界を進む選択をしてくれました。はじめは不安の方が大きい様子でしたが、それよりもワクワクや楽しみという気持ちがどんどん大きくなり、期待と不安を半々に感じられるようになっていきました。

こうして、はじめは子どもたちの頭のなかになかった選択肢が芽生え、育ち、次第にワクワクへと変わっていき、その選択肢を選ぶチャレンジ精神へと変わっていってくれたのでした。

私たち夫婦は、本当に子どもたちが日本に残りたいという選択肢を選んだ時には自分たちも日本に残ると決意していました。ですが、子どもたちがチャレンジする道を選んでくれたので、一緒にチャレンジすることができたのです。私たちの人生の大きな分岐点となる機会を子どもたちに与えてもらいました。

しかし、言葉もわからない、文化や価値観も違う見知らぬ世界で暮らしていくということは、決して一筋縄ではいかないものでした・・・。(続く)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?