消費税によるGDP詐欺と日本の窮乏化、もしくは「経団連の犬がいるよね」
大将 そういえば、にゅんさんもnote始めたんだね。
にゅん あ、みたの? たまにはね。
大将 俺に謝辞はないのか?
にゅん あーごめん(笑)
大将 まあいいって。面白かったし。でな。あの図を使うとおれの言いたいことが言えそうなんだよ。ちょっと借りるよ。
おかみ どういうことを言いたいのかを先に行ってほしいんだけど。
大将 こうかな。
高齢化や地方の衰退で日本は衰えつつあるけれども、「消費税で財政を維持する」と方針を取ると、実はただの国民窮乏化でしかない政策が「GDPの維持、活力の維持」として表現されてしまうし、数字もそうなってしまう。
にゅん それだよね。あと、「経済学がその詐欺を隠す」も付け足したい。
おかみ わかったわ。やってみて。
大将 まず、企業と庶民の立場は基本的にはそもそもこうだよな。これを抑えておこう。
【企業の立場】
法人税減税!民間活力!自由競争!
【庶民の立場】
生活の安定!まともな雇用!
大将 にゅんさんの図を借りて、GDPのを表してみよう。引用させてもらうけど
GDP(国内総生産)から考える。これは「ある年にその国で生み出された付加価値の総和」ということになっている。
Y = C(消費)+I(投資)+G(政府支出)+CS(経常黒字)
おかみ 「ということになっている」というのが何か言いたげね。
にゅん まあねえ。よく言われることだけど、介護だったら自分の家のおばあちゃんを世話しているだけだとGDPには計測されない。でも、隣り合う二軒の家があって、となりのお年寄りの世話をして金銭のやり取りをすれば、GDPに乗る...みたいなこと。
おかみ なるほど。介護産業は結局そういうことだよね。核家族化で家庭内で介護が賄えなくなってきた。教育もそういうところがあるよね。それがみんなでやろうと言うことになっただけで、ドンとGDPに乗る。パソナがもうかる。
大将 で、そのGDPを処分面で見ると、こうだ。
Y(処分面) = S(貯蓄)+C(消費)+T(税)
大将 どちらで表現してもYは同じだから、大きさが等しいからこんな図にできる。
大将 国内需要は衰退するから、投資iがまず落ち込むとする。
にゅん Ⅰだけを小さくしたわけだね。そうするとピンクに空間ができて、GDPは減ってしまうよね。
大将 そう。政府としては、とてもまずい。
おかみ そうだよね。なんか知らないけどみんなGDP好きだから、落ち込ませるわけにはいかないからね。
大将 するとそれぞれの立場はこういうことになるわけだ。
【企業の立場】
法人税減税!民間活力!自由競争!
【政府の立場】
経済成長、GDP成長
【庶民の立場】
生活の安定!まともな雇用!
おかみ そうだね。でも経済成長とかGDPって何の意味があるんだろ。
大将 そう、実は意味なんてない。しかし、ここで政府は経団連の犬とだとしてみよう。すごいことができてしまう。
おかみ ん?
大将 ピンクのところの空間は、政府支出で埋めることができる。その内容は何でも構わない。
おかみ 数字上はそうだね。
大将 国内にはいろいろ問題があるわけだから、政府は何をすべきかっていうことは政治で一番重要なことの一つだ。ここを最初に考えるのが政治ってものだろ。
にゅん そうだね。そして付け加えたいんだけど、Gの内容だって今までのやりかたでいいの?ってのもある。その見直しも必要だよね。
大将 まさに。本当はそうだ。投資が落ち込むような事態になってしまったなら、それはこれまでのやり方がダメだったからってことだからな。だから、政府はそこには注目されないように、ピンクの部分をどう埋めるかという問題に注目を集めさせたい。
つまり、「このままでは財政が危ない」という話にすればいい。
おかみ 「責任」とか言っちゃってね。
大将 「財源をどうする?」という話は、「財政支出はこれでいいのか?」という問題を見えにくくする。ここだ。
にゅん そうそう!MMTでいう「スペンディング・ファースト」ってその話なんだよね。支出を先に考えろと。経済学者はこれを隠す。彼らは「財源」とか「財政の持続性」の話をしたがるでしょう。そればっか。そうでなく、リソースの持続性が完全に後回しになっている。
斎藤誠。MMTの話でなんで、国債がどうのこうのっていう議論になるんだ。頭おかしい。
大将 全く逆に、消費税を「先に決める」。
にゅん Anything is OK!ってのは...
大将 内容は「なんでもかまわない」ってことだ。政府にとってはGDPが減らなければ。
おかみ そうか。税を増やして、社会保障費も頑張ってます!でもいいわけだ。
大将 実際には違うよな。本当に全額社会保障にいっている?
おかみ 太郎さんは言っているよね。「消費税は法人税の減税に回っている」
大将 そう。だから実態はもっと派手なんだ。
おかみ うあ。元の空間より増税の方が多いやん。これはキツイ。。。困る。。。
大将 ひどい話だ。で、「将来のための安定財源」ということになっている。それを喜ぶ左派すらいる。冗談じゃない。これに隠れて、法人税を減らしている。山本太郎は完全に正しい。
大将 こうやって、処分面を決めたら、左の政府支出を決める。実は何でも構わない。額があれば、どんな内容でもGDPは増えるから。ここはなんでもいいわけよ。社会保障にしておけば、文句は言いにくい。
おかみ けど、消費税増税分よりは絶対少ないと。。。ここが重要ね。
おかみ そうか。すでに富裕層はもうかっているから。。。
大将 それで、必ず、いつも消費税よりも社会保障費の方が少ない。これは「将来のためという名目の収奪」としか言いようがないぞ。
おかみ 最終的には、その辺を全部消しちゃって数字だけを見せると、こういうことだね。。。
大将 にゅんさんが「家庭内でやっていた介護を近所で分担すると、おなじことをやっていてもGDPが増える」って話をしたろ。
「消費税で社会保障を支える」というのは、そういうことだ。企業からとらないで、庶民から取って庶民に返す。この行ってこいをやるだけでGDPは維持される。
本来の税の機能は余剰とか、利潤から回収しして、弱者に再配分するためのものだったはずだ。それをどんどん減らしたら企業がもうかるだけの世界になる。実にあほらしい。。。
おかみ あちゃー
大将 まとめるか。さっき企業と政府と国民の立場を書いたけれど。それぞれの感想を書き足してみよう。
【企業の立場】
法人税減税!民間活力!自由競争!
(感想: 完全勝利\(^o^)/)
【政府の立場】
経済成長、GDP成長
(感想: 俺たちはしっかり責任を果たす弱者にやさしい政権!)
【庶民の立場】
生活の安定!まともな雇用!
(感想: 社会保障があるからまあいいか)
おかみ ここで庶民の立場が分かれるね。社会保障に目がくらんで、税の変更による収奪に気づく人と気づかない人。
にゅん 経済学者が将来の財政を心配する狂った人ばっかりだから、もう仕方ないかもね。左派の学者でさえ、スペンディングファーストがわからないし、景気景気とかいっちゃって。
大将 この店もいつまで持つかな。。。
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