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「さもありなん」って使いたい

「さもありなん」って使いたい。日常会話で使いたい。

 だって「さもありなん」って可愛すぎない?
 まず「さも」が可愛い。「さもさも」とか書いてあったらなんかのオノマトペかと思う。多分めっちゃ可愛い場面の擬音語か擬態語。ウサギが干し草を食べる音とかそんな感じ。

 次に「あり」が可愛い。ごめん、そこまで可愛くないかもしれない。でも可愛くなくはない。モハメドアリも伝説だし。うん。

 でもやっぱり「なん」が可愛すぎる。本当にかわいい。ミス佐賀狙えるレベル。もし「なんちゃん」って呼ばれている人がいたらどんな感じか想像してみてほしい。絶対に可愛い。大衆受けする可愛さがあるに違いない。それかかまぼこ工場でパートしている気の良いおばちゃんのどっちか。でもどっちでも人気ある。

 「なん」の「な」が可愛い。もうそれだけで可愛い。もう「な」だけでアイドルデビューさせてもいいくらい可愛い。でも僕は「ん」の可愛さを熱く語りたい。
「ん」だけだととっつきにくさが印象的だけれど、ここで「な」とくっつくことで「な」の可愛さを増大させているし、それだけじゃなくて「なん」になることで「ん」が上向いている印象になっていて、なんていうかもう、可愛い。「ん」自体もがこんに可愛くなるなんてって感じでもうその関係性がエモい。

これ全部くっつけて、「さもありなん」。 はい可愛い! 自明。

 でも「さもありなん」ってなかなか使えない。あんまり使う場面がない。そもそも意味があんまりよくわからない。どんな言葉につなげて使っていいのかもよくわからない。
 この前無理に使おうとしたら変な感じになった。「さもありなん」があんまり馴染まなかった。意味の間違った文になった。だから今度ははじめから「さもありなん」を使うために文章を作ろうと思う。

 でもはっきりいって「さもありなん」って使いにくい。正直、意味もよくわからない。

 みんな、生の「さもありなん」って聞いたことある?僕はない。聞きたい。

 それでも「さもありなん」が現代に残っているのって、やっぱり可愛いからだと思う。そうとしか考えられない。

 だってみんなも「さもありなん」って初めて聞いても可愛いと思うよね?


 うん。さもありなん。

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