天才の条件

p.270〜271
天才の条件

現代の科学では、このように脳内で情報があふれてしまう現象は、「統合失調症」の症状だと考えられている。現実から乖離し、妄想にとらわれ、視覚や聴覚による幻覚におそわれてしまうのだ。つまり脳が一度に大量のイメージを受け取ってしまうため、現実の世界が認識できなくなるのである。そして無意識のうちに、現実に取って代わる別の世界をつくり出してしまう。
 事実、統合失調症の患者には、しばしば奇抜な思考パターンが見受けられる。私自信も、普通ならとうてい思いつかないような奇想天外な妄想にとりつかれた患者を診察することが時折ある。

 だが、物事には得てして2つの面があるものだ。視床があらゆる情報を素通りさせたからといって、必ずしも弱点や精神疾患にはつながらない。
 これも、やはり創造性と関係がある。思いもよらないアイデアがひらめく、あるいは既成概念にとらわれずに物事を考える、といったプラスの面にもつながっている。情報のシグナルが大量に大脳皮質と意識に送られると、独特の発想を得たり、普通の人とは違った視点で物事が見えたりするようになるのだ。

と書かれています。
運動は薬が脳に作用するのと同じような物質を脳内に発生させ、健康に良い影響をもたらすとも書かれています。

気になる方は『運動脳』読んでみて下さいね!

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