レーベン盛岡紺屋町 「盛岡の川沿いに高層マンションは必要か」 1
酒造「菊の司」跡に14階のマンションが出来るらしい。
菊の司、いい建物だったのに、あっさり更地になっていた。
信じられない。私は怒っている。
他の建物と調和した低層階の和風な建物ならわかる。
そして川徳周辺や中央通り、駅前ならばわかる。
しかし、場所は中津川沿いだ。
俺たちの愛する中津川沿いに、あのやたらイキった下品な外観のビルが建つらしい。
しかも高層階。
説明会が昨日あったらしいが、説明会があることの周知もとぼしく、そっと会が行われ概要が発表されていたようだ。
説明会のことを知っていたら絶対に参加してがっつり意見してやるのに。
SNSでちらほら聞いた感じだと、デベロッパーは紺屋町のことも盛岡のことも全然調べていないっぽい。テキトーな感じで内輪で流したような会だったと言うことを知った。
普段温厚で知られるわたしだけど、我慢ならん。
ってこと、朝っぱらから市長にメールを送った。
キレ散らかしているがほぼ原文を載せる。
盛岡市、および市長さま
いつもお世話になっております。今日は「タカラレーベン盛岡 紺屋町」のマンション建設について意見を申し上げます。
結論から言って反対です。
私は盛岡市で絵画教室をしています。
絵をえがく立場として景観について質問があります。
現在盛岡市には、新規で建設中のマンションが何棟もあります。
デュオヒルズ盛岡プレミア
デュオヒルズ盛岡中ノ橋ザ・レジデンス
クレアホームズ上の橋
ウィザースレジデンス盛岡惣門テラス
ウィザースレジデンスサザンテラス
レーベン盛岡中央通り THE VISAGE
ざっとインターネットで引いただけでもこんなにもあります。
この度、タカラレーベンの新しいマンションが菊の司さんの跡に建設されるようです。ここで何点か質問をさせてください。
1 景観条例について
進行中のものは致し方ないにしても、新規のタカラレーベンは中津川の川沿いの14階建のマンションとお聞きしております。
高層住宅でまとまっている駅前周辺や中央通り、菜園地域であれば理解できます。しかし、中津川沿いに高層のマンションは必要でしょうか。
盛岡市の景観条例には抵触しないかをお伺いしたいところです。
建築基準の容積率の問題で高層化してしまうということを聞いたことがあります。でも近隣商業地域の場合は5階まと決められているのではなかったでしょうか? 建築の基準に適合とあったけれど、基準と建築の許可が降りた経緯等を教えてください。
2) 庁舎が移動した場合の商圏の変化との整合性について
今後、市庁舎県庁舎が移動となる可能性があるとの議論があり、まだまとまっていない状況にあります。
今後仮に庁舎が移動となった時には商圏が変化するものと思いますが、長期的な視野で見た場合に、このマンションインフレをどうご覧になりますか。
市庁舎が移り、街中が空洞化する場合、景観も含めて街の機能が破壊されるように思います。
こうした際、高齢化と過疎化が進んでいる郊外地域住民の街中への移住促進や補助事業なども考慮されるべきと思います、市庁舎が移転した場合のお考えを教えてください
3 これからの盛岡のこと
不遜な発言なりますが、市長は昨年のニューヨークタイムスの記事の恩恵をお受けになったお一人かと思います。
しかし、今の盛岡の魅力は「先人の努力」に支えられていることを忘れないでいただきたい。長きにわたって街の景色を守り、商業や環境を守り続けてきた街の人の暮らしがあってこその盛岡です。私は宮城県から嫁いできた人間ですが、そうした「街の人たちが盛岡を愛している姿」にいつも感銘を受けてきました。
仙台を例に取りますが、盛岡が仙台になる必要はありません。(逆もそうです)
各地域の中堅都市の持つ規模や在り方は違うし、まちの個性も違います。
例えば盛岡では絵を描く人、手芸をする人が人口規模からしてもとても多いと聞きます。
本を読む人が多いとか、個人店が多いとか、ちいさくても自分の暮らしを愛し、育ててきた人々の暮らしが続いてきたこその今の形だと感じています。
その魅力がニューヨークタイムスに取り上げられたのだと思います。
今、外部デベロッパーによってマンションが立ち、街が発展しているように見えます。これは確かに「発展」を意味するように見えるかもしれません。
マンション供給過多は県内の経済状況と人口流出の現況にフィットしているとは思えません。
過疎化の進む郊外の住宅地の高齢者が移動する可能性はあるかもしれませんが、新築の高価なマンションが買えないと思います。
こうした需給のバランスなどはデータのリサーチをした上での開発計画許可だったのですか?本当に残念でなりません。
これから100年後「世界に誇れる街」になれるでしょうか。
ぜひ市長(盛岡市)のお考えをお聞かせください。
(以下雑談)
数年の間に盛岡のマンション数は飽和する。
今新築マンションを「買える人」がどれほどいると思っているのか。少子高齢化にあって住宅の空き家問題が取り沙汰されているのに、今更何をやっているのかと思う。
今回能登地震があって、「暮らしと建物の物語について深く考えた。建物はその土地の命でもあり、暮らしそのものだ。
ちなみに、
実は今の部屋に引っ越す前に、中古の内見のほかタカラレーベンのショールームに行った。
気になったのは、カッコいい暮らしと、ローンの支払いの話がメインで、建物として優れていると言う話があまりなかったことだ。(単に営業の人の問題なのかもしれない)帰るまでにえらい時間がかかった。
最初に値段を見せてもらえない。
まずは購入者の職業、収入を聞かれる。
そこからの価格の提示だった。(大体3800万ぐらいからって感じ)
内見の印象としては建材も設備も一見豪華だけど収納が少ない。一つあたりの部屋が狭い。あと天井が低め。設備も備品も数十年後の交換などことがあまり考慮されていない。
正直いうと2000年代の建物の方がきちんと作ってある感じ。
結果は20~30年後に出るだろうがその頃の盛岡は「愛すべき盛岡」であるのだろうか。暮らしと共存しない建物なんて何の存在価値もないと思うのだが。
とても悔しい。本当に悔しい。
中津川の景観を壊さないでほしい。
素敵な川の景色はみんなのものだ。
もう許可が降りてしまったからにはダメなのかもしれない。
もう、できることはないのか?
だからこの気持ちをここに記す。
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