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blenderのレンダリング画像を直接ワンクリックでPhotoshopに送る方法

動画での紹介はこちら。(blender2.93.1とPhotoshopCC22.4.3を使用)

雪見月さんが作成・販売されているBlenderアドオン "Sync to Photoshop"を使用すると、blenderでレンダリングした画像をすぐに直接Photoshopで開くことができます。

アニメの背景美術の作業でblenderを活用する際に、レタッチ用にレンダリングした画像を手早くPhotoshopにもっていきたい時があります。そういう時にとても便利なアドオンでしたのでその使い方を紹介します。

Blender-addon "Sync to Photoshop"の販売先はこちら。販売価格は現在15ドルのようです。

こちらの記事などで紹介されていました。

主な機能は下記の3つのようです。

3D Object to Photoshop:
BlenderのシーンのオブジェクトをPhotoshopの3Dレイヤとして読み込んでカメラビューで開く
Image to Photoshop:
画像エディタで表示している画像をPhotoshopのレイヤとして読み込み
UV to Photoshop Selection:
選択しているUV面を元にPhotoshopの選択範囲を作成

blenderとPhotoshopを連携して使ってテクスチャを作成する際の効率化のためのアドオンのようです。UV展開されたモデルにPhotoshopでテクスチャ画像を描いて貼りたい時などに便利そうな機能群です。

今回紹介する方法で使用するのは、テクスチャ画像など「画像エディタで表示している画像をPhotoshopのレイヤとして読み込み」を行う機能のみです。

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本来のテクスチャ作成作業時の使い方とは少々外れますが、「画像エディタで表示している画像」であれば「テクスチャ画像」だけでなく「レンダリングした画像」もPhotoshopのレイヤとして読み込みが可能なようでした。

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アドオンの機能を有効にすると画像エディタの「画像」項目に「Open on Photoshop」の項目が追加されます。これを実行すると、画像エディタで表示されている画像がそのまますぐにPhotoshopで開かれます。(※すでにPhotoshop上で開いているドキュメントがあった場合は、そこにレイヤーとして追加される仕様のようです。)


※事前にプリファレンス(Preferences)のところで外部画像ソフトとしてPhotoshopの指定が必要そうです。また一時ファイル保存先の指定も同様に事前に必要そうでした。

もちろんこのアドオンを使わなくても、レンダリング画像を一度どこかに保存してからそのファイルをPhotoshopで開いても良いのですが、blenderではデフォルトの仕様だとレンダリング画像の保存にひと手間かかります。

blenderでのレンダリング画像の保存方法について軽く調べたことを備忘録的に記しておきます。

一般的な3DCGツールのレンダリング画像の保存方法では、下記画像のような「出力先」の項目に保存先のフォルダを指定してやると、「レンダリングと同時に画像が保存される」仕様が多いと思います。しかしなぜか現状までのバージョンのblender(2.93)ではそうなってはいないようでした。下記画像の「出力」に保存先を設定しただけでは、アニメーションをレンダリングすると保存もされるようなのですが、静止画の場合はなぜか保存されないようでした、、


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そこで、blenderで「レンダリングと同時に静止画を保存」を行うには、「コンポジットノード」で「ファイル出力」ノードを使い、出力のためのノードを毎回組む必要があるようでした。ちょっと手間に感じられ、初心者にはややハードルも高い印象です。

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今回紹介した"Sync to Photoshop"のアドオンを使用すると、blenderでレンダリングした画像をわざわざ一旦保存する手間を省いて、すぐに直接Photoshopで開くことができるようになり、とてもシンプルで便利です。

近頃のアニメの背景美術の仕事では、3D背景モデルをLOに合わせたパースでレンダリングし、それにレタッチを施して仕上げる、といった手法を併用するケースも増えてきているようです。3D背景モデルを色んなパースでレンダリングした画像を、素早くPhotoshopで開いて確認したい時などにこの"Sync to Photoshop"のアドオンが重宝するかもしれません。

ややニッチなTIPSでしたが、アニメの背景美術の仕事でblenderを活用され始めた方たちのお役にでも立てば、と紹介してみました。

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