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結局コンサルって何やってるんですか?


はじめに

本記事は
みすてむず いず みすきーしすてむず Advent Calendar 2023
12/20分の記事となります。みすてむずとはIT系の人ならジャンルフリーのみすきーのインスタンスの1つです。
大量のアドカレ記事があるので時間がある人はぜひリンクから飛んで読んでみてください!!

書いてる人

アデリーペンギンのにょむです。現在は南極ではなくみすてむずに住み着いています。自己紹介っぽい記事はこちらにありますのでご興味あれば一読ください。

注意事項

本記事はにょむさんの私見と偏見によって書き上げたものです。
内容批判、またコンサルなのにこの程度の文章力かというご意見はお待ちしていませんので心のなかにしまっておいてください。

コンサルタントってそもそも何なん?

昨今巷にあふれるコンサルってなんやねんってことで広義のコンサルタントについてまず触れたいと思います。
エージェントサイトにわかりやすくまとまったものがあるので引用します。

コンサルタントの語源は「consult」=「相談する」にあります。

コンサルタントは具体的な製品・サービスを売るのではなく、コンサルティングそのものを商品として対価を受け取る職業です。つまり、相談を受けたクライアントの課題とは何かを見つけ、その解決策を提案すること。

参考エージェントサイト

antの語源は「〜を用いる人」または「〜を媒介とする人」の接尾辞です。
出展:https://www.etymonline.com/jp/word/consultant
つまり、語源をたどっても相談を受けて解決する人という意味ですね。
昨今では保険コンサルタント(※1)とかコンサルタントを名乗る方が横行していますが、語源からすると妥当なのかもしれません。

その中でも、今回はシステムエンジニアから派生する可能性がある、大体コンサルって言ったらここらへんだろうっていう以下分類に絞って話をします。接頭語が何を相談する人なのかを指してます。

  • ITコンサルタント

  • 業務コンサルタント

  • 戦略コンサルタント

※1 保険コンサルタントは契約の仲介でお金もらっている人達なのでコンサルタントなのか?という気持ちはありますが…

コンサルってたくさん会社あってよくわからない

そのコンサルタントが属している会社についても触れておきます。
ITコンサルタントはSIerでも一部の人が名乗ったりしていますが
フィーをあげたくて名乗っているだけなので
今回はちょっとのぞいて、コンサルティングを生業としている企業に絞ります。別所でわかりやすく整理したものがあるよ、というのもあれなのでさっぱりまとめます。

たくさんあるね!コンサル会社

まずどれだけあるか?という話ですがメジャーなだけでこんな感じです。
なんとなく名前を知ってるところもおおいんじゃないでしょうか。
今回説明分以外のコンサル会社もありますがたくさんあることだけとりあえず抑えてもらって…

コンサルファームの業界地図2023年版より

コンサル会社の棲み分け

今回取り上げる戦略系、総合系、IT系の棲み分けは大きく単価と担当工程で行われます。
担当工程が上流になればなるほど、単価が高く、能力が高い人(※諸説あります)がコンサルタントとして働くことになり、単価が高いので、クライアントは必然的にお金を出せる大手企業になる、という構図です。
※中小企業が同じ工程のコンサルティングを依頼する際には、コンサル会社の規模を下げることでコストを抑えることになります(単価も低く設定されています)

戦略系コンサル会社
例)マッキンゼー、ベインアンドカンパニー、ボストンコンサルティング
泣く子も黙る超エリートコンサル会社群。CxOと対面して難しいことをたくさん検討しています。給料も高いし働き方もスーパーハード。DeNAの南場会長がマッキンゼー出身だったり、いろんな企業の有名な社長の出身会社がち。所属するコンサルタントはだいたい戦略コンサルタントと呼ばれます。
※SEからここまでステップアップすることは基本なさそうですが
棲み分けとしてあると理解しやすいので簡単に記載しています。

総合系コンサル会社
例)BIG4(デロイト、PwC、EY、KPMG)、アクセンチュア
  ベイカレント、アビーム、クニエ
その名の通り幅広くカバーする会社群。
会計事務所が創立元のBIG4はM&Aなども担当したりするし
経営戦略系の仕事もこなしたりします。
ちなみに例の上行はグローバル系、下行は日系というくくり方をされます。
(会社の出自で分類されています)
※12/21訂正:外資系と書くのは不正確なので書き直しました。
参考リンクhttps://note.com/choconejito/n/n327418171a11

メインで携わるプロジェクトは昨今業務改革等と名がつくことが多いです。
所属するコンサルタントはやる仕事によって呼び名が違いますが
だいたいやってる仕事(所属部署)で戦略コンサルタント、業務コンサルタント、ITコンサルタントと呼ばれます。


IT系コンサル会社
例)フューチャー、TIS、ウルシステムズ、NTTデータ
ざっくりいうと顧客業務をITを用いて解決する、という部分を技術力で解決するような会社群。
総合系ともやることかなり似ています。(実際競合していることも多い)
担当工程の守備範囲の広さと単価が異なるので、例えば初期の計画策定は総合系がやって、そのあとの実行フェーズは単価の違いでIT系(もしくはSIer)に会社を変えて進める、みたいなことがまれによくあります。
後SIerとも重複する点多いですね、例の会社も人によってはSIerやろっていう人もいそうですが、カオスマップに合わせてます。
ここ所属の人はITコンサルタントって大体呼ばれてます。

ざっくりした棲み分け図

さらに切り口を変えて局面と必要な人の数でみてみます。
流れは大体こんな感じです。

  1. 経営戦略が立案される

  2. 経営戦略からIT戦略(投資計画)が決まる

  3. 具体的なプロジェクト実行計画が立案される

  4. プロジェクトを実際に進める

基本、1に近ければ近いほど少数精鋭(単価もすごい!!)となり、逆に4に近くなると手を動かす場面が増えてくるため、人が多く必要になってきます。抽象的な状態の検討は少数精鋭で行い、具体化されればリソースを多く使って進めていく、というのはウォーターフォール開発の考え方とほぼほぼ等しいです。
ちなみに今のトレンドは4の実行局面までコンサル会社で請負、利益を取るというのがトレンドで、某A社や、D社なんかは自社でやったり、グループ会社で開発を行ったりしています。

ざっくりした棲み分け図その2


なんでコンサルになったんですか?

そろそろ自分語り成分が多くなる章に入っていきます。

私はもともとSIerでレガシーシステムの生産管理システム担当のSEでした。(レガシーシステムの話は別途語る場があれば)
扱う技術は枯れた技術であるため、必要なスキルセットは技術力より業務知識の世界です。なので業務系SEとか呼ばれたりする人でした。その中でコーディング、設計、保守リーダー、PMと経験し、最終的にはRFP作成支援や要件定義準備などの上流工程もPMとして担当してました。

私はモチベーションドリブン型の人間ですが(アウトプットが安定しないのでやめたい)、特に納得いかないことに対して怒りの感情とあわせてすごい行動意欲があがります。
それが生じて、納得いかないからやめてやる〜〜〜となったわけなんですけど、決め手になった最終プロジェクトはDX案件のRFP作成支援から要件定義途中(やめたから)までPMの立場で入っていたわけですが、色々積み重なり…

  • 社内が前途多難さを理解してくれない

    • DX案件の先頭を切る案件なのにリソース全然来ないし
      入ってくる人も(略)なんですけど…
      部長、社内で権力なくていいリソース全然引っ張ってこれないじゃん…

  • なんか順序おかしくない?

    • バックオフィス(経理)からはじめるって
      そもそも生産管理からなおさんとあかんやろ!
      生産管理の仕組み悪すぎてほしい情報全然取れないんだけど…

  • 現場が全然かえる気がない

    • 現行踏襲してくれって、それなら別にやらんでよくない?

  • パワーバランスが悪い

    • お客さんが親会社なので言われっぱなし、提案しろみたいなこと言うけどどうせいうこと聞かないでしょ

みたいな積み重ねを通じてある日ぷつーーーーんときて、朝通勤電車の中でBズリーチに登録したのが転職活動のきっかけでした。転職軸はこんな感じですね。

  • 技術スキルがないのでそこで勝負しない(あってもモダンじゃない)

  • PM経験を活かして上流工程するのが収入面でも良さそう

  • 業務知識を活かしたい

  • より対等な立場でシステム・業務のあり方を変えたい

特に最後の2点は、業務をいかに良くするかが先にあり、解決手段としてシステムがあると考えるようになっていたので割と重要視していました。
ということを踏まえ、希望順位としては業務コンサル>ITコンサルで転職先を探して、今の会社に至った感じです。

具体的にはどんなことをしてるんですか?

今の私自身の仕事を簡潔にかつあまりに具体的にならない程度に書いてみようと思います。
私は現在業務コンサルタントという立場で、特定の業務エリアのDXというお題目で業務プロセス、フロー、ルールを各グループ会社間で一本化に向け、SaaS導入をメインの解決策として構想策定を行なっています。
具体的にはこんなことがタスクとして並んでいます。

  • 構想策定

    • 新業務と現行業務のfit&gap

    • 新業務ポリシー、規程の見直し

    • 展開ロードマップ作成

  • 各種要件定義

    • KPI・KGI策定

    • システムアーキテクチャ

    • インタフェース

  • 導入に向けた事前検討

    • テスト計画

    • 移行計画

    • トレーニング計画

    • 保守運用計画

SIerでも構想策定、要件定義には参画しました。その時はシステムの導入に関するところは頑張るけど…責任はこちらで、という感じでしたが
今の立ち位置だと、こちら側が主責をもってすすめる事が多く
お任せしておけば大丈夫なんでしょう?という先方の気持ちが見て取れます。そこら辺は立場の差であり、かかってる費用の差から生じる期待値の差かなと。
そのため、クライアント社内のことはわからないので当然ヒアリングしますが、各打ち合わせはこちらがプロとしてどうすべきかをある程度仮説をってデザインした上で進めていく形です(よく言う仮説思考とかいうやつ)。わかってなくても調べて理解する、あるいはわかったふりをする能力とコミュニケーションスキルが求められます。

この後局面としてはどこまでやるのか?という話ですが導入までに必要な作業は全部やります。タスクはこんな感じです

  • SaaSのコンフィグレーション:やる

  • お客さん側の周辺システムの開発:ノータッチ(PMO的な携わり方をするケースあり)

  • お客さんシステムとの連携テスト:やる(計画から)

  • ユーザー受け入れテスト:やる(計画から)

  • 本番移行準備:やる

  • 本番移行:やる

  • 本番移行初動フォロー、定着化:やる

保守運用はA社じゃないのでやらない定着まではやりますが、基本お客さんが独力で保守運用できるように引き継ぎまでちゃんと行いますというスタンスです。

弊社内ではもっとコンサルっぽいこともやってる部隊も当然いますが、どうしてもシステム導入が解決策のメインになってしまうことが昨今多く、ITスキルが求められることが多くなってます。異業種から転職も多い業界ですが、SIer出身の人はITスキルはあるけど、コンサルワーク(話術、ドキュメント作り)にめちゃ苦戦して、事業会社出身の人はITスキルがなくて困る、みたいな感じです。

SEの転職先としてはどうなんですか?

人による!!!
…と書いてしまうと元も子もないので、もうちょっと考えてみます。
まず需要についてですが「ある」のは間違いないです。
弊社でもSEから転職してる人はかなり多いです。
ただし大半がITコンサルタントとしての採用であるため

  • 「IT(デジタル)」の素養がある

  • コンサルワークの素養がありそう

という期待値込みの採用だと思います。
コンサルワークの素養は論理的思考やプレゼン力の伸びしろはもちろんのこと、ある程度のハードワーク適正もある程度ないと厳しいやつです。

コンサルタントになるにあたって覚悟すること

エンジニアとしてではなく、コンサルタントとしてキャリアパスを描くということになると手を動かすことを諦められるか、というところに尽きるかなと。どうしても打ち合わせも増えますし、付随してパワーポイントなどを作る機会もべらぼうに増えます。ITコンサルタントだとある程度残るでしょうが、もの(システム)を作ることそのものでなく、お金を出してもらっているお客さんに説明、納得してもらうところまでを責任持つ必要があるので、仕事のやりがい、モチベーションになる源泉が大きく変化します。

コンサルタントに大事なもの

倫理的思考とか、質の良いアウトプットが出せるかも重要ですが、私が思うに一番大事なのがチャームです。直訳すると魅力ですが、つまりは周りに可愛がってもらえるか、お客さんや上司の懐に入り込めるかがすごい大事な素養です。
また、システムを動かすんじゃなくてお客さん(人・業務)を動かすことが仕事になってしまうので、いかに自分の知識やスキルを出力して外部に伝えることが出来るかが大事です。(ここで苦労しているSE出身者がめちゃ多い)
あと自責思考です。コンサルだけじゃないと思いますが、どのポジションでもクライアントもしくは自社内で依頼されたことは必ずQCDを順守して成果を出すことが特に強く求められる職だと思います。

いかがでしたか?

すみません、このフレーズ書くことに憧れてて…
なんかよくわからないけどお賃金が高そうでお馴染みのコンサルタントですが少しでもイメージ湧いたでしょうか?ぶっちゃけ転職はそんなにお勧めしないですが、興味湧いたらなんか色々聞いてくれれば適当にお答えします。

参考情報

ちょこさんのNotes(コンサル記事多くてわかりやすくお勧め)

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