さまざまな“しゃべり”を学ぶ絵本:『おふろだいすき』
『おふろだいすき』
作:松岡享子
絵:林明子
福音館書店 1982年
日本語にはいろんな口調がありますよね。ペチャクチャしゃべるパターンやゆっくりのんびり話すパターンなどです。普段の生活の中で、そういう様々なタイプの口調を子供に体験させるのは結構大変。早口の親はやはり早口になりますし、ゆっくり派はどんなにがんばってもゆっくり派です。
その点、絵本はいろんなキャラクターの口調をはっきりと塗り分けることが可能です。書いてあるセリフを読むことによって、早口の親もゆっくり派に、あるいはゆっくり派の親も早口になれますからね。
本の中に出てくるキャラクターの“しゃべり”の書き分けという点において、今回取り上げた『おふろだいすき』は、そのお手本みたいな絵本です。ウミガメやペンギン、カバ、クジラなどが出てくるんですが、それぞれ“しゃべり”のキャラが立ってて見事ですよ。役者になった気分で読んであげてください。
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