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アメリカ(や他の海外)の普通の卵を、安全に、卵かけご飯で食べる方法


アメリカに長い間住んでいても、知らない方もたくさんいると思うので、我が家で実現している、アメリカのスーパーマーケットで売られている生卵を簡単に安全に食べる方法を紹介します。

アメリカで、生卵を食べてはいけないと言われる理由

基本的に、アメリカでは卵を生で食べる習慣もないので、生で食べても安全になるような状態では出荷されていないのが理由です。

では、何が危険なのか? それはサルモネラ菌。

サルモネラ菌は、卵が作られる途中の卵巣あるいは卵管で汚染されるイン・エッグ型と、卵殻ができ上がってから殻に付着したサルモネラ菌が卵殻を通って卵内に侵入するオン・エッグ型があります。

鶏の卵はどこから出てくるか、ご存知ですか? 

卵は肛門を通って出てくるのです。そうです、う◯◯と同じところです。同じところを通ってくるので、その時に、殻にサルモネラ菌が付着し、稀に、卵の中にも入り込むということもあるそうです。

参照:https://www.jpa.or.jp/news/gyosei/18_se/03.html

何故、日本では普通に生卵を食べることができるのか?

日本は生で卵を食べるためにサルモネラ菌の消毒を徹底し、特殊な管理方法をとっています。例えば、日本では、一般的に鶏にサルモネラ菌対策のためにワクチン摂取をしている養鶏場が多いとのこと(比率はわかりません)。また、卵の殻を洗浄しているので、殻についたサルモネラ菌はなくなっている可能性が高そうですね。

じゃあ、どうすれば、アメリカでも生卵を食べられるのか?

日本養鶏協会のウェブサイトでは、摂氏60度で3分加熱するとサルモネラ菌は死滅すると言っています。

https://www.jpa.or.jp/news/gyosei/18_se/01.html

アメリカの多くのレシピサイトでも、

To pasteurize large eggs, place them in a saucepan filled with water and fitted with a digital thermometer. Turn on the heat and bring the water up to 140F.
Keep the water temperature at 140F for 3 minutes (and no more than 142F), reducing the heat on the burner if necessary

140℉=60℃で、3分と書いてあります。

つまり、60℃の一定の温度で、3〜5分程度加熱することで、サルモネラ菌は死滅する!

ということになります。

簡単に自宅でサルモネラ菌を死滅させる方法

Step 1
低温調理機を手に入れる

温度を一定に保ちながら加熱するのに一番楽なのは、低温調理機です。アメリカではAnovaが一番有名で、日本市場では、いろいろ売られているみたいですね。

我が家ではAnova Precision Cookerを使っています。

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Step 2 
卵の殻を殺菌する

熱湯を、ボールに入れた卵にどばぁっとかけます。これで、30秒もつけておいて、すぐお皿に出しておきます。(そうしないと中が調理されて硬くなってしまうので)

Step 3   
大きめの鍋に水を張り、低温調理機で、60℃に設定する。

Step 4
卵に、油性マーカーで、殺菌を意味するPasteurized のPと印をつけておく。
これで、どの卵が殺菌されたのかわかるようになります。

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Step 5 
60℃のお湯が入った鍋に、卵を好きなだけ入れ、4分加熱。

卵が割れないように注意して、そっと入れてください。大、特大のサイズなら、5分がいいそうです。

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Step 6
時間が来たら、氷水で10分冷やす。

卵がこれ以上温まらないようにするためです。こうすることで、中身が調理されて固くなることを防げます。

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Step 7
すぐ食べるか、冷蔵庫で保存する。

保存期間は1週間〜2週間の間に食べきるといいようです。

日本人の心、と個人的に感じている、卵かけご飯を、是非お楽しみください! 海外に長く住んでいて、普段から食べてこなかった方は、きっと感動すると思います。

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追記:

低温調理機は、本当に優れている調理器で、均等に熱を通してくれるので、レストランレベルのステーキが焼けたりしますので、本当に重宝します。

アメリカ生活の中で、人生を変えてくれたアイテムとなりました。


サポートしていただけたら、嬉しいです。 少しでも海外で(そして日本国内でも)日本語教育がスムーズに行くように、リサーチ目的に使わさせていただきます。