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私が初めて銃を撃った日<NYからの射撃体験レポート>

日本ではできないことを今のうちに体験したいと、こちらで知り合った人達と射撃場に行こうというイベントが企画された。ニューヨークのマンハッタンから車で1時間くらいで行けるという。拳銃なんて、映画やテレビでしか撃っているところを見た事がない。自分が撃つ日が来るとは。エンタメや個人の腕の鍛錬として、撃つ事ができる施設がニュージャージー州にあるのだ。

この投稿では、ビビリでかなり怖がりの女性の私の視点での感想のほか、受付から撃つまでどんな流れだったのか、射撃場ってどんなところなのか、費用など、レポートしたい。

行き方

ここが今回向かったニュージャージー州の射撃場。

Reloaderz NJ
1813 NJ-23, Wayne, NJ 07470
https://goo.gl/maps/BEZ7L3YfxrwN9qWJA

私は、39th streetのフェリーポートから、待ち合わせ場所のニュージャージーの港、Port Imperialに向かった。42ndPort Authorityからもバスが出ている。Port Imperialで待ち合わせてそこから車で向かった。車が無ければマンハッタンからUberなどで向かうことになるかと思うが、それなりに遠いので複数人で行き割り勘すると経済的かも。

ちなみに、フェリーは8分程でハドソン川を渡った。$9。人はまばらだった。デッキに出ると遠ざかっていくマンハッタンを眺めて気持ちよかった、観光気分だ。

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そして車でずっと走ると、着いた。

I.D.必須なので、お忘れなく!

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受付から射撃レーンに入るまで

外観も中も綺麗な見た目。射撃場ってこんなところなのね、という、イメージできなかった空間だった。大人同伴だと思うがティーネージャーのような人や子供も少しいた。受付や、銃売り場、射撃関連グッズがあった。

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そう、ニューヨークは拳銃所持はNGなのだが、ニュージャージー州では拳銃は違法ではない。そして、ガラスの向こうには射撃のレーンがあり、防音されているのだろうが、ドーンドーンと音が響いて来る。

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まず受付カウンターに行くと、安全やインストラクションのためのビデオがあるので見るように言われる。オープンなスペースに10分程。

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そして、タブレットのような機械で色々な免責に同意。同意しないと撃てないのでとにかく同意して電子サインする。(→土日はけっこうこんでおり待ち時間があるので、先にタブレットで同意して受付を全て終えた後にビデオを見るといい。後で気付く。)

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そして全員が登録してから、受付にもどり、I.D.(パスポートなど)を提示し写真を撮られて会員カードを作られる。そして銃や、何レーン使用するかなど選ぶ。今回は6人でみんな初心者だったので、指導してくれる人をつけて、2レーン借りて、銃は拳銃と、大きめの銃(何と呼ぶのか分からない)の2種類、そして弾丸をそれぞれの銃のために購入。

そして的の種類を選ぶ。これいいのかい、という絵柄もあったりした...かわいいのも。人を撃つのもちょっと気が引けるので、無難っぽいのにした。

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全員の受付を終えると、モニターにグループ名が表示され、開始時間目安を見ると1時間後だった。混雑している。フードコートで渡されるような、呼び出し器を渡されたが、時間が来たら電話してもらうように頼んで、隣の敷地のスタバで待機。

射撃を始めたのが16時半ころ。昼過ぎにフェリーに乗って、ドライブして、受付してスタバして、もうこれで一日終えたな〜という充実感を覚えつつ、まだメインイベントはこれからだった。音の衝撃を和らげるイヤーマフラー、目を保護する保護メガネを渡されていよいよ場内に。

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いよいよレーンのある場内へ

二重の扉に隔てられた場内に入ると、すごい音の衝撃で、身がすくむ。

音は波だ、音と共に衝撃が身体に伝わる。イヤーマフをしているのに、音がうるさすぎて、そして衝撃がいちいちはしり、恐怖をかき立てる。

元々、音に弱めの私。大きい音にはビックリするし、映画館の音響でもかなりの確率で周りの人よりビックリしたり怖がっている、耳を塞いでちょうどいいくらい。でも、ここの音の大きさ、衝撃は映画館どころじゃない今までに体感した事のないものだった。。夏の花火大会の打ち上げ花火が隣で破裂しまくっている、そんな音だった。パンパン、というかわいい爆竹ではない。ドーン、ドーンという大砲のような音と音波の衝撃。その時点でめちゃめちゃ恐怖心が生まれた。人の撃つ音でもこれだけ怖がっているのに、自分の手で握って撃てるのだろうか...

イヤーマフでは明らかに不十分だった。隣のレーンの音の衝撃で恐怖で身がすくんで、何も入って来なかった。その辺に柔らかい耳栓が数個無造作に置かれているのを見つたので、一度外に出て耳に入れて、その上からイヤーマフをするという、二重に耳を保護する作戦にした。It worked. 二重は全然違う。だいぶ音波の衝撃を和らげられて、これなら撃てるかもしれないと希望が見えた。イヤーマフだけしている人たちはこの音に耐えられるのだろうかという疑問がある、二重のガードがデフォルトでは。予め、受付でear plugもほしいと伝えて、もらっておくといいかもしれない。

皆慣れたように撃っている。そして、safety guard(安全ガード)のおじさん達がレーンの間を歩いて見守っている。

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しかし、こんな狭い空間に銃が沢山集まって撃たれている状況が、まず馴染めず怖かった。防弾チョッキなどは着ない。普段着だ。もちろん、射撃場なので安全に撃つためのルールがあるのだが、この密集した銃達は、いくら人の方向を向かないとはいえ、無防備にこの空間にいることが初めは怖かった。そして、この施設の管理していない拳銃を持ち込んでいないと、誰が保証できるのだろうか..でも、safety guardの方達が見える所にいるので、あなたたちに守られていると感じることが安心する材料の一つだった。音にも弱いし、基本的に怖がりでビビリなのだ。

そしてレーンへ。初めてのため、ガードのおじさん2人が指導してくれるようなプランで受付で頼んでいたので、1人ずつ、撃つ時にマンツーマンで、それぞれの銃の、弾丸の込め方、マガジンのセットのしかた、セーフティーバー、構え方などを教えてくれる。

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周りの音が大きいが、マンツーマンだし何とか聞こえた。ガードの方にほぼ全ての準備動作をしてもらえたのは安心だった。

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基本的には、撃たない時は銃はレーンの置き場に置いておく。マガジンを外して。

銃を握る、引き金を引く、いざ撃つ

まずは、大きい方の銃を打つことに。ずっしりくる。こんなの私に扱えるのだろうか。弾丸をセットをしてもらい、肩に載せるように構えて、身体を前に押し付けて安定させていざ撃つ。

音の大きさを想像するだけでどんな大きさで自分に聞こえるのか想像がつかず怖かったので、なかなか引き金を引ききれない。思ったより引き金を引く力がもっと必要なのか、と思って、引きたくないし、力を入れても出ないと手こずっていると、ガードさんに安全ガードが下りてなかったのを指摘され下ろしてもらった。そして少し時間がかかったが意を決して引き金を引く。ドーン、お腹に響く衝撃。

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いちいち撃つ度に「うぉっ」と声が出る。何とか撃ち終えて、満足、やった、やったよ。できないかと思ったが、撃てた。6回くらいか、撃って終了。

そして、もうこれだけで私の体験は終わっても十分なお腹いっぱいさだったのだが、ハンディサイズの、警官が持っていたり映画でよく見るようなサイズの拳銃を、もう1つのレーンで撃つ。手の握り方を何度か直された。よしと、気合いを入れて一回撃つと、撃つ衝撃で身体が後ろに反り、手が拳銃から離れそうになった。こ..こんな衝撃がくるのか。でかい銃よりもこちらの方が衝撃だった。Hold tight!と、握り方を再度指導してもらう。自分が思う以上にかなり力を入れて両手を持ち手にしっかり固定しないと、衝撃に負けてしまうことを知った。ガードさんから、一発目で呆然とした私を見て、続けるのか?やめたいのか?と聞かれ、いや、ここで撃たずにいつ撃つんだと、Continue!と気合いを入れ直す。

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何度も撃つ。大きい銃よりも、衝撃がすごくて、手の中でぴちぴちと威勢良く飛び回ろうとしてる何か生き物を、両手でしっかり握って制御しているような感じだったと思う。軟弱な力では手から逃げていってまいそう。そして、さっきよりも若干大きな声で「うぉッ!」「うゎッ!」、と撃つ度に口から自然と奇声すれすれの音を出していた。みんなイヤーマフをしているから自分にしか聞こえてないと信じている。

いちいち撃つ度にびっくりするので、ビビリの私にはハードだったが何とか多分10発ほどやりきった。全く、的を狙うというレベルではなく、私にとっては、恐怖心と闘って「銃を撃てた」という体験だった。

全員の成果はこれ。

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床には、今日一日色々な人たちの撃ち放った薬莢(やっきょう)が大量にたまっていた。

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お会計

6人で割って1人あたり約$50だった。

ちなみに、お役立ち情報。この射撃場のホームページ https://www.reloaderznj.comに行くと、初めに飛び出して来る画面で、メールアドレスを登録すると$10 OFFのクーポンがメールに送られて来る。射撃が終わった会計時に画面を見せよう。(今回、受付時だけ見せたら最後自動で割引すると言われた気がしたのだが、会計時には割引されていなかったように見えた。きっと適当なので、会計時にも画面を見せて再確認するのがいいと思う)

内訳は、このような感じだ。

Guest(登録費?)$10/person

Eye and ear protection $5/person

Hand gun rental  拳銃 $10

Premium long gun rental 大きい銃 $20

Target 的 $3.5*2

Lane 60min. レーン60分 $25*2

弾丸(Federal 9mm) $27

弾丸( American eagle 223rem) $27*3


終わりに

最初、場内に入った時の体感したことのない巨大音の衝撃と何ともいえない恐怖は今でも忘れられない。射撃をするという発想が今までに無かったが、何事も体験してみるべしということを身をもって実感した。誘ってくれた知人に感謝だ。銃を正確にコントロールして打つというのは熟練していないとかなり難しいことで、引き金を引く度に抑えないとならないあの衝撃は、体感してみないと知り得ないことだった。映画で拳銃撃っているのって、軽々やっているように見えるけど、あれはすごい衝撃が自分の身体にも来ているんだなあとか、これから思うのだろう。

ビビリで恐がりの私には、初めてでちょっとハードな企画だったが、それでも撃てたということ、銃を撃つ感覚を知ったことに満足。私にとっては、恐がりなのもあって、銃を撃つのは怖くて精神的には疲れた感覚があり、お腹いっぱいなので一回やったらしばらくはいいかなという感じもしているけれど、とにかく満足ってことだ。人生の経験として、アメリカならではのアクティビティとして、チャレンジしてみてはどうだろうか。

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