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陰謀論者(2)・堕ちた科学者

前回は概要だったが、今回はモンタニエ博士などの堕ちた科学者について。

リュック・モンタニエ

堕ちた科学者としてまず挙げられるのがリュック・モンタニエ博士だと思います。彼はHIVウイルスの発見により、フランソワーズ・バレ=シヌシ、ハラルド・ツア・ハウゼンとともに2008年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

しかし、後年、疑似科学に傾斜し、ホメオパシーや「希釈したDNAの配列情報は電波として水にコピーされるので、DNAがない状態でも電波を発し、別の試験管の純水にテレポーテーションできる」などといった珍説だけでなく、科学的根拠のないワクチン反対論を唱えたりと科学界から異端視されました。

また、コロナ禍においては「新型コロナウイルスは人工的に作られ研究所から流出した」という説や「変異種の出現はワクチンが原因」、「ワクチンを打つとエイズになる」といった誤った情報を流していました。

そのような経緯もあり、科学界からは総スカンを喰らったが、反ワクや陰謀論界隈においてはノーベル賞受賞者というネームバリューもあってか人気を集めたという印象です。

なお、彼の非科学的な理論や根拠のない発言についてはノーベル賞を受賞する前から問題視されており、2002年にはパーキンソン病に悩んでいたヨハネ・パウロ2世にパーキンソン病が治り、抗酸化作用が老化を防ぐとして発酵パパイヤを提供したものの、フランス食品安全庁から科学的根拠がないと指摘されたことがあります。



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