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いなごを食べる

長野に出かけた友人から、スーパーで販売しているおやきに、関東でも認知度の高い野沢菜、かぼちゃなどのほか、イナゴ入りもある、という情報を得ました。

関東ではあまり見かけませんが、実家のある宮城では、イナゴの佃煮を売っている店もありました。保育園のリクリエーションで田んぼに行って、イナゴ採り、というのもあったそうです。収獲したイナゴは、保育園の調理師さんが佃煮にしてくれたそうです。

友人とイナゴ採りにいって、上着の端に噛みつかせて、胴体だけちぎってかごに入れて行き、イナゴの頭の数を競う、という話があったのは「次郎物語」でしたでしょうか。上着の端に、イナゴの頭がずらっと並ぶのを想像すると、あまり気持ちのいいものではありません。小さな男の子のことだから、そのまま洗濯にだして、お母さんに叱られたのではないかと思います。

ジャック・アタリの「食の歴史」を読むと、来る食料危機の時代の食物として昆虫食についてのくだりがあります。「日本では、昔からイナゴを食べていた。」と紹介しています。この方、本当に碩学で頭が下がります。たんぱく質、カルシウムを摂取することのできる食品として、農村では昔から重宝していたのだと思います。佃煮で食べると、ショリショリした食感で、えぐみもなく、食べやすいです。

長野は、蜂の子の甘露煮も名物です。蜂の子というのは、聴力低下に効果があるらしいです。蜂の子が入手できない、とか怖くて食べられない人(?)向けに、蜂の子成分をいれたサプリも販売されています。

昔の勤務先の上司は、長野の出身で、「茹でた蚕も食べた。」と言っていました。蚕は絹糸を吐き出して繭をつくり、さなぎになります。この状態でゆでて、繊維を取り出し、糸によりあげたり、布を織ったりするのです。中の蚕は、当然茹でられて死んでしまいます。これを食べたというのです。

虫の姿では、食べられない人の為に(?)、無印でコオロギ煎餅を販売していますね。養殖した(雑菌の心配のない)コオロギを煎餅にしたものです。今は、販売店舗が限られていますが、氣になる方はお試しください。

できるならば、今ある食資源を次代に残せるように、無駄のない消費をしたいものです。第一歩として、自宅のフードロスをなくしませんか?


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