ムール貝は、出世した

ムール貝の事を、実家の母はバカ貝と言っていた。放置していても、馬鹿みたいに採れるためらしい。

昔はそんな風に冷遇(?)されていたムール貝も、パエリアとか、おしゃれなメニューに使われるのがわかると、段々地位が上がり、値段もあがる。😁

今日買ったのは、宮城産で1パック二百円。うん、安い。宮城では、まだムール貝貝の地位は低いのか?不思議。

貝を洗い、はみだしている繊維を捻りとり、ニンニク、玉ねぎ、パセリの微塵切りを炒め、ワインを注いで沸騰した所に入れる。口が開いたら、貝を取り出し煮汁は煮詰める。貝にパセリをかけ、煮詰めた煮を掛けると、できあがり。レモン搾ると尚よし。味付けしていないのに、この煮汁が美味しい。パンを浸してぱくぱく。

ベルギーもムール貝の産地で、あちらの食べ方は、ムール貝を一個ずつ手に持ち、ピンセットのように貝を動かして食べる、というもの。両手とも汚れるから、あまり上品とは言えない‥。家族向きの気取らない料理なのか、手掴みで食べていた名残なのか。あまりオシャレとは言えない本場。

外国のだから高級とか、オシャレとか思うのは、もう卒業してもいいのかも。日本の料理人さんが作り上げた一皿、味と中身の価値のわかる人でいたい。美味しいというのは、産地や値段で決まるものではないのだから。

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