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VR/ARが普及した未来・生活を描いたコンセプト動画まとめ

こんにちは。VRの可能性に惹かれて総合商社からVRスタートアップに転職した及川(@nyannkich)です。note初投稿です。

内容はタイトルの通り、VR/ARが普及した未来を想像できるコンセプト動画の纏めです。

たった14年前にiPhoneが発売されスマホが世界中の人々にとって欠かせないモノになったように、私としてはVR(=Virtual Reality)デバイスやAR(=Augmented Reality=拡張現実)デバイスはスマホ以上に世界中の人々にとって欠かせないモノになると思ってます。

しかしVRというと大体の人は『ゲーム・エロ・アニメ』を連想することが多いのではないでしょうか?

 私自身、転職した時に、周りから『VRって何するの?ゲーム??アニメ?』ということをよく言われました。

ただそういった印象を持たれるのは仕方のないことで、VRの用途は徐々に広がりつつありますが、toC向けは特に上記の用途に寄っていると思います。

Lineリサーチの調べによれば、VR認知率は90%なのに、使ったことはある人はたったの16%で、更に継続して使っている人は使ったことある人の1/3しかいません。

この要因はtoC向け利用用途がゲーム・アニメなどに寄っているからということが大きいかもしれません。

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とはいえ、世界の巨大Tech企業の動きを見ていると、それらの企業がVR/AR領域に社運を賭けて莫大な投資をしているのがよく分かります。

例えばFacebookでは傘下であるOculusを通じてVRヘッドセットを販売しているのはご存知だと思いますが、今やFacebook社員の5人に1人はVR/AR領域の仕事に携わっています。2017年には数%だったのにも関わらず。

またAppleもCEOティム・クックはかなり前から次のプラットフォームはARになると明言しており、2022年にもAppleグラスを販売すると各所で噂されています。噂だけではなく多くのVR/AR領域の特許を取っていたり、同領域の採用を強化したりと巨大Tech企業の中でも特に力を入れていると感じています。

Facebook、Appleの直近の動きを紹介するだけで数万字近く書きたくなってしまうので今回は割愛しますが、海外の巨大Tech企業が『スマホの次なるプラットフォームをVR/ARに感じている』のは間違いないと思っています。

ではVR/ARが普及した世界・日常というのはどんな世界になるのでしょうか?

今回は様々なTech企業や、クリエイターが作成したVR/ARの未来を描いたコンセプト動画を紹介したいと思います。そうすればVR/ARをよく知らなくても人々の生活へ大きな影響を与える技術なんだと分かってもらえると思います。

コンセプト動画の未来が来るのは5年、10年、もしかしたらそれ以上かかるかもしれませんが、少しでもVR/ARが普及した未来にワクワクし、VRを体験する、興味を持つキッカケになって頂けたら幸いです。


Sight from Robot Genius

この動画はアメリカのRobot GeniusというFilm Studioが制作したShort Film。

動画の世界では、機械学習xVR/ARコンタクトレンズが普及した日常を描いています。

食材を見れば、食材の名前、賞味期限や重さ・数量が表示され

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クローゼットを見れば、持っている服でコーディネートをビジュアルで提案してくれ

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人とのコミュニケーションでは相手の表情や目の動きを解析し、相手がどう思っているのか、どういうアクションを取るのが良いのかAIが提案してくれています。恐ろしい世界ですね。

今でもNetflix・Youtubeなどのアルゴリズムによって進められるがままに映画・動画を見てしまいますが、ARグラスが普及した時代では、自分の行動・判断の全てが気付いたらアルゴリズムに進められるがままになっていたなんてことが起こり得そうです。

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動画の最後は更にダークな展開が待っていますが、その点に目を瞑れば非常に面白い示唆の富む動画になっています。

また途中で目玉焼きの焼き方が採点されていますが、このゲーミフィケーション要素がARの大きな価値だと思います。日常の全ての事象・行為をゲーム化し評価・採点できるので、どんなことでも楽しみながら上達・習得することが出来ますね。

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Ultraleap(旧Leapmotion):Mirrorworlds Concept

ハンドトラッキング技術やハプティクス(触覚)技術開発のリーディングカンパニーであるUltraleap社はMirrorworldが実現した世界を描いています。

Mirrorwolrdとは、現実の都市や社会のすべてが1対1でデジタル化された鏡像世界のことを指します。

Mirror worldが実現することによって動画では、遠隔にいる人と対面で話すかのような感覚でコミュニケーションが取れるのは勿論、机の上にAR表示されている建造物を手で掴み広げ、建造物の中に入れることが出来ています。
VRの主な価値の一つに『距離の制約が無くなる』というものがありますが、この動画はその価値を理解するのに非常に分かりやすいと思います。

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Microsoft :Introducing Microsoft Mesh

2021年3月に発表された、離れていてもイベントを共有できるVR/ARプラットフォーム『Mesh』のコンセプト動画です。Meshの詳細は下記記事を見て頂くのが分かりやすいと思います。

Meshの『Here can be anywhere』というキャッチコピーは秀逸で、まさにVR/ARの価値を一言で表しています。本当にそんな未来が来て欲しいものです。

Microsoft :Envisioning the Future with Windows Mixed Reality

こちらは2016年に公開された動画。

フワフワと浮遊しながらマルチ言語で対応するAIアシスタントが可愛らしいです。

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Microsoft:the NFL look into the future of football

同じくMicrosoftの動画です。この動画はNFLというアメリカンフットボール観戦の未来を描いています。
一言で言えば『リビングのスタジアム化』が大きな価値。

むしろ目の前に選手が現れたり、スタジアムの情報を立体的に表示できたりするので現在のスタジウム以上の体験が自宅にいながら出来るようになりそうです。

ARが普及すれば動画のようなスポーツ観戦に限らず、エンタメの楽しみ方が大きく変わることでしょう。

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Adobe MAX 2019: Adobe Aero 

Adobe MAX2019で公開されたARのある日常をあらわしたコンセプト動画です(2:03から見てください)。朝布団が起きたところから始まり、ARのある生活を描写しています。

デジタルペットがなんとも可愛らしい。

また普通のボルダリングジムなのが、映像を重ねリアルな崖を表現しているところ面白い。練習に一層身が入りそうです。

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Google Project Glass: Official Concept Walkthrough Video, "One Day"

2012年4月 Google Glass発表の際に使用されたコンセプト動画One Day。当時は技術力が追いつかず、失敗という形には終わってしまいましたが先見の明はさすがと言うところで、突飛なSFの未来というより、GoogleのサービスとARを上手く組み合わせており、実用的で近い内に実現しそうな未来です。

スマホでいちいち調べなくても、空をみれば気温・天気が目の前に表示され、街中を歩けば最新の交通情報を提供してくれ、道案内をしてくれます(既にGoogle MapはAR機能を使って道案内をしてくれます)

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ちなみにGoogleはこの動画の未来を諦めてはいなく、Enterprise向けに販売中です。日本でも2021年8月からNTTドコモ等を通じて販売予定です。

HYPER-REALITY

この動画は個人クリエイターが制作した動画。制作したのは、イギリスやアメリカで活躍する日本人クリエイターのKeiichi Matsudaさん。

街中はAR広告で少しチカチカするような気もしますが、小綺麗なAR都市より、今の街中を見ても広告が乱立していますし、この動画の都市の方が現実味があります。後々には景観を損ねることからAR広告を制限する法律が出来たり、もしくはデバイスで広告を見ないという選択が出来たりしそうです。

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Samsung:ARグラスのコンセプト動画

この動画はSamsungが開発中と言われるARグラスのコンセプト動画です。Samsungは正式にARグラスを開発中とは発表していないものの、2021年2月にこのコンセプト動画がリークされたようです。リークしたのはWalkingCat氏で、過去にFacebookの「Oculus Quest 2」やHPの「Reverb G2」等の存在をリークしてきた人物なので信憑性が高そうです。

「Samsung AR Glasses」と「Samsung Glasses Lite」の2つのグラスが紹介されています。

「Samsung Glasses Lite」の用途は大画面で映画を見たり、大画面で仕事をしたりと既に実現したものが多いです。

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「Samsung AR Glasses」ではUltraleap社のコンセプト動画表現に似ています。机の上に表示されていた建築物の中に、入り込む様子が描かれています。

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EON Reality:Smart Nations Powered By Augmented Virtual Reality (AVR)

米EON Realityは世界各国に拠点を置き、産業・教育分野にAR・VRの教育と利用促進を行っている企業です。
この動画では産業での様々な活用例が挙げられています。

例えば災害現場でのAR活用事例や工場での活用事例などが紹介されています。

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EON Reality:The AVR Platform: A Vision of the Future

同じくEON Realityの動画で、将来の教育のカタチを描いたものです。

先生と電話を繋ぎながら自宅でリアルな学習が出来る様子等を描いています。教育とVR/ARの相性は非常に高いと思うので、早くこの動画で描かれていることが標準になって欲しいですね。

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Varjo:XR-1の製品コンセプト動画

Varjoはフィンランドのスタートアップで、VR・MRヘッドセットを開発・販売しています。

この動画は未来を描いているというより、2019年に発売されたXR-1の製品動画になるので、既に実現しています。

ちなみにXR-1はVRとARの両方を併せ持つMR(Mixed Reality)ヘッドセットです。

2019年にこの動画を見て、『もうこんな世界が目の前まで来たのか』と感動して、VRの世界にのめり込んでいったので、思い入れのある動画です。なので、ここで紹介します。

VRに関心を持ってから現在販売されているVRヘッドセットの殆どを試しましたが、このXR-1のデモ体験が一番感動しました(今はXR-3が発売されました。早く試したい。。)

他にもVarjoは色々な動画を公開しています。

NTT docomo:5G evolution & 6G コンセプト映像

日本企業でもNTT docomoが5G・6Gのコンセプト動画という形で一部VR/ARの未来を描いています。

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以上になります。

いかがだったでしょうか。

VR/ARが今後人々の生活を大きく変える可能性のある技術だと思って頂けたでしょうか。

今回はコンセプト動画に絞って紹介しましたが、今度はVR/ARの未来を描いた漫画・映画・小説などを紹介できたらと思います。

また今後は一人でも多くの人にVR/ARの可能性を感じてもらえるように、記事を沢山書いていこうと思います。

AR/VRの未来を紹介するといったものの自分が知っているコンセプト動画が比較的AR寄りだったので、もしVRが普及した未来を描くコンセプト動画があれば、教えて頂けると嬉しいです。(漫画やアニメ、映画だとVRモチーフの作品が多いのですが、コンセプト動画だと少ないのは何故なんだろう)





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