幸福度の高い道を先に歩いているのは彼らだった。
高すぎる知能はエゴとプライドを産む。
そして、それらは人を蔑む。
人を蔑む者は、他者から愛されない。
知能は低くても、愛される術を知っている者。
人を疑わず、素直に正直に笑う者。
知的障害者とは、実は幸福度が高い生き方を知っている者ではないのか。
IQとはなんぞや。知能とはなんぞや。
人間は物質に限らず、持ちすぎると幸福度は低くなる。
能力にせよ、財産にせよ、権力にせよ。
「足るを知る」がシンプルに生きる本質であり、幸福を感じるにはこれこそが!とつくづく感じるこの本は小説としても、抜群におもしろい。
ダニエル・キイスの得意とする哲学的な示唆に酔いしれるにはもってこいで、読む世代によって違った捉え方ができるのではと、どの年代にも薦められる一冊である。
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