春の話

春の日差しの中でアラセイトウが咲いていた
風に吹かれて小さく揺れていた
そして、小さなアリが茎を登っていた

忙しなく脚を動かしている。
そこに強い風が吹いてきて彼女を吹き飛ばしてしまった。
そして二度と登ってこなかった。
登るのを諦めたのか、それともアラセイトウを見失ってしまったのかは、僕にはわかりません。

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