氷水 脆く解けて 小夏哉
松かげに 寄ってみている 日暮れ哉
A boy in a red shirt with a grumpy look was tough.But his outfit was rough for the party. That's why he was laughed at by his friends.
靴先を濡らす雫は小さくて切なくされる時雨の降る日
空晴れて恋路儚きマタドール身を焦がすごと もみじばの映ゆ
暗がりにゴリラ潜むべし黒々と月なき夜にバナナな踏みそ
秋雨がひとへに染まる群青に何を愁うや君ぞかなしき
もも色に濡れてゐる花百日紅人の見ぬ間に独り散るらむ
夜さりにひらく花火を余所に見てたつた一度の夏の過ぎゆく
身を焦がし火に入る虫の心根を葦簾に憩ふ君は知らずや
音繁く 樫の葉揺らす 野分かな
向日葵の 萎れて居れば 遣る瀬無し 穏やかならぬ 夢を見た午後
つらかりし 浮世に浮かぶ 泡沫(うたかた)の 御社の問いに 今は答えじ
去年見しと 思い出さるる 天の川 雨の降り来て 逢ふ瀬なかりき
潮騒に 言葉にならぬ 言葉だけ 静寂(しじま)に消えた あの夏のこと
優しさに 甘えていいの ソーダ水