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詩18

 その瞬間は突然訪れた

 寸分の狂いもないパーツの数々で出てきた私が音を立てて無惨にも崩れ落ちた

 何故なのか

 何故私ではなく彼なのか

 だって彼より私の方が優れているではないか

 私の精密さに彼は勝っているというのか

 徐々に形を失い暗闇に吸い込まれていく私に

 彼はほくそ笑んだ

 なんの捻りもない彼が

 彼は私の顔を見て口を開いた

 ……愚かだな

 そしてこう続けた

 ……だから僕に勝てないんだよ

 その言葉を聞いた私は憤怒の炎に飲まれたまま自ら暗闇の深淵へと堕ちていく

 彼に勝てない本当の理由を知っていても口には出したくなかったから

 

 

 

 

 

 

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