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早退弁当

 まずは感謝を述べます。お母さんのお弁当、とても美味しかったです。いつもありがとう。

JKになり早退の常連客と呼ばれた私。今思えば社会を舐めすぎてて草だ。
早退は大体お昼前に学校の門を出て、昼食の時間に家に着く。夜勤のパートで寝ている母を起こさぬよう家に入る。当然今朝に作ってもらったお弁当は残っているため、静かなリビングでそれを食べる。ナンチャンだか有吉だか出てる平日のお昼の番組を見ながら。これが最高に美味い。ちょっと冷めてるのに。

高2からは荷物がかさ張るからと私が言って、母のお弁当はほぼ無くなった。コンビニ飯制になったのだ。それからの昼食時間はコンビニで買ったマドレーヌを、便所飯したり校舎の裏に出て日向ぼっこして食べた。こぼれた食べカスはアリにあげた思い出。でも肝心な味が思い出せないから、きっとあまり美味しくなったのかも。色々な面を考慮した上で、便所飯はあまりおすすめしない。

なぜ早退して家で食べる母のお弁当が、格別に美味いのか。
特別感だったり、罪悪感を噛み締めて出てくるアミラーゼのせいだったり、静かにひとりで食べれる昼食の安心感だったり。ナンチャンとか有吉とかのおかげかも。知らんけど。

ちなみに私の好きなお弁当のおかずは、アンパンマンポテトでした。あれ、めちゃくちゃ美味い。水分含んだふかふかな状態が好きです。

実質1年間しか母のお弁当を食べなかった私。これが何より、人生で6番目ぐらいの後悔でした。

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