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華夏浅慮

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華夏とは中国の美称です。「中国」の歴史や文化に関して考えてみた拙稿です。
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記事一覧

ウクライナ侵攻のなかの「中ロ関係」を日本から眺める

ロシアによるウクライナ侵略から1年経ちました。そんな中で注目されるのは中国の動向です。中…

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中国共産党の党規約から中国をみる

今回の党大会の報道には興味深いことが多い。前稿に続きつらつら書いてみよう。筆者のもう一つ…

中国共産党の人事に関する日本の報道の問題から考える

中国共産党大会が10月22日閉幕し約200人で構成する指導部・中央委員会の名簿が発表された。 …

安倍総理を追悼する⑩元号「令和」をめぐる東アジアの風景

「令和」の御世。安倍総理の功績の一つが、元号を漢籍からではなく、史上初めて国書に典拠を求…

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退位礼正殿の儀での中国側の報道からみる日中間の言語の相違

中国との関係を考える際に、筆者が重要視しているのは「中国の考え方」だ。その退位礼での陛下…

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即位の礼をめぐる随想(東アジアでの黄色の持つ歴史的意義)

平成から令和になって3年過ぎました。当時の儀式を振り返ると、様々な点に興味惹かれますが、…

武漢近現代史-中国近代化の端緒

コロナを契機に武漢が注目された。もう2年経とうとしている。発端は中国の武漢とされるが、なぜか武漢の名は当初より言われなくなった。そのことは別に論じる必要があろう。 しかし近現代史で最初に注目を集めたのは、いつのことだろうか。 実は「武漢」が注目されたのは清末に展開された「洋務運動」の時代からはじまる。洋務運動とは、西洋の近代技術を導入して国力を増強しようという富強策の一環だった。洋務派官僚の中核である張之洞は、武漢を拠点に近代化運動を展開した。 1890年に鉱床が発見さ

加越能紀行①:能登半島と渤海ー古代の戦略環境を回顧する

 石川県能登地方は「渤海」との関わりが深いことは意外に知られていません。「渤海」とは現中…

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中国古典に由来する自民党の派閥名称

自民党総裁選の季節。総裁選では必ず派閥の動きが報じられます。しかし、考えてみると興味深い…

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中国でのNHK国際放送中断に対する沈黙によって言論の自由が脅やかされている(2021年8…

NHK国際放送が中国現地で放送中断された記録を日本側の資料で集め、チェックしてみました。 …

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中国文化「拱手礼」をめぐる諸相

漫画「三国志」などで見られる中国の拱手礼(きょうしゅれい)は、中国の文化の一つですが、手の…

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ロシアにおける「中国」の存在、モンゴルと契丹の歴史 (2021年7月)

「ロシアにとっての中国」という問いは歴史的に非常に深く「ロシア」の根幹部分でもあり、中ロ…

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Bloombergによる SBI北尾吉孝社長インタービューでの扁額(2019年10月)

SBIホールディングスの北尾社長のインタビューが出ました。内容は地銀再編 予想通りでしたが、…

習近平のロシア訪問(サンクトペテルブルグ2019年6月)から見る風景

習近平のロシア訪問(サンクトペテルブルグ)2019年6月は国賓訪問ではあるが、両国とも、食べ物や文化に関してあまり情報出さなかったようです。中国側の報道が非常に画一的で、ロシア文化に対しての理解レベルが低いと感じました。パンダをロシアにあげた話や習近平語録の紹介ネタばかりではっきり言ってつまらない。ただロシア側から出されたネタのほうが、結構面白いものが多くありました。 ①サンクトペテルブルグ大学訪問で図書館の展示見学。 中国語からロシア語に翻訳された17世紀の本の展示。翻訳