見出し画像

C-C-B書籍 「CLOSE」

この一年半くらいコツコツとメルカリでC-C-B本を集めて来ましたが、
この度「CLOSE」が手に入り、
C-C-Bの書籍に関しては全部コンプリートしました。
(関口さんの小説は他にもあるけど、
C-C-B時代のものは「ホテル」だけなので・・)

まだ小冊子とかツアーパンフは持ってないものがあるので、
良いのがあれば買おうかなと思っています。

わははー圧巻!(自己満足)


「あんちょこBOOK」と「ホテル」は実家で発掘されたんだよね。
「コミック ザ カメラボーイ」、「YES, 100熱」、「NAK-IDS」も
持ってたんだけど、これらは見当たらず買い直しました・・。
(まだ実家のどこかにあると信じているのだが・・)

「寝たふり」をゲットするまでも時間かかりましたが、
「CLOSE」もなかなか出品されず、
出品されても高額で手が出せませんでした。
今回「これなら買えそう」というものに出会えたのでポチりました。

C-C-B本は一時、かなり価格が高騰していたけど、
最近は少し落ちついてきた気がします。
「寝たふり」でも5,000円とかで出ているものもありました。
(私が見た時にはもう売り切れていましたが・・)

さてこの「CLOSE」ですが、「寝たふり」よりも後に出た本になります。

「寝たふり」は解散直前、
「CLOSE」は解散後(1989年12月)に出版されていますね。

ほんとに最後の最後になった本です。

「PATi・PATi」編集部が、
これまで取材した内容プラスαをまとめたものとなっています。

まず、本の装丁ですが、結構大きな本で重みがあり、
ハードカバーでスペシャル感があります。

これだけでも「PATi・PATi」編集部のC-C-B愛を感じます。

中は文章も多く、読みごたえがあります。
写真もさすが雑誌の編集部が作っているだけあって、
洗練されています。

「PATi・PATi」は創刊2号からC-C-Bを追いかけているらしく、
C-C-Bにとっても「PATi・PATi」が初めての雑誌取材だったとか。

最初は取材慣れしていなくてインタビューでも
みんな一斉にワーって答えてしまって、
後でマネージャーさんから注意されたそうです。

ブレイク前から解散までずっと彼らを見つめてきたライターさんは、
まるで番記者の様に、彼らの内面まで認知している様でした。

そのライターさんが紡ぐ言葉は、
彼らは生身の人間なんだという事を感じさせる、
赤裸々で自然体な彼らの姿を映し出していました。

「寝たふり」も面白かったけど、
「CLOSE」はまた違った面白さがありましたね。

以下、個人的にツボだった箇所をちょっとだけ・・。

読者アンケートではいつも、
大好きと大嫌いのふたつにはっきりと分かれてしまうインパクト。

「CLOSE」より

一番最初のライターさんの記述に書かれていた一文。
万人ウケしないって事ですよね〜。苦笑

でも、それって特に令和のこの時代には
最大の褒め言葉ではないでしょうか?

多様性の中のひとつの個性。

個性が突出しているからこそ、
好きと嫌いがぱっくり分かれたって事ですよね。


こういう声だと、幅を広げるのが難しいよ。
"HELTER SKELTER"で、ちょっとハードなものを狙ったりしたんだけど、
自分は、脱皮したくてしょうがない。

「CLOSE」より


笠くんのコメントですね。

私は楽曲レビューでも書きましたが、「HELTER SKELTER」での歌い方が、今までと違うなぁ、シャウトっぽい歌い方なんて珍しいと思っていました。


やっぱり自分自身でも変えたかったんですね。

「英樹さんみたいに間奏でガーッて叫びたいときあるもん(笑)」とも
言っていますね。

きれいな歌声は誰にでも与えられるものではないんですけどね。

この頃はもっと違う自分も出したかったのかな?


でも、何ひとつ、ストイックなことを言うわけでもないのに、
その言葉のもっと奥にあるものを感じてしまうのは、
いつか誕生日の時に"これからは一歩一歩人生を踏みにじって……"という
名言をはいた田口くんのこと、当然かもしれない。

「CLOSE」より


田口さんのインタービュー内でのライターさんのコメント。
単純に吹いた。

踏みにじってって・・。笑


夏の園遊会。
生まれて初めて招待された総理官邸。
前を歩いておられるのは手塚治虫夫婦、その隣が白髪の学者タイプの初老。
<中略>
内心、来ないほうが良かった。やっぱり場違いだと反省した。
その時だった。もっと場違いな集団を見つけたのは。
それがC-C-Bだった。彼らも僕を見つけてかけ寄った。
渡辺が僕に云った。
「つるべさん、僕達のそばを離れないでね。」

「CLOSE」より

笑福亭鶴瓶さんが寄せたコメントです。

C-C-Bが園遊会に呼ばれた事あるんだ〜!と意外でした。
それはそれは場違いだわ。笑

でも園遊会に招待される程のアーティストにもかかわらず、
心細くて思わず鶴瓶さんに「僕達のそばを離れないで」と
言ってしまう所が、みんなから可愛がられた理由かなと思いますね。


田口「すげー怒りまくってたよね。怖かったもん、あのリハーサルって」

笠「なんで?」

田口「なんでか知らないけど。みんなピリピリしてて」

関口「そう?みんなは知らないけど、俺は個人的にピリピリしてたよ。
ひとりで。バンドとは関係なく。(笑)」

「CLOSE」より


関口さんを交えての5人と「PATi・PATi」編集さんのシンポジウム。

関口さんが何にピリピリしていたのかはわかりませんが、
空気を読む田口さんと、まったくわかってない笠くんが面白い。

そういう時もあったんだなーとリハーサル風景が目に浮かびます。


米川くんの姿は、武道館の2階席、北西の後方に、やっと見つけた。
じっと武道館を見下ろしている。

「CLOSE」より


解散コンサートの当日、会場に入った後、
メンバーは各々ステージをチェックしたり電話をしていたりと忙しないが、
米川くんは一人武道館の2階席でステージを見つめ、何を思ったのか。

寡黙でポーカーフェイスでその心の内は
なかなか外側から見ている人間には伝わらないけれど、
米川くんもこの日はいろんな思いが駆け巡っていたのかな?

「CLOSE」の後半は解散コンサートの密着取材の記事でした。

コンサートのビデオには収録されていない、
生々しい、彼らの動向が記録されています。

その記録ページの最後は、コンサートのエンディング、
ステージから去る笠くんの写真で飾られていました。

笠くんはメンバーの中で一番最後にステージを去りますが、
ビデオとかでは、遠くからなのと逆光で、
その表情まではわかりませんでした。

涙で濡れた顔なのか、
それとも歯を食いしばって涙をこらえていたのか。

その答えがわかりました。

笠くんの最後の表情は遠くを見つめる穏やかな笑顔でした。

まるでお客さんに「ありがとう」と感謝を伝えているかのような、
全てを出し尽くした清々しい笑顔。

ちょっとじーんときましたね。

まだまだいろいろあるのですが、
2500文字超えてきましたのでこの辺で。

機会があったら、追加で何か書くかもしれません。


ポスターも入ってた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?