一口エッセイ:ギーツの最終フォームで完璧に心奪われてしまった
ギーツの最終フォームがカッコいい。
いや、もはや「美しい」と形容した方がいいでしょう。僕は少年として興奮したのでなく、完全に童心を通り越して大人の自分のまま見惚れてしまったのだから。
素晴らしい。狐がモチーフである時点で「九尾」がパワーアップ形態になるのではと予想されていましたが、そのド直球な期待から敢えて一切ズラさず、しかし想像以上のデザインで完璧なお狐様をお出ししてきた。いやはや、ここまで和とメカメカしさを同居させたうえで神秘的なまとまりを持たせることができるとは。もう手放しで大絶賛。敢えて何か言うとすれば、戦闘中に背景でチラチラ見えるローソンがちょっと気になる……! くらい。
ぐるぐる眼がまた良いんですよ。デザイナー曰く、
"白いお狐さまが最強の存在になった時、有無を言わさぬ上位の威圧感と狂気性を孕んだ眼力が必要と思って"
とのこと。威圧感と狂気性、すばらしい……。ただ強い、カッコいい、美しいだけではない、「妖しさ」を纏っているからこその「九尾の狐」なのだ。
決めポーズすごすぎ。
「しーっ」って。白い狐という魅力を活かしすぎだ。この動作を見た瞬間、今すぐフィギュアーツで再現して目の前に飾りたくて気が狂いそうになりましたもん。狐の狂気にあてられた。もう、この黄色い瞳に釘付けになって動けない。『仮面ライダーギーツ』という作品自体、僕は龍騎をリスペクトしたライダーバトルロワイヤルモノの令和版としてすごく楽しんでいた。もちろん、この回までも概ね「面白いぜ!」と腕組みで見守っていたんですよ。
でも、もうね……! 最終フォームのお披露目が完璧すぎて正常に評価できない。オモチャ面で見ても、ベルトの尻尾が九本に広がるギミックにヤラれてしまった。そんなの子供も嬉しすぎるだろ。自分が買ってもらったライダーベルトの最後の仕掛けが「九尾」って。一生忘れられなくなっちゃうよ。
ちなみに戦隊の方のオモチャは購入しちゃいました。スパイダークモノス。蜘蛛がモチーフの時点で気づいたらカートに入れていた。鍵をオープンすると脚が勢いよく開いてタランチュラになるのが堪らない。キングオージャーが今後どう展開していくか全く読めなくてドキドキが止まりません。今年のニチアサが面白すぎてたいへん困っています。
話をライダーに戻すと、ざっくり言うと平成ライダーの最終フォームってゴテゴテで、令和は初期フォームを正当進化させたスラっとしたデザインのイメージでした。平成の盛り盛りな感じもライダーらしいけれど、あえて初期のフォームから最小限に加えていく令和ライダーの最終フォームの変遷も、新世代な印象で好き。
ライダーって当然最も見るのは初期フォームですから、なんだかんだノーマルが一番シンプルでいいよねってなったりしがちですが、ここまで最終フォームが「美しい」ことで話題になったのは久々ですね。誰もがギーツⅨは諸手を挙げて絶賛。初期フォームを大事にする令和路線の完成系だなと感じます。
とはいえ、やはりこれからの終盤の展開も気が抜けない。それこそ僕は龍騎の衝撃から自我が芽生えたようなものですから、現代のライダーバトルロワイヤルが導き出す新たな答え、最終フォームの「美」に化かされつつも、是非とも見届けてさせてもらえたらと祈るのみ。
面白すぎるよギーツ!!!
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