Slay the Spire A20クリア
Slay the Spireのアセンション20をクリアしました。いや、「クリアしてしまった」が近い。過去に僕はスレスパにハマりすぎて、このままだと睡眠時間を失って人生が終わると確信しアンインストールしたのですが、こっそり半月前に再プレイしてしまい、見事に80時間近く新たに費やした。
ここまで中毒になってしまったら性格上中断は無理だと思い、いっそ睡眠時間を犠牲にしても最上位難易度をクリアして一旦落ち着くことを選択。不思議のダンジョンでいうところの99階到達でしょうか。とりあえずこのゲームをやりこんだ証として充分な資格を得た。もう少しやり込める要素はあるのですが、流石にここで一息つかねば生活が崩壊する!!!
で。攻略などを見ずにすべて自己流なので、自分なりでの登塔レベル20サイレントまでの道のりと攻略法を書き記す。恐らく攻略wikiや動画を観た方が何千倍もわかりやすく効率的かもしれないが、自分が出した答えを残したい。
まず、サイレント。スレスパには4キャラ使用可能な職業があるうえでなぜサイレントなのか。それは単純に最も「やり甲斐」があると感じたから。個人的に4人の中で最もデッキの幅が広く、それゆえに器用貧乏で弱い。序盤の頼りなさは高アセンションになるほど際立ち、20ともなると雑魚戦すら連続すると死を覚悟する。「とにかく生き残ること」が序盤で最優先になるのが良い。潜っていくにつれ、「今回のデッキじゃこんな奥の階層は無理だ……」と理解してしまう絶望感。まるでメイド・イン・アビスである。他の職業だと中盤までスムーズに立ち上げる方法は多数ある。サイレントは序盤こそ脳内をフル回転させ、「生きる」ため必死になる。
最初はナイフ軸を選択することが多かった。手数+筋力さえあれば、単純な掛け算で高威力が出せる。シンプル・イズ・ベストであるが、これは難易度が低くて余裕のある頃の話。ショップの値段が上がる頃には、筋力を上げる手段が少なく、無駄に手数だけ増えるので、一向に刺さらないナイフを壁に投げ続ける虚しさが募る。敵の攻撃力も倍増しているぶん、悠長に遠くからチマチマ飛び道具を連打する雑魚なんて一撃なのだ。
途中、「やっぱり毒だな」と気づく。このゲームの毒は死ぬほど強い。ちゃんとボスにも状態異常が効くのは良いゲームだ。毒の威力を倍にするカードを重ねて一瞬で数百ものダメージで毒殺。速攻の毒で相手がやる気を出す前に殺す。ボスらしいギミックを解放する前に高濃度の毒を与えて死にゆく様を見守る様子は快感である。
しかし、これまた最高難易度ではなかなか成立しなくなった。ショップの値段が高すぎて毒を積めるかどうかが運過ぎるのだ。なによりシナジーが重要なサイレントにおいて、必須カードやレリックが揃わない高難易度でコンボ頼みは愚の骨頂。それでも、念のための毒は少し持っていると安心だけどね。
何度も死んでリトライをしてを繰り返すうち、こいつが最も強いのはナイフでも毒でもなく、手札を捨てることだ!とようやく気づく。手札を捨てるだけ行動できる・強化される要素は序盤でも揃いやすく、単品で効率が良い。手札から捨てられた際に効果を発揮するカードを積極的に選び、とにかく捨てまくる。遊戯王でいう暗黒界の動きだ。捨てる代わりに引くカードが多いので手札事故が少なく安定する。『天使の施し』が強欲な壺以上に強い理由である。
手札を捨てたら誘発するカードで余裕を作りつつ毒がナイフかを序盤で判断していく。場合によってはどちらも選ばず火力バカに徹する。これを覚えてから明確に迷いが消えた。それから貧弱な防御力をカバーするカードを最優先。残像やかすみは是非有効活用していきたいところ。運によっては異様に硬くてダメージを通す気配のないサイレントに育つこともあり、彼女が秘めた可能性の幅広さを実感する。
最終的にカードを捨てながら安定感を保ったうえで、ナイフを強化して勢いよく投げる戦法をとった。絶対無敵+毒も悪くないが、ガードの硬いサイレントに向かう可能性が低い。テクニカルに相手をいなしつつ弱点目掛けて必殺のナイフをお見舞いする。これは文句なしにかっこいい。
あまりにハマりすぎて、外で石を見かけるたび「敏捷性が上がる……」と感じてしまったり、電灯を見ても「ランタンは優先して買わなきゃ……」と考えてしまって危なかった。しかも睡眠時間は目に見えて減っていったので、余計にスレスパのことしか考えられなかった。が、目標を達成したいま、勇気を持って二度目のアンインストールを決行。危なかった……「面白くてハマってしまうと分かっているからこそゲームには手を出さない」主義の作家も少なくない理由がわかる。もし僕が三度目のインストールを始めたら…………もう鳥に向かってナイフ投げたくない!
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