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一口エッセイ:ちぇるーん

 決してアプリゲームをプレイすることない自分ですが、我慢できずにチエルについて色々調べて完全に頭ちぇるってしまった。友人のぎどれさんに「チエルが一番好きなんだよね……」と話したら、「自分もです」と静かに頷いてくれて嬉しかった。

 以前、プリコネ2期なかよし部回をベタ褒めし、なかよし部を手掛けたシナリオライター・王雀孫を存分に語りました。何を隠そう、チエルは王雀孫が描くヒロインのイデアのような存在であり、チエルがちぇるちぇるするたびに、今まで攻略してきたNavelヒロインたちが重なって涙が止まらなくなるのです。王雀孫先生はチエルのようなキャラクターを20年書き続け、それが大人気アプリゲーと合わさり、美少女ゲームなんて毛ほども知らない若者たちにも大人気キャラと化した事実に胸が熱くなる。


 チエルは頭の色と同じくぶりっ子お花畑女だが、その本質は「頭が回る悲しい道化」。チエルは自身の顔が良い美少女であることを自覚し、それを利用して「ハイテンションなバカ美少女」として生きることを選択している。時折、それを自虐する素振りも見せるし、うるさい程のマシンガントークの中に光る語彙力からも、たしかな知性が感じられます。

 これは『それは舞い散る桜のように』雪村小町、『俺たちに翼はない』鳳鳴から引き継がれた特性で、オタクは年中喋りっぱなしなハイテンションぶりっ子に絶対勝てない。何故なら、この人格の塩梅やテンポ良いトーク、語彙センスは並のライターでは再現できず、王雀孫が何十年育ててきた結晶だから。「ちぇる〜ん」とふざける彼女の計算と内面のギャップに、今日もオタクは頭をちぇるっていく。


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 商業エッセイ集もよろしくお願いします。こっちは、ちぇるっているどころか直球にラリっている。

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