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男子最難関への道 傾向と対策を考える①

中学受験を考え始めた親子にとって、まず初めに目にする学校は、開成中学といっても過言ではないかもしれません。

先日も東海地方に単身赴任する夫が、会社の同僚に子どもが中学受験をしたと話したところ、学校名を聞かれて答えるもそこにいた全員、当然誰も知るはずもなく、「開成じゃないんすか」と軽く言われたといいます。

厳密に言えば、一学年300人の開成よりも一学年120人の筑駒の方が最難関の名に相応しいようにも思いますが、東京に住む人間が関西の進学校と聞いて灘くらいしか思いつかないのと同じで、東京の進学校としてその名が広く知れ渡っているのが、開成中学なのだと思います。

逆にいえば、中学受験という名のレースのたった数ポイントの偏差値の差に、どんなに心血を注いだところで、はたから見れば所詮その程度のものなのです。

低学年のころ、子どもがそこそこ算数ができると、親は勝手に身近に感じてしまう最難関。

我が家も例にもれず、2、3年のころは無邪気に友だち親子と、朝から大行列に並んで開成の文化祭に足を運んだものでした。

さまざまな中高一貫校の文化祭に足を運びましたが、その賑わいはものの見事に偏差値通りになっていたのがとても興味深いものがありました。

特に開成中は、青田刈りを目論むような勝負服で参戦する女子勢も多かった印象で、全身しまむらを思わせる服に身を包んだ女子たちを、遠巻きに意識をする男子勢が、西日暮里というバンカラな土地によく馴染んでいて、微笑ましく感じました。

今回は、我が家にはこれからも縁が無いであろう、「男子最難関」への道について、ある外部向け講演会の内容と、長男が通う進学校の成績トップ層のお子さんの話などを交えながら、2回に分けてまとめてみたいと思います。

女の子をお持ちの保護者の方にも通じる内容もあると思いますが、あくまでも参考程度に読んでいただければと思います。

1.コロナ禍で差が出た出願数と受験者数の理由


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