『東京都同情塔』感想と、読書会を開催してみてよかったこと
先日、はじめて読書会を主催した。
私としても読書会という場はけっこうチャレンジング……というか「どんな感じになるんだろう」とどきどきしていたのだが、結果としてとても楽しかったし主催者としても勉強になることがたくさんあったので、今日はその話を書きたい。
内容は、課題図書を読んでもらってきて、グループ(8人くらい)ごとにその感想を語り合う、というもの。今回の課題図書は、九段理江さんの 『東京都同情塔』(新潮社)。芥川受賞作であり、AIをテーマにしていたことで世間的にも話題になった一冊だ。
読書会を主催して、私がもっとも「やってよかった!!!!」と心底思った点は……かなり個人的な理由で申し訳ないのだが、読書会を通して『東京都同情塔』という作品への読みがかなり変わったことである。
1.『東京都同情塔』への印象・感想がどう変わったか
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