見えなくてもスマホ

最近のデジタル技術の発展は著しく、パソコンに四苦八苦していたら今度はスマホが
出てきた。

このつるつるの板をどうすればいいのだ。

音声が出るからと言ってなんでも見える人のように使いこなせるかと言えば大間違い


でも映画の音声ガイドやかざすだけで文字を読んでくれるアプリやナビゲーションア
プリなど、明らかに習得すればお得感満載のアプリがたくさんある。

これはまたどうにかせねばなるまい。

視覚障碍者はiPhoneを使っている人が圧倒的に多い。

多分、もともとボイスオーバーが入っているとかアクセシビリティーに力を入れてい
るとかそんな理由だと思う。

私は単に困ったら聞ける人が多い方がいいという理由で、値段は高いけどiPhoneを選
択した。

始めは友人のお古のiPodタッチをもらって基本的なジェスチャーを習った。

文字入力は自分で慣れていかないとできるようにならないと放置された。

しかしこの文字入力、函谷関もものならないバリアであった。

くどいようだが音声が出るから見えなくても使えるというのは一部のチートに限るの
だ。

つるつるを探りながら一つ一つ文字を入力する。

しかしどのタイミングでどうなったか、変な文字が入っていたりする。

パスワードを入れるだけで1,2時間かかる。

目印のために小さいシールを貼ったりもしているが、なかなかうまくできない。

携帯キーボードや音声入力も使っているが、これらはどんな場面でも使えるわけでは
ないので、最低限の文字入力はできないと不便である。

ちなみに音声入力だと固有名詞など感じがうまく変換できなかったりもするのである


そして苦節何年かである程度入力もできるようになった。

私は機会は嫌いだが、ある程度慣れてみるとやはりスマホは便利である。

先に述べたようなアプリに加えて、登録している晴眼者とコネクトしていて、こちら
が目を借りたいときにはその中の時間がある人につながって、見てほしいものをカメ
ラに写してそれを見てもらったり読んでもらったりできるというアプリもある。

パソコンでは開けないページもスマホで試してみるとアクセスできたりするケースも
ある。

しかし、目的の所になかなか行かれずうごうごしたり、見えていれば一目瞭然のとこ
ろ、上から下まで読まないと目的の情報にたどり着けなかったりと言うもどかしさは
まだまだ大いにある。

また、音声では使えないアプリも多いようで、人柱と言われる先達がいろいろ試して
みて、その結果を「視覚障碍者にお役立ちアプリ」としてどこぞにupしていてくれた
りもするので、私のような有象無象はそれらを参考にさせていただいている。

最近はクラブハウスなどでもボイスオーバー講習会をやってくれている人も複数いる
のでありがたい限りである。

いろいろ困難はあれど、この箱がカレーライスかハヤシライスか、豆腐の賞味期限が
いつなのか、誰かに見てもらわなくてもわかるというのは見えない者にとっては画期
的なのであった。



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