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ICUC-061_2021.5.23【髪の色と人生の変化】

【ICUC知的好奇心向上委員会】の知的好奇心の向上&趣味の文字起こし。I see, You see ! Intellectual Curiosity Update Committee

参考図書
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角田陽一郎61「髪の色と人生の変化」ICUC知的好奇心向上委員会
今日髪を桃色に染めました。そもそも初めて髪色を変えたのは20歳の時、そして30歳の時に青色にしました。
その髪の色の変化は、その時の人生の変化と呼応しているのです。
そんな話をしております。ぜひご覧ください!

角田陽一郎 オフィシャルwebサイト

mireva channel

動画の内容(+文字起こしメモ&感想)

髪色で振り返る人生

  おはようございます。バラエティプロデューサー角田陽一郎でございます。よろしくお願いします。ICUC 知的好奇心向上委員会の5月23日バージョンでございます。(髪を画面に寄せて)分かりますかね?これあの、髪の毛の色と変えてみました(^^) ピンクにしました。ピンクというか桃色ですね、桃色。これから桃の季節だし(笑) なんか時節柄桃色にしてみようかなーと思って今日してきたんですけどね。そんな感じでお送りしたいと思います。
 何話そうかなーと思って、折角だからボクが髪の毛の色を変えてる理由みたいなことから話してみようかなーなんて思うんですけど(笑) 別にこんなオッサンの髪の毛を変えてる理由とか聞きたくないでしょ?!って言われたら、まあ、それまでなんですが。

大学、演劇、角田・F・陽一郎

 私ですね、最初に髪の毛を変えたのはね、たぶん20歳か21歳くらいの時だと思います。大学に入ってから。さっきね、アルバム見てたらあったんですよ、その日変えた、初めてブリーチした(笑) 記念すべき時に。
 確かね、ボク芝居やってたんですけど、演劇仲間がうちに来て、なんかたぶん衣装とかそういうことを話してたんだと思うんですね。小道具とか。その時に角田は髪の毛ブリーチした方がいいんじゃないか?みたいな話になって。じゃあ今やっちゃおうみたいな感じで、確かボクは当時住んでたアパートというかマンションの一室でブリーチしたんだよな。その時の写真がですね、見つかったんで。コレです。んっふふふふふ、コレこれ、これなんですよ。コレこれ、ね。
 ちょっと目が緑でしょ?これ、目が緑なのもですね、当時まだ出たばっかりだったんですけど、カラコン。カラーコンタクト。今はもう普通になっちゃっいましたけどね、当時まだ出て、高かったんだよな…7万とかしたんじゃなかったんだっけなぁ?カラコンどうしても入れたいなーなんて思って、カラコン確か入れたんだ。で、カラコン入れたから、だったら黒髪よりもブリーチの方がいいんじゃないか?みたいな感じで確かしたんだよな。
 そう、だから当時カラコン入れて…カラコン本当に珍しかったから、カラコン入れてブリーチして歩いてると、本当にハーフなんじゃないか?クォーターなんじゃないか?って言われるのが楽しかったのかなぁ。…ガキですね(笑) はい、なんですけど。そんなことがあって、だからボクあのとき角田・F・陽一郎ですって言ってましたね。F って Fitzgerald って言うんだよねーみたいな。角田・F・陽一郎ですみたいなこととかなんか言ってた…うわ!恥ずかしい!!(笑) 顔が、顔が桃色になっておりますが。はい、そんなような青春時代でございますね。だからあれはたぶん20歳とかの頃の写真でございますね。
 その演劇やってた時に、演劇やってた写真があったんで他に2枚ほどあったんで。ちょっと今ここに上げます。ドンッ!んっふっふっふっふっふ、これね。これはね、確かそのブリーチした時の、小屋入りしてメイクした時に、なんかメイクしてる時になんか写真…。当時はまだね、スマホなんて無かったから、カメラをたぶん向けられてポーズ取ってる写真ですね。
 そう、この時のね、衣装を着た写真ってすごいかっこよく撮れた写真が確かあったんだけど……今アルバム見たら無いですね。だからたぶんどこか、何年後かにね、会社とか入って若かりし角田みたいなのでその写真を貸したりして戻ってこなかったんだろうなーなんてことが推察されますが。そんな写真でございますね。
 で、あともう1個あるのがね。これだからその翌年かなんかにやった舞台の写真で。どうせなら出しちゃおうみたいな。はい、ドーンッ!んっふっふ、これね(笑) なんか恥ずかしいですけどね。これ、ちょうど大学3年生?2年生かなぁ?3年生かなんかの写真なんだよな。なんかでも、これ、あれだなー、この服とかなんか色々作ったりしてもらったんだっけな?このクロスはボクが買いに行った記憶があるなぁ。新宿のマルイかなんかに。うん…若いですねぇ、なんか懐かしいな…とか思いながら、こんな自分の恥ずかしい、だから(画面上で写真と動画の自分を)並べるとね、こう、これから30年経つとこうなるっていう。で、30年たってもこのピンク色にしてるんだからなーなんて思いながらね。まあそんな感じなんですけど。

就活、研修、新人、AD、青い30歳

 で、なんで髪の毛の色を染めてるか?みたいな話しって、で、別にどうでもいいんですけどホントに。大学4年生の時に就職活動してるときは流石にやばいだろと思って1回黒く染め直したんだよな。で、黒く染め直して、で、就職活動して、結果TBSテレビに内定を貰い、TBSテレビに行くんですけど。決まった瞬間にまた確か戻したんですよね、茶髪に。…うーん、染めてたっけなぁ?茶髪、ブリーチしてただけだと思うんですけど。で、それでそのまま入社式とかも。翌年の94年の4月、確か茶髪のまま行ったと思います。茶髪のまま行って、研修とかの時もたぶん茶髪で受けてたんですよ。当時ちょっと舐めきった学生だったんだと…学生というか新卒、新入社員だったと思うんですけど。
 で、そのままそれやってて、1ヶ月ぐらいで研修が終わって、確かゴールデンウィーク明けだからちょうど今頃ですよ。うん、だから94年の、27年前の今頃。たぶん制作局に配属されて。そしたらボクたちの先輩のAD達は死にそうになってやってる中、金髪の新人とかが入るとなんかいじめられちゃうんじゃないかなーなんて自分で察してですね、黒く戻したんですね。なんか覚えてるな、黒く染めるやつ買って、自分の洗面所で戻した記憶が。うん。
 それでそのままずーっと黒いまま行くんですよね。で、ずーっと黒いまま行きながら…。なんかね、当時はまだパワハラ的なものもあったんで。初めてディレクターになったとき、視聴率悪かったとき、坊主にしろとか言われて。ボク坊主したことないから結構ショックだったんだけど。結構短く坊主にして行ったんですよ。そしたらその短い坊主がスポーツ刈りみたいだったんで足りないみたいなこと言われて、さらに怒られるみたいなね。26歳の時かなぁ。覚えてるなぁ。
 でもまあ、そのままずっと黒髪で行って。そのまま26で「さんまのスーパーからくりテレビ」に配属されて、チーフADやって、そのままディレクターになるんですけど。ディレクターになってちょうど30歳の誕生日の日にボクが担当回だったんですね、「さんまのスーパーからくりテレビ」の。担当回ってことはまだ序列で言うとディレクターとしては4番目とかくらいだったんだけど。まあ、せっかくなんでと思って、髪の毛をね、青くして行ったんです。で、青くしてさんまさんにいじられたら…青いなーなんて言われたら、「いや、今日30歳の誕生日なんですけど、まだまだ青いってことで(笑) よろしくお願いします!」みたいなネタを軽く仕込んで行ったわけですよ。で、たぶん毎週木曜日に収録してたんで、本当に徹夜で編集して、たぶん朝方編集が終わって。収録自体は夜やるからね、ちょっと空いてるんでそのまま午前中寝ないで、たぶん美容室行って、青く染めてください!みたいな。サラリーマンなのに青く染めるって、結構勇気要ったんだよな。でも青く染めたんですよね。で、染めて、ちょっと仮眠したのか分かんないけど2時とか3時とかにもう1回出社し直したわけですよ。
 さ、そういう風なと思ったらね、当時の総合演出のプロデューサーだったかな?プロデューサー兼総合演出のSさんて人がいるんだけど、もう、すんごい怒るんですよ。「お前なにその頭、舐めてんのお前??」みたいな。「その髪型なに?」とか言われて。で、言われてなんかボクはしゅんっ…ってなっちゃって。そのままの青い髪なんだけど、さんまさんの前で30歳なのにまだまだ青いですみたいなネタを言う気持ちもなく(笑) ずーっと凹んだままだったーみたいな風なのを覚えてますね。30歳の誕生日の日ね。

30歳になるボクへ『DON’T TRUST OVER THIRTY』

 30歳の誕生日の日はね…、あ!だからそうなんですよ、それは30歳の誕生日の日だけど、そこから18時間前ぐらいの24時に30歳になるじゃないですか。だからちょうど編集室にいたんですよね。で、編集室で30歳になる時にボクはムーンライダーズの『DON’T TRUST OVER THIRTY』って曲があるんですけど、THIRTY って曲は3分半くらいの曲なのかな?4分くらいの曲なんだけど、あれを11時56分くらいから聞いて、曲が聞き終わるとちょうど30歳になるって感じをやりたいなと思って。アホでしょ?(^^) なので、29歳の最後の日の23時56分半ぐらいからムーンライダーズの THIRTY をヘッドホンで聴きながら編集室にいて、で24時になって「ああ、30歳になったんだなー」なんて。覚えてますね。その後なんかケーキとか持ってきてくれたんだよな。
 30歳の誕生日の1日はその人の人生の縮図であるって話を以前したと思うんですけど。またその話をすると長いから省略しますけど。ちなみにボク40歳の誕生日も同じことをやってるっていう、まあその話は置いといて。
 で、30歳の日にボクは青く染めたんですよ。でね、そういう風に上司にこっぴどく言われて。そんなボクのネタとかも聞いてくれず。あのね、優秀な上司だったけどすごい冷たい上司なんですよね。だからボクその人のこと今でもそんなに好きじゃないんだけど。すごいすごい才能がある方だから色んなことを学ばせて貰ったんだけど、なんて言うか教科書みたいな人ですね。だから編集とか番組制作のいろはという意味では教科書的には教えて貰ったんだけど。教科書ってそんなに面白くないじゃ無いですかみたいな。なんか味気のない人だなーみたいな。その時にちょっとボクが青くしてるの冗談かましながらちょっとムカついてもね、さんまさんの前でそういうこと言ってあげてとかやればいいのになー、これをネタに使えばいいのになーなんて思った記憶があります。

青で押し通る、青い髪に賛成

 まあそんなことはさておき。そんな風に凹んでだんだけど。だんだんムカついてきて。だって別に青くしてなんでそんなにガチャガチャ人間性を否定されるまで言われなきゃいけないんだよみたいな風に思ったから、翌日からももう青いままで行こうなんて思って。むしろそいつが…そいつって言っちゃったけど、その時の上司、プロデューサーが怒ったから逆にムカついてそのまま青く行ってやろうと思ったのが、今年50ですけど、それから20年こうい髪の毛の色を染めてるというのはその時からずーっとやってるみたいなことでございます。
 その時からずーっとやってるってので思ったのは、だからやっぱり制作局…そんなにいなかったですよね。ちょっと薄い茶色みたいな人はいたけど、青い髪の毛の人なんてそんなにいなかったから、まあTBSの制作局の中でたぶん話題になったんでしょうね。そしたら1週間ぐらい経ったらですね、ある時後輩の女の子のドラマのプロデューサーとすれ違ったんですよ、確か廊下で。で、その女の子って…もう辞めちゃったんだっけな?その後、よく分かんないんですけど、ある女性がいたんですよ。
 その子ってドラマのプロデューサーだったんですけど、ドラマの人ってちょとお高く止まってるからバラエティのボクらみたいなプロデューサーは、はい!何でもやりますよぉ〜(^^) みたいな。ちょっと蔑んでるとは言わないけどプライド高いんですよね、ドラマのチームってね。なんかちょっと、例えば一応先輩後輩だから何となく顔知ってるから、廊下で会った時とかお疲れ様ですとか言ったりするのに、確かその子って全然ボクに挨拶したことなかったんですよ。ああ、ドラマのプロデューサーってのはそうやって…ディレクターなのか分かんないですけど、本当こうお高く止まってるんだなーなんて思いながら、なんでボクの方がお辞儀してるんだとかちょっと思ったこともあったんですけど。
 だったんですけど、その髪の毛染めてから1週間後ぐらいにたまたま廊下ですれ違った時に、その子が急にボクの方をみて「角田さん!」って急に言い始めて。ボクだから初めて声かけられんですよ、その子に。「ん?ぇ、え?な、な、なに?!」みたいになったら「その髪型、超かっこいいです!」って言われたんですよね(笑) すっげぇ覚えてんだけど。「すごい私は賛成です!」みたいな。私は賛成ですって言ったってことは、部内ではきっと否定している人も沢山居たんでしょうね。あの角田の青い髪は何だ!?みたいな。でもその子は…。たぶん、だから…分析すると、その子がプライド高かったというより、その子もたぶんこの会社のなあなあな、大人的な組織のなあなあなところに、例えばジェンダー的な意味も含めてすごい不満を持ってたんだと思うんですよ。たぶんその子途中で辞めちゃったと思うんだよな確か。なんだけど、たぶんバラエティのボクらなんてのはむしろそういう世間に迎合しながら視聴率を取るためにへへへへとやってるタイプだと思ってたから、ボクのこととかをちょっと、どちらかと言えば軽蔑して見てたんだと思うんですね。お前はテレビ局にいるのにジャーナリズムのスピリットもないのか?!みたいな風に思ってたところ、ボクが青い髪(笑) 単純に髪の毛を染めただけなんだけど(笑) 青い髪のボクをみて「私は角田さんに賛成です!」みたいな風に言ってくれたってのは覚えてて。ああやっぱりそういう記号にもなるんだなーなんてのも思いますね。

小さな反骨、髪の傷み、真っ白への憧れ

 だからそういう意味でボクが30歳の時に青くして、でも上司にこっぴどく叱られ、でもやっぱり直さなかった。で、そのままずーっと今の50歳になるまでこうピンクに染めてるっていうのに鑑みると、やっぱりそれって日本の中での小さい小さい反骨精神みたいな。本当に小さいですよ。日本社会的な、同族意識が強い、同胞主義が強い、そういう様な封建的な会社組織の中で髪の毛を青く染めるってことはちょっとしたプロテストだったんでしょうね。そのちょっとしたプロテストがあって、上司に叱られたけど、翌日行こうもやるぜってなった瞬間からたぶんボクはその会社の言うことをそんなに聞かないってキャラになったんだなーなんて思います。だからそのままずーっと青くして。
 でも青いって言ってますけど、あれ、髪の毛の色を変えたことがある人はご存知ですけど、そういう青とか、このピンクとかもそうだと思うんですけど、オレンジとか色々やったことありますけど、どんどん剥げてっちゃうんですよね。色が落ちてっちゃう。茶色とかはむしろ残るんですよね。だからやっぱり人間の色素に元々無い色ってやっぱり落ちてくんだよなーなんて思いますね。だから1週間ぐらい経ったらどんどん茶色っぽくなっちゃったりして、で、あとはもう1ヶ月とか2ヶ月とか髪の毛をカットするときに次は何色で、次は何色で、なんて言って。もっと派手な色にした時もあるし、普通の茶髪にした時もあるし。
 で、茶髪から青色とか入れる時って1回ブリーチするんですよね。ブリーチってやっぱり髪の毛が傷むじゃないですか。で、また発色のいい…、ちょうどロンドンブーツさんとかが赤ちゃん金ちゃんとかやってた頃だと思うんですけど、赤とか金色をはっきり出すためには2回ブリーチとかしなきゃいけなくて。すごい傷むから、ね、禿げちゃったら嫌だなーとか思うから、そんなにブリーチしたくないなーなんて思うから。2回ブリーチしてた時もあるけど、基本ボクは1回なんで、そんなに激し色が入らないんだよなーなんて思いながらね。
 あとはあれですね。当時は真っ白にむしろしたいなーみたいな。「鮫肌男と桃尻女」って映画がちょうどやってたんだな。で、やってて、鶴見慎吾さんがなんか仇役、敵役をやってるんだけど、すげぇ真っ白で出てくるちょっと怖い人みたいなのがかっこよくて。あとその数年前ですけど、ムーンライダーズがね、月面讃歌ってアルバムで、圭一さんは元々真っ白ですけど、みんながすんごい白く染めて。白い髪の毛でロックンロールやってるのが超かっこよくて。ボクも白くしたいなーなんて思った時があります。むしろ真っ白にしちゃおうかなーなんて思った時に、おもったんだけど青くしたってのが30歳の時だったと思うんだけど。その後ね、今なんて白髪がたくさん増えてきちゃったからもうあえて白くしなくても全くしろくなるよなーなんて思いながらね(笑) うん、やってますけどね。

20周年の黒、自然の白い髪、のろのろ新宿駅

 って感じで、ずーっと髪の毛の色を染めてるんですけど。なんでこんな髪の毛の色の話をしてるかって言うと、髪の毛を見ていくだけで自分の人生が振り返られて面白いなー、まさにICUC知的好奇心向上委員会かなーなんて思いながら。全然知的じゃねぇか、と思ったんだけど。
 で、1回ボクね、黒く戻したことあるんですよ。それたぶんね、2014年かな?ボク2016年にTBS辞めてるんで、辞める2年前なんだけど。2年前に黒く戻したってのは、たぶんそろそろ…ちょうど2014年って94年入社なんで、たぶん勤続20周年だったんですよ。で、勤続20周年の時ってなんか20周年の時に社長室に呼ばれて勤続20年を祝う会みたいなのがあったんですよ、確かね。なんか賞状というか、どうもご苦労様でしたみたいなのが確か貰えるんですよ、確か。それに出るって時があって。「そうか、もう勤続20年なんだ」と。「そうか、じゃあ会社でもそろそろ偉くならなきゃダメだなー」なんてちょっと思ったんでしょうね、43歳、44になる年のボクは。髪の毛を元に戻そうと思って。ちょうどそういう集まりがあるから、社長室に呼ばれる。社長室に呼ばれる前に黒く戻そう!って思ったんだ。
 で、思って黒く戻したんですよ。で、黒く戻して行ったんですけど、…その時、44の時に黒く戻したら、むしろこの辺(側頭部)とかがすごい白毛だったから、なんかね、すーんげぇオッサンになっちゃったんですね。「うわぁー、戻した瞬間に老けたなぁ俺…」とか思いながら、ちょっと呼ばれたからいつも着ないちょっとスーツ的なものを着てね。その社長室のとこに行ったんだなー確か。で、これで落ち着こうなんて思ったんだと思うんですけどね。で、黒く戻したんですよ。
 ところが何でまた髪の毛を染め直したかというと、それでそのまま…確かね、何か分かんないけど新宿駅をちょうど歩いてたんですよね。その翌日か翌々日か1週間後か分かんないけど、その黒い髪で。43歳の私が。そしたらその新宿駅を歩いてたらですね、あのですね、歩く底度が遅くなったんです。これどういうことかと言うと(笑) 若い人って髪の毛とかアバンギャルドな色にしてる人って結構いるんだけど、オッサンでやってるひとってそんなにいないじゃないですか。ってか、ぶっちゃけ居るとカタギじゃないですよねってみんな思うんだと思うんですよね。だからそれまでのボクは普通に駅のそういう雑踏とかを歩いてても、なんかね、スタスタと歩けたんです。スタスタと歩けたってことは、結構混雑してる雑踏でも向こうからやってくる人が「あのオッサンちょっといかがわしい人なのかな」とか思ってスーッてみんな避けてくれてたんだなーなんてことが(笑) 分かったんです。それを普通の黒髪に戻したらみんな避けてくれないんですよ。ただのデブな中年のオッサンが歩いてるとみんな避けてくれないからすげぇ遅かったんですよ!「なんだ!髪の毛って黒いと歩く速度遅くなるんじゃん?!」って思ったんですね(笑) その瞬間に遅いのにイライラして、なんかムカついたからやっぱり髪の毛もう1回染め直そうと思って、確かギンギンに…そのときもなんかピンクとか青とかに染めたんだよな。で、染めて歩いてたらやっぱり早くなったんですよ。あぁやっぱり早くなるんだ!みたいな風に思ったことありますね。
 それってなんかね、地方ロケとかでもより顕著になりますね。地方とかでいい歳したオッサンが髪の毛の色とかが変なのって、やっぱりどう考えてもちょっとカタギじゃないなって思われる率が高いんですよね。とか言いながら私なんかビビりなんで、地方とか行って例えば向こうからヤンキーみたいな若い兄ちゃんとか来ると、なんかほら、絡まれたら嫌だなー、オヤジ狩りに遭ったら嫌だなーとか思うじゃないですか。嫌だなーとか思ってると、むしろ向こう側が避けるんですよね、田舎って。だからたぶんこんなオッサンで髪の毛の色が変な人って絶対なんかヤバい人なんだなと思って向こうから避けるとかっていうことを何回か経験して。あ、実はなんか髪の毛アバンギャルドな色の方がいいんじゃないかなーって思ったっていうのもあります。

社長と金髪くん、業界風いかがわしい人

 あとはね。その前か。だから38の時にボクはグーモっていうgoomoって書いたTBSのネット配信の子会社を創るんですけど、そこの経営をやるんですけど。その時にそれまではただのプロデューサーで、ある意味平社員だったんですけど、経営の方でその子会社の役員をやるってことなんで、やっぱりTBSの役員の方々とやり取りをするようになるんですよね。そうするとその中にTBSの社長さんとか偉い方がいて、そうするとボクのことを「金髪くん」って呼び始めたんですよ。「ああ、あの金髪くんは元気かね?あのよく喋る…」みたいな。で、そういう、こう、社長とかがニコニコしながら「おぉ、金髪くん。元気?」とか言う様になってから、それまでボクは、だからその30歳の時に青く染めてから38くらいまでは反骨精神で染めてんだなーとか思ってたんだけど。むしろ社長がボクのことを金髪くんとして認識してるならそのままでいいじゃんかって思ったって言うこともあります。うん。
 だからそのまま、そこからボクは、38くらいから、むしろそういう色の方がいいんだなーと思ってたんだと思います。ところが44の時に1回ちょっと…迎合しようかな、組織に……って、思ったんでしょうね。で、黒く染めたんですよ。ところが今も話したけど新宿駅で歩く速度が遅いってことで嫌になっちゃったんで、戻す。で、戻して、そうするともうその歳でそんな変な髪の毛染めてると、やっぱりこう組織の中で偉くなら…っ(笑)
 (笑)だって髪の毛で偉くなるかならないかとか関係ないんだけど!この国では関係ある!ってところがボクはこの話の一番の面白さだと思うんだけど。結局それでボクは、なんて言うんでしょう、2016年にTBSを辞めるっていうことになりますね。
 そこからフリーになって、今も、今日ピンクに染めてきましたみたいな話しなんですけど。あのですねぇ、フリーになってコンサル的なことをやったりとか、バラエティプロデュースをやってるんですけど、それで結構真面目な会社とかにも行くじゃないですか。で、むしろ髪の毛とかを、こういう色にしてていいんだなーと思うのは、たぶんいかがわしい人だなって…なんとなく真面目な会社ほど思うわけですよ。いかがわしいと言うと語弊があるなら、なんて言うんだろう、う〜ん…、業界人っぽいなってきっと思ってるんだと思うんですね。で、業界人っぽいなーって思って、実際アポを取って直接会うじゃないですか。で、直接会ったらこのルックスだから、きっとこの人は業界っぽいいかがわしい人なんだなーなんて思われてるのにも関わらず、ボク意外にこう真面目なのでというか、意外って言うか意外じゃないんですけど、真面目にちゃんと色々丁寧にお話しするので、結構知的な話も交えながら。そうすると気に入って下さるクライアントさんはそのギャップに、この人って業界的な裏話とか業界的な話もしつつ、意外に意外にちゃんと論理立ててビジネスのこと話してくれるんだなってことで好印象を持ってくれることが多いなーと思いました。むしろだから黒い髪みたいな感じで真面目に行くとただのオタクなオッサンなんだけど、ちょっと業界っぽいチャラい感じな割にはチャラくないっていうところが、もしかしたらボクのコンサルの中でちょっとだけ有効に使われてるのかなーなんて思って。むしろそれからはフリーになったし、もうボクが髪の毛の色を青く染めても怒る上司はいないわけですから、何となく色を毎回楽しもうかなーなんて思いながらね、髪の毛をやってるみたいな感じです。

アバンギャルドじゃない、絶対他者

 で、この髪の毛の色をどうするか?みたいな話って、本当に些細な話なんだけど、それで見え方が変わるってのは、ねぇ。だから日本人が、本当に大部分の人が黄色い肌で黒い髪でっていう、学校でパーマかけたら怒られるとか、ちょっとたまたま薄い髪の色だったら染めたのか?って怒られる、だから何とか証明書を持ってとかね。目の色がみんな黒いけど、黒くなければいじめられるとかね。すごい見た目のことに関しての同一じゃないと疎外されるみたいな嫌な組織、嫌な社会、みたいなものの表れだなーなんて思う中で、その中でアバンギャルドなことをやってるってのは、全然アバンギャルドじゃないんですよね。他の国なら当たり前じゃないですか。色んな肌の色とか、色んな髪の色とか、目の色とか。なのにこの国ではボクが今少なくとも二十何分くらい喋ってるくらいの些細な話なのに、それって結構日本の会社の中では影響してしまうんだ…。それって大学生がね、リクルートスーツじゃなきゃ就活できないみたいな。みんな同じ服じゃない方が個性が出ていいのになーって、その人のキャラが分かった方が就活しやすいのになーってボクは思うんですけど。全部同じじゃなきゃダメだみたいな。お葬式でお香典はみんな同じ金額じゃなきゃみたいなものの気持ち悪さみたいなものに、何となくボクは小さい小さい抵抗をしてるんだろうなーなんて思いますね。それが抵抗として意味があるのか?ないのか?みたいなのは分かんないですけど、なんかそんなことを思いますね。うん。
 まあそんなのが今日お話ししたかった…したかったこと(笑)で、ございます。本当はね、今週、山本豊津さんていう東京画廊のオーナーの方とね、まさに水曜日に HozuTalk っていう、豊津徳っていう番組をやってですね。「アートの鬱と躁」ってタイトルで、アーティストってみんな鬱っぽい人多いんですよねーみたいな話から、結構いい話をしてて。その話の中で【絶対他者】というものを持つということの重要さ、自分の中で自分の困難さに凹む時に、それを助けてくれる他者。助けてくれるってちょっと甘えっぽいんだけど、そんな甘え的な気持ちではなくて。だから絶対他者なんです。絶対的な他者。それを持つということに価値があるってことを豊津さんに言って頂いて。だからこれ、YouTube のこの mireva channel に置いてあるんで、もし良かったら見て欲しいなーと思うんですけど。そういう悩んでる方とか、若いクリエイターとか、若くないクリエイターとか、クリエイター志望の方とか、何か作りたいけど自分の鬱々とした気持ちが苦しいなーみたいな人は見て欲しいなーって思うんですけど。

豊津徳【HozuTalk】09「アートの鬱と躁」

 だからその豊津徳の中でいつの間にかボクのセラピーみたいになっちゃって。悩める角田相談室みたくなっちゃったんですけど。豊津さんがその時に絶対他者って言われて、で、ボクの中では豊津さんの言ってた絶対他者ってやっぱり師匠というか、尊敬する人とか、ボクに啓示をくれる目上の人みたいなものが絶対他者なんだなーと、やっぱり思ってたんですよ。そしたら豊津さんがね、別にそんなの年上じゃなくて年下だっていいんだよってポロッと言ったんですよ。あ!そうなんだ!と思った時に、ボクは自分に師匠というかが居ないというか、TBSに一人いるんですけどね。今大学ではボクの指導教官という先生がいらっしゃるから、いないわけではないんですけど。やっぱり孤独感ってそういう頸脈に自分がいない、だから会社の組織を辞めてしまった、辞めたのは自分が青く髪の毛を染めたからなんだから、別に全然好き好んでその経脈から外れてるんだけども、やっぱりなんかすごい孤独感みたいなものを感じるんだなーと思った時に、むしろ自分より若い人をボクの絶対他者として、ボクの弟子になるかは分かんないけど…、友人なのかも知れないし、恋人なのかも知れないんだけど、分かんないんだけど、そういうような感じで関係を持つ。だからそれは絶対他者というのは自分が甘えられる、自分の気持ちを代弁する他者じゃないんですよね。絶対的にたぶん他者なんですよ。でもその絶対的な他者ってのは自分の目上の人じゃなくて、自分より下のというか、たまたま年齢や経歴がでもいいんですけど、そういう人も他者になりえるんだってことを豊津さんから聞いた時に、すーごい救われたんですね。ああ、自分は孤独じゃないんだってちょっと思えたっていうか。だからすごい勇気を貰って、本当はその話もしようかなーなんて思ったんだけど、でももしその話に興味があったら豊津徳ぜひ見て欲しいですね。絶対他者の話。アートの鬱と躁。

陽気なおはよう

 それを豊津さんから聞いてね、なんか今ボクの周りに若い人たちがいてね、すごい勇気を貰ってるというか、すごい色んなものを作ろうかなーなんて思ってる、色んなものを生み出したいなーなんて思ってるというか。色んなことをやってみたいなーなんて思ってるという気持ちになってるというのは、ちょっと前向きでいいなーなんて思って。で、今ボク毎朝おはようございますツイートというか、おはようございますインスタとかをやってて。あれいつも何書こうかを思いながら書いてるんですけど、まさに土曜日、22日におはようございますって呟いたのは、「虹をみたいかい」という渡辺美里さんの曲ね。♪曜はレボリューション♪って曲なんで、そう、まさに今日土曜日だから土曜日はレボリューションの歌を書いた方がいいなーなんて思ってね、書いたんですけど。それでその時に思ったのは…、書いたのを読みますけど。

おはようございます。5月22日です。
Do you wanna Dance
Do you wanna Kiss
土曜はRevolution
最後のDance
最初のKiss
Have you ever seen the Rainbow
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 って歌なんですけどね。「虹をみたいかい」これ岡村靖幸さん作曲ね、ボクの大好きな。はい。なんですけど、それでその中にちょっとその後の歌詞で、、、

泳げるようになるためには溺れてみなくちゃ

 「泳げる様になるためには溺れてみなくちゃ」って書いてあるんです。カッコいいな…!そうなんだよな。泳げない人は泳げないから泳げない!じゃなくて、1回海に出てみて、プールに出てみて、溺れてみれば泳げる様になるよっていう泳げる様になるためには溺れて見なくちゃという言葉を粋に感じてですね。その後に、

君さえいれば想い出なんかいらないよ

 っていう。たぶん君ってのはたぶん絶対他者なんだと思うんですよ。絶対他者っていうのはその存在が自分にあれば過去の思い出に甘えて縋る必要なんかないんだぜ!──カッコイイなぁ!と思ったんで書いたんです。

-虹をみたかい/渡辺美里

 それをボクのインスタとかTwitterとか見たら出てるんで読んで欲しいんですけど。で、最後にボクが書いたのが、そう、、、

人生、いつだって虹を見たっていい

 っていうね。はい。虹を見たっていいんです。ということなんで、土曜はレボリューションで虹を見たっていいってことちょっと虹色…本当は桃色なんですけどね、したという話しでございました。ICUCバラエティプロデューサー角田陽一郎でございました。また来週よろしくお願いします。

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文字起こし後の文字寝かし

(好き勝手に思った感想を書き残しておくことを文字寝かしと言うことにしました)

 まずピンクと桃色の違いが気になる。検索してみると、桃色は桃(バラ科モモ属)の花弁の色、ピンクは石竹(セキチク・ナデシコ科ナデシコ属)の花弁の色。花を摘む pinking が語源とも言われているそう。同じ色でも桃色、ピンク、薔薇色と、地域によって大雑把な捉え方も違うそう。──うん、桃色ですな。黄より赤の入ったピンク系や青系は似合うと思う。ブルベってやつか。

 目が緑…が、画面上では難しい。あとブリーチが画面上では黒髪に見える…?今ほどがっつり色を抜いてないのかな?大学生時代にカラコンとミドルネームで外人のフリしてたという話は確かラジオで聞いたことがあるけど、最近の語学が苦手な話と合わせると面白い。きっと海外への憧れの表れだ。
 右手に鏡?なんか黒い板状のものと左手にヘアブラシ。ご機嫌な写真。それにしても会社で若かりし頃の写真を持っていくことって…あるか??私の人生では無かった(笑) 今持ってる人がいたらぜひ返却してあげて欲しい。カッコよく写ってる写真って、やっぱり嬉しいものだから。

 髪色も髪型も、変わると世界も変わる。10年ほど前に美容整形のCMで「私の鼻がもう少し高かったら」というのがあったけど、誰にも分からない程度でも本人の世界は逆転する。だから化粧も整形も入れ墨も一概に悪いと言えないんだよなーと。このCMを検索してみると、どうもこの後に世界平和という単語が続くらしく、クレオパトラの鼻の高さに掛けてるらしい。世界なんて自分が平和なら平和だ。みんながそうであって欲しい。
 私は2019年8月に髪をボブにして、世界なのか運なのか確実に逆転した気がしていて。今は逆に伸ばそうかと思っても気が引け、もっと切れば…と思うことも。2019年といえばICUCだし、読書もつまみ細工もいい友人もスタートはこの年。それらがしっかり土台になると、私が迷って手にしてしまったものを削ぎ落としだす。この年は絶対他者の選び方が変わったから世界が変わったんだと思う。だからこそ罰としての坊主にしろはダメだ。世界が地獄になってしまう。角田さんに坊主命令をしたその方は今きっと世界が狭くて苦しいと思ってる(と信じている)。

 サラリーマンで青く染める勇気はあるけど、怒られてしゅんとしてしまうから可愛い。若いからというのもあるだろうけど、今でもそうだろう。人格まで否定されて「うるせえ馬鹿だ(笑)」とはいかない。
 それにしても青い髪とはどの程度というか、どんな青なんだろうか?私もここ数年は赤、ピンク、青、紫、アッシュをやったけど、美容院の見本の青は本当に綺麗。私は左目の上は(小さな範囲だけど)ほぼ白毛なので、そこの染まり具合が一番好き。父は52歳の年に亡くなったけど、その時ほぼ白だったので、私が角田さんの年になる頃は、角田さより白いはず。角田さんを追い越せたら面白いな。私は今でも早く白髪になればいいと思ってる。

 あの日、あの上司が怒らなかったら。新宿駅が空いてたら。新宿駅に行かなかったら。豊津さんと出会ってなかったかも知れない。絶対他者は目上の人とまず思うのは、基本的には人生の長さは超えようがないということだと思うけど、年下でもいいというのは、誰かの10年を体験することは出来ないということだと思う。みんな自分の1回の人生の体験しか出来ない(父が死に際にそんなこと言ってた)。
 経脈から外れるという考え方はいわゆる師弟関係、私ならつまみ細工の師匠ということなんだけど、経脈から外れれば一人か?というとそうも言えない。逆にそもそも独りであって、あちこちに食指を伸ばす行為の中に経脈があるんだろうと思うから、食指の伸ばし方に遠慮や迷い邪魔があったりすると、なんだか寂しい気がするんだと思う。人は孤独を守りたくて孤独は寂しいと嘆くのはそういうことなんだと思うから、指の先の触感を頼りにで絶対他者を見つけていくんだと思う。
 ダリの十の掟の4、特に眼と脳を粗末に扱うなってそういうことじゃないかと。よく家に帰る、帰る家があるという言い方があるけど、それは旅人思考の角田さんにはしっくりこない気がする。人が帰る家と呼ばれる場所は独りになる場所=時間だと思う。孤独の孤は無くす背くという意味だから、孤独じゃなくて独りという言い方の方がいいだろうな。みんな孤独って言うから寂しいくなるんだよ。蠱毒と音も同じだし。”ただ独り”でいいんじゃない?

 人は色んなものをどこかでカテゴライズして、それからそのカテゴリーを壊すの繰り返しで生きてるんだろうな。

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