米国市況レポート – 2024年6月12日:米株市場、S&P500が最高値更新!FOMCの利下げ予想とCPIの影響を分析
はじめに:
昨日の市場は驚きに満ちていました。S&P500種株価指数が歴史的な最高値を更新し、一方でFOMCは年内の利下げ回数を1回にとどめると発表。ドルは一時大きく下落し、原油価格はインフレ抑制の兆しを受けて上昇しました。これからの市場はどう動くのか?各市場の詳細と専門家の見解を交え、今後の投資戦略に役立つ情報をお届けします。
本日の米国市況レポート / 2024年6月12日
株式市場
昨日の米国株式市場では、S&P500種株価指数が最高値を更新し、初めて5400の節目を超えました。ナスダック総合指数も大きく上昇し、強気相場が続いています。一方で、ダウ工業株30種平均は若干の下落を見せました。米連邦公開市場委員会(FOMC)が2024年の利下げ回数を1回と予想したことが市場に影響を与えましたが、市場は依然として2回の利下げを織り込んでいるため、全体として楽観的な雰囲気が続いています。
国債市場
米国債市場では、消費者物価指数(CPI)の発表後に相場が上昇しました。特に、米30年債、10年債、2年債の利回りがそれぞれ低下しました。FOMCの経済見通しを受けて、一時的に伸び悩みましたが、全体として堅調な動きが見られました。金利予測分布図(ドットプロット)では、年内の利下げは少数派の予想に留まっていますが、来年以降の利下げが見込まれていることが影響しています。
外為市場
外国為替市場では、CPI発表を受けてドル指数が大幅に下落しました。しかし、FOMCが年内の利下げ回数を減らしたことにより、ドルの下げ幅は縮小しました。対ドルでの円は一時的に155円72銭まで上昇しましたが、その後は156円台後半で推移しました。市場は引き続きFOMCの動向を注視しています。
原油市場
原油先物相場は、CPI統計の発表後にインフレ圧力の後退を受けて上昇しました。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計では予想外の在庫増加が発表され、一時的に相場が下落しましたが、最終的には持ち直しました。特にWTI先物は前日比0.8%高の78.50ドルで終了しました。
金市場
金市場では、CPI統計後に米国債利回りの低下とドル安で一時的に上昇しましたが、FOMCの結果発表後にはほぼ変わらずの水準に戻りました。金スポット価格と金先物価格は小幅上昇しており、インフレ鈍化と利下げ観測が支援材料となっています。
CPIとFOMCの影響について
CPIの結果
5月の消費者物価指数(CPI)は、コア指数が前年同月比で3.4%上昇と、予想を下回る結果となりました。これは、約3年ぶりの低い伸びです。総合CPIも前月から横ばいで、ほぼ2年ぶりの低水準に達しました。この結果は、インフレ抑制が進行していることを示しています。
FOMCの決定
FOMCは主要政策金利を5.25-5.5%に据え置き、年内の利下げ回数を1回と予想しました。これにより、長期にわたる高水準の政策金利が維持されることが示唆されました。また、2025年には4回の利下げが見込まれており、市場はこれを反映している状況です。
今後の展望
市場関係者の意見では、今後数カ月のインフレデータが重要となる見通しです。9月の利下げを予測する声も多く、今後の経済指標次第で市場の動向が大きく変わる可能性があります。引き続き、FOMCの発言や経済指標に注目が集まります。
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