完全な無音の世界 part.1
私が子どもの、夏といえば、夕立が当たり前でした。
日中の最高気温は、暑くても32℃くらいだったように思います。
それでも、夕方になると、ザーっとひと雨ふって、涼しい風が風鈴を揺らす…
それが記憶している、私が子どものときの夏です。
それが、いつからか、体温を超えるような、異常な暑さになり、最高気温は、連日40℃を超えるようなことも珍しくなくなりました。
しかし、気がつけば、夕立がなくなっていたように思います。
そのかわりに、ゲリラ豪雨なる言葉が生まれ、突然、局所的に猛烈な雨が降るようになりました。
今年(2024)の夏は、かなりの頻度で、夕立が戻ってきました。
しかも、非常に激しい雷(落雷)をともなって。
その後、涼しくなるかと言えば、むしろ湿度が増して蒸し暑くなるので、やはりエアコンは、一晩中フル稼働です。
そんなある日、就寝中、夜中の2時半に、強烈な稲光と雷の音で目が覚めました。
雷はしばらく続いていたのですが、もちろん、そんな時間に起きるつもりはありません。
その時です。
「ーーーーーー」
突然、完全な無音の世界が訪れました。
例えるなら、映画で、誰かが宇宙空間に投げ出されたときのワンシーンのようでした。
そして数秒後、強烈な眩しさとともに、音も戻ってきました。
…つづく
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