「止まらぬコンテナ運賃上昇:物流業界が直面する試練と対策」
世界的なコンテナ運賃の上昇について
1. コンテナ運賃の急騰
5月31日付けで、上海発の欧州や米国向けコンテナ運賃が大幅に上昇。
欧州向け:3740ドル/TEU(前週比9.7%増)
米国西岸向け:6168ドル/FEU(前週比18.9%増)
主要コンテナ船社は、さらに運賃を引き上げたり、ピークシーズンサーチャージ(PSS)を導入。
2. 運賃上昇の背景
コンテナの需要が急増。
紅海情勢の悪化による航路の迂回が供給を制限。
2023年以降、運賃は最高値を更新し続けている。
南米やアフリカ、アジア内の運賃も影響を受けて上昇。
3. 港湾の混雑
シンガポール港では、132隻の船が最長46時間待機。
参考記事
PSAは、混雑緩和のためにケッペル・ターミナルのバースとヤードを再稼働。
ケッペルターミナルはどこ?https://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/201402_3/5.pdf
取扱量が週77万TEUから82万TEUに増加予定。
4. 地中海の港湾混雑
アジアや地中海の港湾混雑により、リードタイム(配送時間)が増加。
空コンテナの不足が発生し、品質の良いコンテナの確保が困難に。
5. 今後の見通し
6月にはアジア発欧米向けのスペースがほぼ満席。
紅海情勢の改善が見通せないため、供給制限が続くと予想。
新造船の就航や在庫の積み増しなどが、今後の需要に影響を与える可能性。
このような状況が続くことで、輸送業界全体が大きな影響を受けることが予想されます。新入社員の皆さんには、こうした運賃や港湾の動向に注目し、輸送計画の調整や顧客対応に活かしていただきたいです。