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インボイス登録した人と1000万円以上の売り上げがある人必見。消費税の納税義務

私ごとですが、税金周りが面倒でものすごく高いのも嫌になりフリーランスから会社員に転職したのですが、会社員になった後も税金に追われています。

インボイス制度も取引先に合わせあったほうが良いか、と一応軽く調べただけでよく確認せず適格請求者登録をしていましたが、この辺りに税金の罠があったので記載しておきます。

消費税と所得税

まず、フリーランスをしている方なら所得税は確定申告時に明確に記載されると思うのでしっかり納税していると思います。

が、フリーランスには所得税以外にも色々とかかってくる税金があるらしく、今回お話しするのはそのうちの一つ、消費税です。

売り上げが1000万以下でインボイス登録をしていない人にはあまり関係がないので、そういう方はこちらの記事は読み飛ばしてください。

所得税

所得税は収入(年商)から経費や控除額を差し引いた利益に対して課税されるものです。こちらは年間収入48万円以上ある個人事業主には全員かかってきます。

消費税

消費税がかかる条件は2種あります。

まず1つめは
年収(年商)が1,000万を超えた人に自動的に課税される税です。
ちなみにその年(たとえば令和3年)の収入が1,000万以上になっても、その年(令和3年分)の確定申告での納税義務があるわけではありません。

(ここがややこしいのですが)
1,000万以上売り上げのあった年の2年後(令和5年)の利益に対して消費税(8~10%)がかかってきます。(2024年6月現在)

注意が必要なのは、経費を差し引いた利益が1,000万以下だったとしても、年収(年商)が1,000万以上になると課税対象になるということです。

つまり経費で一生懸命利益率を下げても、年収が高いと消費税はかかってしまいます。(所得税は経費次第で減税できます)

2つ目の条件は
インボイス適格請求者登録をしている人。
こちらが罠なのですが、消費税は1,000万以上収入がないとかかってきませんでしたが、インボイス適格請求者になっていると収入が1,000万以下でも消費税の納税義務が発生します。

つまり、インボイス登録したら、所得税+消費税が収入の金額に関わらず必ずかかってくるのです。

収入が低くても税金が二重でかかってくるので、これはきつい。(どんだけ税金高いんだ、、、!!)

個人事業税

そして290万円以上の年間売り上げのあるフリーランスは業種によって変わる課税プラスされます。
個人事業税という職種、業種によって課税率の変わる税金です。こちらは職種によってかわるのでここでは割愛しますが、まとめると、、、

個人事業主が支払わないといけない税金

・インボイス登録していない場合(年収1,000万以上)
 所得税 + 消費税 + 個人事業税

インボイス登録している場合
 所得税 + 消費税 + 個人事業税

・インボイス登録していない場合(年収1,000万以下)
 所得税 + 個人事業税

(他にも何かある可能性もありますが、現状把握してるのはこのくらいです)


たとえば
1,100万の年収があり、300万が経費、800万が利益だとします。
控除額や税率は人によって違いますが仮に下記の数値を入れて見ます。

所得税
(800万(利益) - 65万(控除額)) × 23%(税率) = 約169万

消費税
800万(利益) x 10%(消費税) = 80万

個人事業税
(800万(利益) - 65万(控除額)) × 5%(第3種事業) = 約36万

税金合計額:285万

かなりざっくり計算したのでもっと細かい内容はありますが、
1,100万の年収、800万の利益だとして、税金が285万もっていかれるので515万が手元に残るお金です。

1000万円以下でインボイス登録をしていない場合は、消費税額がかかってこないので、多少はプラスになります。

逆に1000万以下の収入なのにインボイス登録をしていると、消費税分が上乗せで納税義務になります。


消費税のかかってくるタイミング

フリーランスにかかってくる消費税ですが、発生タイミングも注意が必要です。

例えば今年度の年収が1,000万円以上になったとして、消費税の納税義務がその年の収入に対して発生するわけではありません。

下の図のように、2年後の収入に対して納税義務が発生します。

例えば、令和3年が1,000万以上の収入だったとして、令和5年にガクッと収入が落ち600万くらいになったとします。
令和5年の年収は1,000万以下ですが、条件分岐になる2年前の令和3年の年収が1,000万以上だった場合、令和5年600万x10%=60万が消費税の納付額になります。

令和3年 年収:1,100万 = 消費税:支払い義務なし
令和5年 年収:  600万 = 消費税:60万


下記のように1,000万以上の収入が一定年数続いている場合は、その年収に対し消費税がかかってきます。
これは収入もあるし、納得感はありますね。

今回私が陥ったケースだとこうなります。

年収が1,000万を超えたが2年以内に会社員になった。
なので令和5年の納税義務はないものだと思っていたが、春に会社員になったため会社員になる前の個人事業主としての収入には所得税+消費税の納税義務がかかってくる。

消費税は個人事業主の収入額に対して課税されるため、会社からの給与にはかからない。

まとめ

ということで、フリーランスで思いの外稼げちゃうな〜と調子乗って1,000万の年収を超してしまうと、後々の納税にかなり痛手がかかります。

そうでなくてもインボイス登録をしていたら税額は増えるので、個人事業主の税金事情はインボイス制度以降で結構変わってきた気がします。
その影響を受けないうちに会社員になったつもりだったんですが、しっかり納税対象に入っていたことをつい近日気づき調べたのでこちらの記事にまとめました。

税務署に聞いた内容ではありますが、個人の見解なので間違った情報もあるかもしれませんので、ご了承ください。
大まかな構造理解の参考程度に見ていただければと思います。

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