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フォトグラメトリ勉強会に参加して一気にいろいろわかってきた

1. はじめに

台湾のVTuber「フニーフレンズ(より正確にはαフニーとオリス)」の影響を受けVRに興味を持ち、今年5月にその番組内で『バーチャルマーケット4』が紹介されていたので、自分でもそこに参加できるようになりたいと思い、Oculus Quest + ゲーミングPC を買いました。
6月中旬、VRChatを基点に、私立VRC学園に1期生として入学したことにより、UnityとかBlenderを触ったりし、私立VRC学園の2期のタイミングでは手伝い(副担任)として授業を録画するのにOBSを使うなど、関連技術のリテラシーが身に付いた。「VRChatのワールドを作るのに、もっと楽をしたい」と思い、「LiDARで撮影してコライダー入れれば早いんでない?」と思ってiPad Proを買って試してみたが、「大きいモノを雑にスキャンする」ことはできたけれども、LiDARでは小さいモノのスキャンは苦手であることがわかった。そこで小さいモノをスキャンしてそれを仮想世界に持ち込む手法としてフォトグラメトリがあることを知り、関連情報を探していたところ、この勉強会を見付けた。そんな流れでした。

この勉強会を見付けるの前に技術書典9でこの本は買って、大まかな作業の流れとか使うアプリケーションなどについては一応理解してはいました。

2. 目的

このフォトグラメトリ勉強会は、講義形式ではなくて、自学自習形式であるため、参加するにあたり、私なりに事前に目標を立て準備をしました。

1. パワフルなノートPCは持っていない(持っていたモノは壊れた)ので、クラウドで処理させる方法を確立したい
2. 3DF Zephyr とやらの基本操作を習得したい

どちらも自宅ででもできるようなことだけれども、自宅ではさまざまな邪魔と言うか誘惑というか、いろいろ発生してしまいがち。興味ある人が集まった場であると、自分一人だけでは気付けないことにも気付けたりするので、こういう勉強会はとても助かるわけです。

3. 準備

■クラウド環境
・クラウドゲーミングPC『SHADOW』
ここに事前に  3DF Zephyr をインストールしておいた。
SHADOW環境内には、Google Chrome、VRChat、Unity なども使えるようにしておいた。

■会場からクラウド環境にアクセスするための最低限のノートPC
・Amazonで15000円くらいで買った中古のノートPC
このPCにSHADOWのクライアントはインストールしておいた。

4. 当日の作業内容

参加者の自己紹介などもありましたが、私個人の作業としてはこんな感じに進んでいきました。

被写体として野菜が用意されたいたので、面倒臭そうな感じがしないサツマイモを選択し、私物の iPad mini 5 で 3DF Zephyr 向けで50枚の写真撮影をすることにしました。これはFree版では50枚までしか処理できないからです。
なお、作業の流れはここを参考に実施していきました。

ここの作業がタッチパッドではとてもやりにくく時間がかかってしまった。
トラックボールだったら楽だったかも知れない。

ここまででobjファイルとしての出力まで持ち込めた。

3DF Zephyrでの処理には結構時間がかかることを想定していたけれど、SHADOWの性能がいいので全然気にならなかった。

サツマイモだけの3Dモデルにしたいのに、イスが映り込んでいるので、それの消し方は @Ne3Takaさんに教えていただいた。
3DF Zephyr上で、
 ・[ツール] - [選択] - [手動選択...]
 ・[ポリライン]
 ・(消したい周りを囲う)
 ・[Delete]キー
ということを繰り返していけばOK。

こんな感じで、そんなに難しいこともなく、フォトグラメトリはできることがわかってきました。
(もちろん、専門的に精度の細かいことをしようという場合はこんなもんでは済まないと思いますが)

スキャン結果はこれ。


私がやりたいこと、つまり、「小さいモノのスキャン」についてを @Ne3Takaさんにお話ししましたところ、「Qloneでできるよ」とのこと。そちらについてもまだ時間があるので試してみることにしました。

慣れるまでコツがいるスキャン方法でした。
ざっくりと理解するにはこれがわかりやすいです。

スキャン結果はこれ。

手間を考えると、3DF Zephyr も Qlone も、私にとってはどっちもどっちって印象でした。ただ、Qloneはスマホだけでできるというメリットもありますが、専用のARマーカーを印刷した紙も必要となります。
とともに、どちらを使うにしても、回転テーブルがあると場所を取らずにスキャンすることができるようです。

5. 結果

当初の目標は2つだったのに、3つの結果を得ることができました。
1. クラウドゲーミングPCは、
    フォトグラメトリの処理にも使えることがわかった
2. 3DF Zephyr の基本的な使い方の習得ができた
3. Qlone の基本的にな使い方が習得できた

6. 感想

参加費600円で、13時~17時の4時間で、家にいるだけでは集中できずに他のことに手を出したりして散漫になってしまうようなところを避けることができ、集中的に目標以上の経験・収穫を得ることができました。
人によって学習効果が期待できるスキル習得方法はマチマチかとは思いますが、私にとってはこのような自習形式というか"もくもく会"のようなやり方が合っているので、今回、とても有難かったです。
私自身、今回の経験を基にして、やりたかったこと、より具体的には台湾のグッズをVR上に持ち込むということを加速させていきたいと思います。
今回の勉強会の会場は「C作業場」という名のコワーキングスペースでした。規模感や清潔感も私としては合っていて、HMDなども備品として揃っている最先端な学びの場と思いました。結構な頻度でUnity、Blender、フォトグラメトリについての勉強会をされているようです。見逃さないようにするためには、ここをチェックしておくと良さそうです。

7. 謝辞

タイミングよく、フォトグラメトリ勉強会を企画してくださり、とても助かりました。受け身ではなく、やる気がある人にとっては「C作業場」はとても最適なコワーキングスペースだと思いました。
@Ne3Takaさん、どうもありがとうございました。

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